さつまいもダイエットは太るの真相とは?太らない食べ方と量、タイミングの全知識

さつまいも・焼き芋に特化したオウンドメディア「五島商店佐藤の芋屋」でも「さつまいもダイエットで太った!?痩せた!?」という記事は、物凄く多いです。さつまいもダイエット、太った!痩せた!論争に終止符を打つため、数々のさつまいもダイエット記事を検証してみました。ダイエットに良いと聞く一方で、「食べたら逆に太ってしまった」という声もあり、本当のところが気になっている方も多いのではないでしょうか。実は、さつまいもダイエットで結果が出る人と出ない人には、はっきりとした違いがあるのです。結論から申し上げますと、さつまいもは食べ方や量を間違えると太る原因になりますが、正しい知識で取り入れれば、これ以上ないほど心強いダイエットの味方になってくれます。この記事では、さつまいもで太ると言われる理由を解き明かし、本来のダイエット効果を最大限に引き出すための正しい食べ方、適切な量、ベストなタイミングの全知識を分かりやすく解説します。もう迷わずに、美味しくさつまいもダイエットを始めましょう。

目次
  1. さつまいもダイエットは食べ方を間違えると太る
    1. さつまいもで太る人と痩せる人の決定的な違い
  2. さつまいもダイエットが太ると言われる4つの理由
    1. 理由1 糖質が高くカロリーを摂り過ぎている
    2. 理由2 太りやすい調理法で食べている
    3. 理由3 食べる量やタイミングが間違っている
    4. 理由4 さつまいもだけを食べる偏った食事になっている
  3. 実はすごい さつまいもがダイエットに効果的な本当の理由
    1. 豊富な食物繊維で便秘解消と満腹感をサポート
    2. 低GI食品で血糖値の上昇を緩やかにする
    3. カリウムがむくみ解消を手助けする
    4. 加熱に強いビタミンCで美肌効果も期待できる
    5. さつまいも特有の成分ヤラピンとレジスタントスターチ
  4. 【実践編】太らないさつまいもダイエットの正しいやり方
    1. 太らない食べ方と調理法のポイント
    2. 1日に食べるべきさつまいもの適切な量
    3. 効果を最大化する食べるベストなタイミング
  5. さつまいもダイエットの注意点とデメリット
    1. 食べ過ぎによるお腹の張りやおならに注意
    2. 栄養バランスが偏らないようにする
    3. 紅はるかなど糖度の高い品種の選び方
  6. さつまいもダイエットでよくある質問
    1. 干し芋や冷凍さつまいもでも大丈夫ですか
    2. 毎日さつまいもを食べ続けても問題ないですか
    3. コンビニの焼き芋でもダイエットになりますか
  7. まとめ

さつまいもダイエットは食べ方を間違えると太る

甘くて美味しいさつまいもは、食物繊維やビタミンが豊富で、ダイエットの強い味方になる食材です。しかし、「さつまいもダイエットを始めたのに、かえって体重が増えてしまった」という声が聞かれるのも事実。その原因は、さつまいもそのものではなく、実はその「食べ方」に隠されています。さつまいもが持つダイエット効果を最大限に引き出すためには、正しい知識が不可欠なのです。この記事では、なぜ太ってしまうのか、そしてどうすれば痩せられるのか、その分岐点を詳しく解説していきます。

さつまいもで太る人と痩せる人の決定的な違い

さつまいもを食べて理想の体型に近づく人と、逆に太ってしまう人。両者の間には、日々の食生活における明確な違いが存在します。その決定的な違いを理解することが、さつまいもダイエット成功への第一歩となります。以下の表で、ご自身の食生活がどちらに近いかを確認してみましょう。

