人気のさつまいも「くりもと金時」、「蜜郎(みつろう)」、「紅まさり」の食べ比べをしてみた!ブランドさつまいも、高級さつまいもと言われるさつまいもの評価は?ねっとり?しっとり?ほくほく?

ブランドさつまいも食べ比べ

昨今のさつまいもブームは、年間2回開催されている「さつまいも博」は来場者は期間中、5万人とも6万人とも言われております。

一番驚いたデータは、今年、2023年、新宿で開催された「夏のさつまいも博(2023年8月17日~8月20日の4日間)」は、どうみても真夏…この時期に開催しても4日間の来場者は3万人…。冬に行っている「さつまいも博」の来場者数には、まあ、ブームでもあるし、これくらい来るよね?という感覚だったのが、真夏ですよ?真夏にこの人数は、もはや「さつまいもブーム」、「焼き芋ブーム」を超えて定番としての「焼き芋」「さつまいも」文化になりつつあるからなのかもしれません。

さつまいもブームなのか?それともそれを通りこしての定番のさつまいも・焼き芋文化になりつつある中なのか?さつまいもの品種、そしてブランドさつまいもが沢山登場してきているのも事実です。元来、新しいものが好きな私は、フルーツや野菜で言えば「新品種」というのが大好きです。なぜ?どうして新品種が好き?かと言うと、早い段階でレビューが出来て、これ美味しいと早いうちから把握でき、SNS全盛の中で言えば「誰も知らないうちに発信できる」というあんちょこな考えが原点なのかもしれません。しかも最近の新品種は、驚くような甘さだったり、今まででは想像が出来なかった味だったりと、最近、青果物の新品種探しは、趣味では無くなってきているように思えます。そんな新品種を色々とネットを使い、探していることから今回のお話になります。

さつまいもの品種は、130種類とも言われており、例えば「安納紅」は登録年月日は1998年10月29日だったり、「べにまさり」の登録年月日は2005年3月23日、紫芋の新しい品種「ふくむらさき」の登録年月日は2021年7月9日等、様々な品種があります。新しい品種が登録されて市場に流れて来るのは、登録されてから数年先のように思えます。そんな感じでさつまいもの新品種を調べていると、「おや?」ということは、度々ありました。有名になっている「紅天使」。これを最初に見つけた時は、「おー新品種のさつまいも?」と思ったくらいでした。この「紅天使」は、さつまいも専門卸問屋「ポテトかいつか」の品種「紅はるか」のブランド名とのことでした。このような感じで産地、企業、農業法人で同じ品種でも差別化を図る為に「ブランド」を商標登録したりする動きが増えてきています。確かに貯蔵の方法や栽培方法で同じ品種でも異なる美味しさや食感になることもあり、ブランドをつけることで浸透しやすくということになるのかもしれませんが、一般の消費者にはどこまで浸透しているのか?今回、ブランドさつまいもを中心にさつまいもの食べ比べを行う際に、まずは、購入する売り場の方に、それとなく聞いてみました。

ある意味、思惑通りなのかもしれないが…

さつまいものシーズンということもあり、スーパーマーケットやコンビニでも焼き芋(焼き芋は1年中販売している)やさつまいもが沢山、店頭に陳列する時期でもあります。前回のさつまいもの食べ比べで行った品種は、避け、異なる品種もしくは品種は同じでもブランドさつまいもと言われているものを中心に探してきました。

前回の食べ比べでは「パープルスイートロード」、「紅あずま」、「紅優甘」、「鳴門金時」、「シルクスイートロード」、「安納芋」。この辺りは、さつまいも界の中でもメジャーとも言われるさつまいもで、数店舗、回ってみてもこの辺りのさつまいもが多く店頭に陳列しておりました。

前回の「紅優甘」は、品種「紅はるか」を茨城県JAなめがた「甘藷部会」で生産したものを、商標登録したブランドさつまいもでした。

ということで今回、前回の食べ比べをしたさつまいも以外で収穫してきたのは、「紅まさり」、「蜜郎(みつろう)」、「くりもと金時」。さて、数店舗、百貨店からスーパーマーケットと回り、陳列しているさつまいもを見ながら売り場の店員に色々と確認してみました。まずはブランドさつまいもの品種を聞いてみると…。ほぼ品種を答えられる店員がいませんでした。「このさつまいもの品種は何でしょうか?」という質問で「商品名(ブランド名)」を繰り返すだけ。商品名(ブランド名)と食べ方、食感という感じで産地を話す感じだけだったのです。確かにさつまいもの品種を聞く客はなかなかいないように思えるのですが…ある意味、ブランドさつまいもの思惑通り、ブランド浸透の第一歩なのかもしれません。

「くりもと金時」、「紅まさり」、「蜜郎(みつろう)」を食べ比べてみた

本当は、紫芋の比較的新しい品種「ふくむらさき」が美味しいと聞いていたので、「ふくむらさき」を食べてみたかったのですが…比較的新しい品種ということもあって気軽にスーパーマーケットでは購入できる状態ではないのかもしれません。全く店頭には陳列しているのを見ませんでした。もしかして??高級スーパーや百貨店に行けばあるのかも?ということで高級スーパーや百貨店も回ってみましたが…こちらもでも見つけることは出来ませんでした…残念。今度「ふくむらさき」に関しては、どこかでまとめて書いてみようと思います。

さて、今回の「くりもと金時」、「紅まさり」、「蜜郎(みつろう)」。見た目は、大きさの大小はありますが、果皮の質感は、ほぼ同じような感じではありますね…。今回は、焼き芋ではなく、ふかし芋で芯が残らない状態をチェックしながら「ふかしたさつまいも」として試食してみました。

くりもと金時を食べてみた

さつまいものブランド名で多いのが「金時」。有名な鳴門金時を筆頭にかなりの種類があるように感じるのは、見て回ったスーパーに多かったというのもあるのかもしれません。「くりもと金時」もこの「さつまいも」に多い「金時」をブランド名に使用しているのですが…「くりもと金時」は、「金時」によく使用される「高系14号」の品種ではなく、品種は「シルクスイート」。「くりもと金時」は、千葉県香取市で数百年という歴史があるさつまいも専門農家「石田農園」のブランドさつまいも。購入時に商品と一緒に入っている商品説明によれば、「炊き込みごはん」で食べるのが「石田農園」オススメの食べ方で、「くりもと金時」をサイコロ状に切って、そのまま炊飯器へ入れ、お米と一緒に炊き込むシンプルな炊き込みご飯が良いとのこと。なるほど。

「くりもと金時」は、シルクスイートの品種だけあり、しっとりとしていているのですが、ホクホクとした食感もあったりします。個体差なのかもしれませんが…。3つのさつまいもの中では1番、さつまいもぽい味と美しい黄金色が際立っているように感じました。糖度もほどよい感じで、単純に甘いという感じではなく、食感が際立っている分、バランスの良い感じのさつまいもなのかもしれません。「くりもと金時」を聞いたり、調べてみてわかったのは、あまり流通することが無い貴重なさつまいもとのこと。今回、購入できたのはラッキーだったのかもしれません。どちらかというと高級さつまいもという分野に入るさつまいもということで、味や香りも納得の出来るものでした。

紅まさりを食べてみた

3種類の中では、1番、お手頃な価格だった「紅まさり」。どことなく紅あずまのような食感に近い?と思っていたのですが、この「紅まさり」は、シルクスイートの原種とのことで「シルクスイート」の流れを汲んでいるのかもしれません。個体特性なのかもしれないが、ほくほくとした食感としっとりとした食感が織り交ざったような不思議な食感で、甘さは強めでなんとも言えないさつまいも独特の香りが強かったです。