違いのポイント 痩せる人(成功する食べ方) 太る人(失敗する食べ方)
食べ方・調理法 蒸したり焼いたりしたシンプルな調理法を基本とし、冷やして食べることでダイエット効果を高めている。 バターや砂糖をたっぷり使ったスイートポテト、油で揚げた大学芋や天ぷらなど、高カロリーな調理法を好んで選んでいる。
食べる量 白米やパンなどの主食と置き換えることで、1日の総摂取カロリーを上手にコントロールしている。 普段の食事にプラスして間食として食べるなど、単純に摂取カロリーが増えてしまっている。
食べるタイミング エネルギーとして消費されやすい朝食や昼食、あるいは運動前に食べて活動の源にしている。 身体が脂肪を溜め込みやすい夜遅い時間に、デザート感覚で食べている。
食事全体のバランス さつまいもだけでなく、タンパク質や他の野菜も組み合わせ、栄養バランスの取れた食事を心がけている。 「さつまいもだけ」を食べるような偏った食事をしてしまい、栄養不足や代謝の低下を招いている。

このように、さつまいもで太るか痩せるかは、食材の特性を理解し、それを日々の食生活にどう組み込むかにかかっています。もしご自身が「太る人」の習慣に当てはまる点があったとしても、心配はいりません。これから正しい方法を一つひとつ実践していくことで、さつまいもはあなたのダイエットを力強く後押ししてくれる存在に変わるはずです。

さつまいもダイエットが太ると言われる4つの理由

栄養豊富でダイエットの味方として知られるさつまいもですが、一方で「さつまいもを食べて逆に太ってしまった」という声が聞かれるのも事実です。しかし、それはさつまいも自体が悪いわけではありません。多くの場合、その食べ方に原因が隠されています。ここでは、さつまいもダイエットが失敗し、太ると言われてしまう主な4つの理由を詳しく見ていきましょう。

理由1 糖質が高くカロリーを摂り過ぎている

さつまいもダイエットが太ると言われる理由-糖質が高くカロリーを摂り過ぎている

さつまいもは野菜の仲間ですが、その主成分は炭水化物(糖質)です。ごはんやパンといった主食と比較してみると、そのカロリーや糖質量が決して低いわけではないことがわかります。

食品名(100gあたり) カロリー 糖質量
さつまいも(生) 126kcal 29.7g
水稲めし(精白米) 156kcal 35.6g
食パン 248kcal 42.2g
じゃがいも(生) 59kcal 8.4g

※日本食品標準成分表(八訂)

このように、さつまいもはじゃがいもなど他の芋類と比べるとカロリー・糖質ともに高めです。食物繊維が豊富で腹持ちが良いというメリットはありますが、ダイエット中だからといって無制限に食べてしまえば、当然カロリーオーバーにつながります。「体に良いから」「ダイエットに効くから」と安心して食べ過ぎてしまうことが、太る原因の第一歩になってしまうのです。

理由2 太りやすい調理法で食べている

さつまいもダイエットが太ると言われる理由-太りやすい調理法で食べている

さつまいもは調理法次第で、ダイエットの味方にも敵にもなり得ます。特に注意したいのが、油や砂糖を大量に使う調理法です。例えば、甘くて美味しい大学芋や、外はサクサク、中はホクホクの天ぷら、バターと砂糖をたっぷり使ったスイートポテトなどが挙げられます。

これらの調理法は、さつまいも本来のカロリーに加えて、調味料である砂糖や油のカロリーが大幅に上乗せされてしまいます。せっかくのさつまいものダイエット効果も、これでは台無しです。良かれと思って選んださつまいもでも、高カロリーな調理法を選んでしまっては、痩せるどころか太る大きな原因となってしまうことを覚えておきましょう。

理由3 食べる量やタイミングが間違っている

さつまいもダイエットが太ると言われる理由-食べる量やタイミングが間違っている

「何を食べるか」と同じくらい、「いつ、どれだけ食べるか」はダイエットの成否を分ける重要なポイントです。さつまいもは1本(約200g)でおよそごはん1杯分(約150g)のカロリーに相当します。これを普段の食事にプラスしてしまったり、おやつのつもりで1本丸ごと食べてしまったりすると、簡単にカロリーオーバーを招きます。

また、食べるタイミングも重要です。特に、活動量が少なくなる夜遅い時間にさつまいもを食べると、消費しきれなかったエネルギー(糖質)が脂肪として体に蓄積されやすくなります。日中の活動エネルギーとして消費されやすい朝や昼に食べるのとは、同じ量でも体に与える影響が大きく異なってくるのです。

理由4 さつまいもだけを食べる偏った食事になっている

早く結果を出したいという思いから、「さつまいもだけを食べる」といった極端な置き換えダイエットに走ってしまうケースがあります。しかし、これは非常に危険な間違いです。さつまいもはビタミンやミネラル、食物繊維が豊富ですが、体を作る上で不可欠なタンパク質や脂質はほとんど含まれていません。

このような偏った食事を続けると、栄養失調に陥るだけでなく、筋肉量が減少してしまいます。筋肉が減ると基礎代謝(何もしなくても消費されるカロリー)が低下するため、一時的に体重が落ちたとしても、結果的にエネルギーを消費しにくい「痩せにくく太りやすい体質」を自ら作り出してしまうことになります。健康的なダイエットは、あくまで栄養バランスの取れた食事が基本です。

実はすごい さつまいもがダイエットに効果的な本当の理由

「さつまいもは甘いから太る」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、それはさつまいもの一面しか見ていない可能性があります。実は、さつまいもにはダイエットを力強くサポートしてくれる栄養素が豊富に含まれているのです。ここでは、さつまいもがダイエットの味方である、その本当の理由を詳しく解説していきましょう。

豊富な食物繊維で便秘解消と満腹感をサポート

豊富な食物繊維で便秘解消と満腹感をサポート

さつまいもがダイエットに役立つ最大の理由の一つが、豊富な食物繊維を含んでいる点です。食物繊維は、ダイエット中に起こりがちな便秘の解消や、腸内環境を整える上で欠かせない存在。さつまいもには、この食物繊維が「不溶性」と「水溶性」の2種類、バランス良く含まれています。

不溶性食物繊維は、水分を吸収して便のかさを増やし、腸を刺激することで排便をスムーズにしてくれます。一方、水溶性食物繊維は、善玉菌のエサとなって腸内環境を改善したり、糖質の吸収を穏やかにしたりする働きがあります。この二つの食物繊維の相乗効果によって、お腹の中からスッキリと健康的な状態を目指せるのです。

さらに、食物繊維は胃の中で水分を吸って膨らむ性質があるため、少量でも満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。ダイエット中の空腹感を和らげてくれる、心強い味方と言えるでしょう。

低GI食品で血糖値の上昇を緩やかにする

低GI食品で血糖値の上昇を緩やかにする

ダイエットを成功させるためには、血糖値のコントロールが非常に重要です。食事によって血糖値が急上昇すると、それを下げるために「インスリン」というホルモンが大量に分泌されます。このインスリンには、血中の糖分を脂肪として体に溜め込む働きがあるため、過剰な分泌は肥満の原因につながります。

そこで注目したいのが「GI値(グリセミック・インデックス)」です。GI値は食後の血糖値の上昇度合いを示す指標で、この値が低い食品ほど血糖値の上昇が緩やかで、太りにくいとされています。さつまいもは、白米やパンといった他の主食と比較しても、GI値が低い「低GI食品」に分類されます。

主な炭水化物とのGI値比較(目安)
食品名 GI値 分類
さつまいも(蒸し) 約55 低GI食品
白米 約88 高GI食品
食パン 約95 高GI食品

主食をさつまいもに置き換えることで、血糖値の急上昇を抑え、脂肪がつきにくい体づくりをサポートしてくれるのです。ただし、調理法によってGI値は変動するため、食べ方には工夫が必要です。