ふかし芋や焼き芋のようにシンプルな調理法がこの「紅まさり」の美味しさを十分に引き出すことができるのかもしれません。「紅まさり」のふかし芋は、美味しかったです。焼き芋、ふかし芋の好みによるところが大きいのですが、なんとも言えない「ホクホク+しっとり」とした食感が好きな方は、私と同じように「紅まさり」のふかし芋、焼き芋はたまらないのではないでしょうか?お値段は少々高めですけど。

蜜郎(みつろう)を食べてみた

鳴門金時と紅はるか(大分県のブランドさつまいも「甘太くん」)とのかけ合わせて生まれた新しい品種のさつまいもとのことです。画像でもお分かりの通り、ほくほく感はあまり無く、どこまでもしっとりとして甘さも強め。しかも販売していた個体が大きいこともあり(他のさつまいもの2倍以上の大きさ)ふかし芋より焼き芋にしたほうが、より美味しさが際立つ感じのさつまいもなのかもしれません。

ふかし芋にしても食感はクリーミーな感じで口の中でとけて無くなってしまうような錯覚まである食感でした。焼き芋にすると焼き方にコツがあると思いますが、蜜が溢れて来るような感じのさつまいもではないでしょうか?ふかし芋にしても甘さは他の3本のさつまいもの中では、1番強い甘さでした。安納芋や紅はるかのようなねっとりとした強い甘さが好きな方にはぴったりのさつまいもなのかもしれません。販売されたいた状態では大きさも大きく、重さもずっしりとした感じ。勿論、価格も少々お高い感じのさつまいもだったことは間違いないのでした。

ふかし立て、焼き立て以外ではどうだった?

ふかし立て、焼き立ての場合、熱々の感じでホクホク感もねっとり感も際立つ状態です。今回は、「くりもと金時」、「紅まさり」、「蜜郎(みつろう)」を熱々のふかし立ての状態と室温で2時間ほど置いた状態で食べ比べもしてみました。向かって右から「蜜郎(みつろう)」、「紅まさり」、「くりもと金時」の順番。「蜜郎(みつろう)」の食感は、冷えたほうがより一層、しっとりとして絹のようななめらかさがより強調され、甘さは更に向上した感じでした。「くりもと金時」は、ほくほく感が消え、こちらもしっとりとした食感が強く、甘さも強くなったように思えました。最後に「紅まさり」は、「ほくほく感」と「しっとり感」が重なった食感が、熱々の時にもあったのが、冷えても全くこの不思議な食感は変わりませんでした。少し甘さが増したかな?という感じでバランスも丁度良い感じだったと思います。

好きな品種は1種類だけじゃ勿体ない

高級さつまいもとも言われるさつまいも。品種が同じでも栽培方法や貯蔵方法が異なり企業、地域、産地の特色を出しているブランドさつまいも。新品種のさつまいも。と今、さつまいもに関しては色々なさつまいもが登場して、店頭や直売所、そしてネット通販まで色々な場所で簡単に購入できます。同じねっとり系さつまいもでもブランドが変わればブランド特色や産地、生産者の特色が出て、少し異なったものになったりと作る(栽培)ほう(生産者)は物凄く大変かと思いますが、消費者から見るとこんなに面白いことはないのではないでしょうか?

さつまいも、焼き芋は、ねっとり系とか?ふかし芋ならホクホク系とか?自分が好き、自分に合うのはコレとして食べるのも良いと思いますが、固定せず、色々と品種、ブランドがあるのだから選ばず、その時の感覚で色々と試してみたほうが楽しいし、面白いし、今まで知らなった味、食感に出会えるはずなのです。さつまいもブーム、焼き芋ブームと言われている中でここまで大きく、広くなったさつまいも。好きな品種を1種類にしておくのは勿体ないのではないでしょうか?私もこれから色々な品種、ブランドを食べて食べて食べてみたいと思うきっかけを作ってくれた食べ比べでした。さつまいも・焼き芋は、定番とも言える文化になってきているのではないでしょうか?