カリウムがむくみ解消を手助けする

カリウムがむくみ解消を手助けする

ダイエットをしているのに、なぜか体重が落ちない、体が重く感じるといった場合、その原因は「むくみ」かもしれません。むくみは、体内に余分な塩分(ナトリウム)と水分が溜め込まれることで起こります。

さつまいもには、このむくみ解消の鍵となる栄養素「カリウム」が豊富に含まれています。カリウムには、体内の余分なナトリウムを水分と一緒に尿として排出してくれる働きがあります。特に外食や加工食品などで塩分を摂り過ぎてしまいがちな現代人にとって、カリウムは意識して摂取したいミネラルの一つです。

むくみが取れるだけで、フェイスラインや脚のラインがスッキリと見え、体重が減少することもあります。さつまいもを取り入れることで、余分なものを排出し、軽やかな体を目指すことができるでしょう。

加熱に強いビタミンCで美肌効果も期待できる

加熱に強いビタミンCで美肌効果も期待できる

ダイエット中は食事制限によって栄養が偏り、肌が荒れてしまうことも少なくありません。そんな時にも、さつまいもは頼りになる存在です。さつまいもには、美肌作りに欠かせないビタミンCが豊富に含まれています。

ビタミンCは、肌のハリを保つコラーゲンの生成を助けたり、シミの原因となるメラニンの生成を抑えたりする働きを持つ、美肌の代表的な栄養素です。しかし、ビタミンCは一般的に熱に弱いという弱点があります。

ところが、さつまいものビタミンCは、でんぷんによって保護されているため、加熱しても壊れにくいという大きな特長があります。そのため、蒸したり焼いたりしても、ビタミンCを効率良く摂取することができるのです。ダイエットをしながら、同時に美肌ケアもできるのは、さつまいもならではの嬉しいポイントです。

さつまいも特有の成分ヤラピンとレジスタントスターチ

さつまいも特有の成分ヤラピンとレジスタントスターチ

さつまいもには、他の食材にはあまり見られない、ダイエットに有効な特有の成分が含まれています。それが「ヤラピン」と「レジスタントスターチ」です。

「ヤラピン」は、さつまいもを切った時に断面から染み出てくる、白い乳液状の成分です。これはさつまいも特有の成分で、腸のぜん動運動を活発にし、便を柔らかくする効果があると言われています。食物繊維との相乗効果で、頑固な便秘の解消を強力にサポートしてくれます。ヤラピンは皮の近くに多く含まれているため、栄養を余すことなく摂るには皮ごと食べるのがおすすめです。

もう一つの「レジスタントスターチ」は、「難消化性でんぷん」とも呼ばれ、消化されずに大腸まで届くでんぷんです。食物繊維と似た働きをし、血糖値の上昇を抑制したり、善玉菌のエサとなって腸内環境を整えたり、満腹感を持続させたりと、ダイエットに嬉しい効果がたくさんあります。このレジスタントスターチは、さつまいもを加熱した後に一度冷やすことで量が増えるという性質を持っています。この特性を活かすことが、ダイエット効果を高める鍵となります。

【実践編】太らないさつまいもダイエットの正しいやり方

さつまいもが持つ素晴らしい力を最大限に引き出し、ダイエットを成功へと導くためには、具体的な実践方法を知ることが不可欠です。やみくもに食べるのではなく、少しの知識と工夫を取り入れるだけで、その効果は大きく変わってきます。ここでは、日々の食生活にすぐ取り入れられる、太らないための食べ方から適切な量、そして効果を高めるタイミングまで、具体的な方法を一つひとつ丁寧に解説していきます。

太らない食べ方と調理法のポイント

さつまいもダイエットの成否は、調理法にかかっていると言っても過言ではありません。同じさつまいもでも、調理法次第でカロリーや糖質の吸収率が変わり、ダイエットの味方にもなれば、逆に太る原因にもなり得ます。ここでは、ダイエット効果を高める調理のコツと、避けるべき食べ方について見ていきましょう。

調理法は「蒸す」か「焼く」を基本にする

調理法は「蒸す」か「焼く」を基本にする

さつまいもをダイエットに取り入れるなら、最もおすすめの調理法は「蒸す」または「焼く」ことです。これらの方法は油を一切使わないため、さつまいも本来のカロリーだけで済み、余計な脂質を摂取する心配がありません。蒸し器や電子レンジで手軽に調理できる「蒸しいも」や、オーブンやトースターでじっくり加熱する「焼き芋」は、さつまいもの自然な甘みを最大限に引き出してくれます。素材そのものの味を楽しみながら、ヘルシーにいただける理想的な調理法です。

冷やして食べてダイエット効果を高める

冷やして食べてダイエット効果を高める

意外に思われるかもしれませんが、加熱したさつまいもを一度冷やして食べることで、ダイエット効果をさらに高めることができます。さつまいもに含まれるでんぷんは、冷える過程で「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」という成分に変化します。このレジスタントスターチは、消化されにくく食物繊維のような働きをするため、血糖値の上昇をより緩やかにし、腹持ちを良くしてくれます。作り置きした蒸しいもや焼き芋を冷蔵庫で冷やしておき、そのまま食べる習慣をつけるのがおすすめです。

栄養豊富な皮ごと食べるのがおすすめ

栄養豊富な皮ごと食べるのがおすすめ

さつまいもの皮をむいて捨ててしまうのは、非常にもったいないことです。実は、皮とその周辺には、食物繊維やビタミン、ポリフェノールといった栄養素が豊富に含まれています。特に、便通を促す作用で知られるさつまいも特有の成分「ヤラピン」は、皮の近くに多く存在します。泥をきれいに洗い落とし、ぜひ皮ごと食べて、さつまいもの栄養を丸ごと摂取しましょう。食感のアクセントにもなり、満足感も高まります。

避けるべき太る食べ方 大学芋や天ぷら

避けるべき太る食べ方 大学芋や天ぷら

ダイエット中に最も注意すべきなのが、高カロリーな調理法です。例えば、たっぷりの油で揚げて砂糖を絡める「大学芋」や「さつまいもチップス」、衣をつけて揚げる「天ぷら」は、糖質に加えて大量の脂質と砂糖を摂取することになり、一気に太りやすい食べ物へと変わってしまいます。また、バターや生クリーム、砂糖を加えて作る「スイートポテト」も同様です。これらのメニューはダイエット中は避け、どうしても食べたい場合は特別なご褒美として少量に留めるのが賢明です。

1日に食べるべきさつまいもの適切な量

どんなに体に良い食べ物でも、食べ過ぎてしまえばカロリーオーバーとなり、太る原因になります。さつまいもダイエットを成功させるためには、「適量」を守ることが非常に重要です。ここでは、食事の主食として置き換える場合と、間食として取り入れる場合、それぞれの適切な量について解説します。

主食と置き換える場合の目安量

主食と置き換える場合の目安量

1日の食事のうち1食を、ご飯やパンなどの主食からさつまいもに置き換える方法です。さつまいもはご飯に比べてGI値が低く、食物繊維が豊富なため、満腹感を得やすく血糖値の急上昇も防げます。1食あたりの目安量は、中くらい(約200g)のさつまいも1本程度です。これは、お茶碗1杯分のご飯とほぼ同じくらいのカロリーですが、得られる満足感や栄養価はさつまいもの方が高いと言えるでしょう。

食品 1食あたりの目安量 カロリー 糖質量
さつまいも 中1本(200g) 約258kcal 約61.8g
白米ごはん お茶碗1杯(150g) 約234kcal 約53.4g
食パン 6枚切り2枚(120g) 約300kcal 約53.0g

※数値は目安です。品種や調理法によって変動します。

間食として取り入れる場合の目安量

甘いお菓子やスナックの代わりにさつまいもを間食に選ぶのも、非常に効果的な方法です。ポテトチップスやチョコレートに比べて低カロリーで栄養価が高く、何より腹持ちが良いのが特長です。間食として食べる場合の目安量は、中くらい(約200g)のさつまいもの半分、約100g程度にしましょう。これでおおよそ130kcalです。一般的な間食の目安である200kcal以内に余裕で収まり、満足感もしっかり得られます。

効果を最大化する食べるベストなタイミング

効果を最大化する食べるベストなタイミング

さつまいもをいつ食べるかによっても、ダイエット効果は変わってきます。体内のエネルギー消費のリズムに合わせて食べることで、糖質を効率よくエネルギーに変え、脂肪として蓄積されるのを防ぐことができます。あなたのライフスタイルに合わせて、最適なタイミングを見つけてみましょう。

おすすめは活動量の多い朝食や昼食

さつまいもを食べる最もおすすめのタイミングは、これから活動を始める朝食や、日中の活動のピークにあたる昼食です。この時間帯に摂取した糖質は、その後の活動のためのエネルギー源として効率よく消費され、体に脂肪として溜め込まれにくくなります。特に朝食に食べれば、豊富な食物繊維のおかげで昼食まで満腹感が持続し、結果として1日の総摂取カロリーを抑える効果も期待できます。

運動前に食べてエネルギー補給

運動前に食べてエネルギー補給

もしあなたが運動習慣があるのなら、運動前のエネルギー補給としてさつまいもを食べるのも素晴らしい選択です。さつまいもに含まれる糖質は、比較的ゆっくりと消化吸収されるため、運動中に持続的なエネルギーを供給してくれます。運動を始める30分から1時間ほど前に、間食程度の量のさつまいもを食べておくことで、トレーニングのパフォーマンスが向上し、より効果的な脂肪燃焼につながるでしょう。

夜にさつまいもを食べる場合の注意点

夜にさつまいもを食べる場合の注意点

夜は日中に比べて活動量が少なくなり、エネルギー消費も低下します。そのため、夜にさつまいもを食べると、消費しきれなかった糖質が脂肪として蓄積されやすくなるため、注意が必要です。もし夕食の主食としてさつまいもを取り入れたい場合は、量を昼間の半分(100g程度)に減らし、遅くとも就寝の3時間前までには食べ終えるように心がけましょう。また、おかずは脂質の少ない鶏むね肉や魚、豆腐などを中心とした高たんぱく・低脂質なメニューを組み合わせ、食事全体のバランスを整えることが大切です。

さつまいもダイエットの注意点とデメリット

さつまいもはダイエットの強い味方ですが、素晴らしい効果の裏にはいくつかの注意点やデメリットも存在します。どんな食品にも言えることですが、良い面ばかりに目を向けていると思わぬ落とし穴にはまってしまうことも。ここでは、さつまいもダイエットを安全かつ効果的に進めるために、あらかじめ知っておきたい注意点について詳しく解説していきます。

食べ過ぎによるお腹の張りやおならに注意

食べ過ぎによるお腹の張りやおならに注意

さつまいもを食べた後、お腹が張ったり、おならが出やすくなったりした経験はありませんか。これは、さつまいもが持つ成分による自然な体の反応であり、決して悪いことではありません。しかし、日常生活に支障が出るほどであれば、少し食べ方を見直す必要があるかもしれません。

主な原因は、さつまいもに豊富に含まれる食物繊維です。特に不溶性食物繊維は、腸内で水分を吸って膨らむことで便のカサを増やしてくれますが、一度に大量に摂取すると腸の動きが活発になりすぎたり、腸内でガスが発生しやすくなったりします。また、さつまいもの皮の近くに含まれるヤラピンという成分も、腸のぜん動運動を促す働きがあるため、ガスがたまる一因となることがあります。

もしお腹の張りやガスが気になる場合は、一度に食べる量を減らしたり、数回に分けて食べたりする工夫を試してみてください。また、水分が不足すると便が硬くなり、かえって便秘を悪化させることもあるため、意識して水分を摂ることも大切です。

栄養バランスが偏らないようにする

「さつまいもは栄養豊富だから、これだけ食べていれば大丈夫」と考えてしまうのは、ダイエットにおける大きな間違いです。さつまいもはビタミンやミネラル、食物繊維を多く含みますが、残念ながら体を作る上で不可欠な栄養素が不足しています。

特に不足しがちなのが、筋肉や肌、髪の材料となるタンパク質です。主食をさつまいもに置き換えるのは良い方法ですが、それ以外の食事で肉や魚、卵、大豆製品などを意識して食べなければ、タンパク質が不足してしまいます。筋肉量が減少すると基礎代謝が落ち、結果的に痩せにくくリバウンドしやすい体質を招くことにもなりかねません。

さつまいもダイエットを成功させる鍵は、あくまで「バランスの良い食事」の中にさつまいもを上手に取り入れることです。置き換えは1日1食までを目安にし、他の食事ではタンパク質や良質な脂質、緑黄色野菜などをしっかり補うことを忘れないようにしましょう。

紅はるかなど糖度の高い品種の選び方

紅はるかなど糖度の高い品種の選び方

スーパーの店頭には、様々な品種のさつまいもが並んでいます。近年人気の「安納芋」や「紅はるか」に代表されるねっとり系の品種は、スイーツのような強い甘さが魅力ですが、ダイエット中に選ぶ際には少し注意が必要です。

品種によって糖度や水分量が異なり、当然カロリーにも差が出てきます。甘みが強い品種は、その分糖質も高い傾向にあるため、同じ量を食べてもカロリーオーバーになりやすいのです。ダイエット目的でさつまいもを食べるのであれば、品種ごとの特徴を知り、目的に合わせて選ぶことが賢明です。

下の表に代表的な品種の特徴をまとめましたので、選ぶ際の参考にしてみてください。

品種名 主な特徴 食感 ダイエット中のポイント
安納芋・紅はるか 糖度が高く、蜜のような甘さが特徴。 ねっとり系 甘みが強く満足感は高いが、糖質が高めなので量に注意。ご褒美や少量の間食向き。
シルクスイート 絹のようになめらかな舌触りと、上品な甘さ。 しっとり系 甘さと食感のバランスが良い。食べやすいが、こちらも比較的人気で糖質は高め。
紅あずま・鳴門金時 昔ながらの素朴な甘さで、栗のような食感。 ほくほく系 比較的糖質が控えめな傾向。主食の置き換えなど、量をしっかり食べたい時におすすめ。

もちろん、甘い品種を食べてはいけないわけではありません。糖質が高い品種を選ぶ日は量を少し減らす、あるいは運動を少し多めにするなど、全体のバランスで調整することが大切です。自分の好みやその日の活動量に合わせて、上手に品種を選んでいきましょう。

さつまいもダイエットでよくある質問

さつまいもダイエットを始めようとすると、いろいろな疑問が浮かんでくることでしょう。ここでは、多くの方が気になる質問について、一つひとつ丁寧にお答えしていきます。

干し芋や冷凍さつまいもでも大丈夫ですか

手軽に利用できる干し芋や冷凍さつまいもも、それぞれの特性を理解し、上手に取り入れればダイエットの心強い味方になります。

干し芋の場合

水分が抜けている分、同じ重量あたりのカロリーや糖質は生のさつまいもよりも高くなります

干し芋は、さつまいもの水分を飛ばして栄養を凝縮した食品です。食物繊維やミネラルを手軽に摂れる一方で、水分が抜けている分、同じ重量あたりのカロリーや糖質は生のさつまいもよりも高くなります。少量でも満足感を得やすいという利点もありますが、つい食べ過ぎてしまいがちなので、量を決めてから食べるように心がけましょう。硬さがあるため、よく噛むことで満腹中枢が刺激されやすいのは嬉しいポイントです。

さつまいも加工品と生の比較(100gあたり目安)
種類 カロリー 糖質 食物繊維
干し芋 約277kcal 約64.3g 約5.9g
蒸しさつまいも 約131kcal 約29.2g 約2.8g

※数値は文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参考にしています。品種や製法により変動します。

冷凍さつまいもの場合

冷凍さつまいもを解凍して冷たいまま食べることで、このレジスタントスターチを効率よく摂取でき、ダイエット効果を高めることが期待できます

市販の冷凍焼き芋や、ご自身で調理したさつまいもを冷凍保存したものは、ダイエットにとても便利です。栄養価は生のさつまいもとほとんど変わりません。特に注目したいのは、一度加熱したさつまいもを冷やすことで増える「レジスタントスターチ」という成分です。冷凍さつまいもを解凍して冷たいまま食べることで、このレジスタントスターチを効率よく摂取でき、ダイエット効果を高めることが期待できます。ストックしておけば、いつでも手軽に食べられるのも大きなメリットです。

毎日さつまいもを食べ続けても問題ないですか

適切な量を守るのであれば、毎日さつまいもを食事に取り入れること自体に大きな問題はありません。食物繊維やビタミン、ミネラルといった恩恵を継続的に受けることができます。しかし、いくつか心に留めておいていただきたい点があります。

最も大切なのは、栄養バランスです。さつまいもは優れた食材ですが、それだけでは体に必要な全ての栄養素をまかなうことはできません。特にタンパク質や良質な脂質が不足しがちになるため、肉や魚、卵、大豆製品など、他の食品と組み合わせてバランスの取れた食事をすることが絶対条件です。主食をさつまいもに置き換える場合でも、主菜や副菜でしっかりと他の栄養素を補いましょう。

また、食物繊維が非常に豊富なため、体質によっては毎日食べ続けることでお腹が張ったり、おならが出やすくなったりすることもあります。これは腸が活発に動いている証拠でもありますが、不快に感じる場合は一度に食べる量を減らす、食べる頻度を調整するなど、ご自身の体の声に耳を傾けながら続けていくことが大切です。

コンビニの焼き芋でもダイエットになりますか

コンビニの焼き芋でもダイエットになります

はい、コンビニエンスストアで手軽に購入できる焼き芋も、上手に活用すればダイエットの助けになります。添加物などが使われておらず、調理法も「焼く」というシンプルなものであるため、おやつや食事の一品として安心して選ぶことができます。

ただし、注意したいのがその品種と大きさです。コンビニの焼き芋は、消費者の好みに合わせて、蜜が多く糖度の高い「紅はるか」や「安納芋」といった品種が使われていることが多く、サイズも大きい傾向にあります。甘くて美味しい分、1本丸ごと食べてしまうと、想定以上にカロリーや糖質を摂取してしまう可能性があります。

対策としては、まず食べる量を意識することです。間食として食べるなら半分にする、主食のご飯と置き換えるならそのカロリーを考慮して量を調整するなど、計画的に食べることが成功のカギとなります。栄養豊富な皮も、きれいに洗浄されているものがほとんどですので、ぜひ皮ごと召し上がってください。食物繊維やポリフェノールを無駄なく摂取できますよ。

まとめ

「さつまいもダイエットは太る」という噂の真相

「さつまいもダイエットは太る」という噂の真相は、その食べ方や量、タイミングを間違えていることにありました。糖質が高いのは事実ですが、さつまいもは本来、豊富な食物繊維やカリウムを含み、血糖値の上昇も緩やかなダイエット向きの食材なのです。その力を最大限に引き出す秘訣は、調理法を「蒸す」か「焼く」にし、冷やして食べること。そして、1食150g程度を目安に活動量の多い朝食や昼食で主食と置き換えるのがおすすめです。正しい知識を身につければ、さつまいもはこれ以上ない心強い味方になってくれることでしょう。