安納芋でプロ級の美味しい焼き芋を作る方法とは?安納芋の焼き芋づくりは手間と時間をかければびっくりするほど美味しくなる!焼き芋のコツは塩選びと冷凍しての二度焼き!自宅で安納芋の焼き芋を作ってみた

安納芋で究極の焼き芋を作る!時間と手間はかかるけど絶対に美味しいと言われる!美味しい焼き芋が家庭用レンジを使って出来る!と断言してみたけど…。この道、なかなか険しく長い道のりのように思えてならない。世の中には究極と言われるモノがどのカテゴリにも存在します。最近、私の身近なものでは、さつまいも。そう!焼き芋も究極と言われる焼き芋が沢山あることに気が付いたのだ。それは、さつまいも博へ初めてお邪魔したときにも感じた…こんなに!こんなに!さつまいも、焼き芋を愛するファンが大勢いること。しかも天候は、北風が強く、おまけにビルが多く、会場はその谷間にあるので、春は、もうそこ…なんて言っている時期に、凍えるくらい…寒い…冷たい風が吹きおろしてくる。そんな会場でも焼き芋を求めて長蛇の列。愛される野菜。さつまいも。そんなさつまいもを焼くという至ってシンプルな食べ方なのですが、実は、とてつもなく奥が深い。焼き芋沼とも言うべき足を取られたらズブズブと入り込んでいってしまう。そんな焼き芋を素人ながらどこまでプロの味に近づけられるか?を試してみた!

安納芋は、焼き芋に向いている理由とは?

約60種類もの品種があるとされているさつまいも。最近は焼き芋でも「ほくほく派」「ねっとり派」と分かれているのだ。ほくほく派の代表格は「紅あずま」「鳴門金時」。ねっとり派の代表格は「紅はるか」「安納芋」。安納芋の糖度は、生芋の状態でも糖度は16度。そんな安納芋は、焼き芋にすると糖度が40度以上になることも珍しくないとのこと。

安納芋の特徴

安納芋の一番の特徴は、水分量が多いこと。スーパーなどでよく目にするさつまいもは、買う季節や、品種によっては、焼き芋にすると、水分が飛んでしまいパサパサとした食感になってしまうこともあります。これに対して、安納芋は水分を多く含んでいるため、安定してねっとりとした焼き上がりになるのが特徴です。焼くと糖度が40度以上になることも珍しくありません。(ちなみに、バナナやメロンといった、フルーツの糖度がおよそ20度です)

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ショ糖

安納芋は、ほかのさつまいもよりショ糖が多く含まれています。ショ糖とは、ブドウ糖と果糖からできている糖類です。ショ糖から作られているものには、料理のときによく使う砂糖があります。ショ糖を含んでいる量がさつまいもの中でも多いことから、安納芋は甘いのです。また、安納芋は収穫後すぐに出荷せず、熟成させます。熟成させることで安納芋に含まれる酵素が活性化して、デンプンが糖へ変わり、甘さが増えるのです。そのため、見た目からもわかるほど蜜がたっぷり詰まった、ねっとり感と極上の甘さを堪能できます。

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他のさつまいもより水分量が多く、ショ糖が多く含まれている安納芋。そんな安納芋をじっくり低温でオーブンを使用して焼いてみた。その前に

焼き芋は、フレンチに通じる!?

世界三大料理「フランス料理」「トルコ料理」「中華料理」の一つにあげられている「フランス料理」。そんなフランス料理の特徴、魅力は、こだわりぬいた調理、料理技法と星の数ほどあると言われている調味料かと思われる。シンプルな食材を星の数ほどあると言われている調味料を駆使し、調理、料理技法をこだわり抜き、一つの料理に仕上げるといった芸術ともいえる凄みをもった一皿になる。焼き芋も同じように品種は、多種多様に存在しますが、さつまいもというシンプルな素材を様々な貯蔵技術や加熱、加温、焼成技術を使って調理をしたり、調味料を使用する場合もあったりと、どこかフレンチに通じるように思えてしまうのだ。さつまいも博でも行列の絶えない人気の焼き芋を目の当たりにしたり、日本国内や海外まで様々な焼き芋が存在し、全てが超一級品と言われるような焼き芋だったりする。そんな焼き芋を簡単調理&時短とは異なる、自宅で、できる限りの時間と手間をかけて焼いてみた!

出来る限り時間と手間をかけて作り上げる

焼き芋に使用したのは「安納芋」。少し小さめのほうが全体に火が回りやすいのではないか?と思い、小さめサイズをチョイス。

軽く洗って…アルミホイルで巻いて…オーブンへ…という感じではなく、今回は、安納芋の両端を少しだけカットをしてアク抜きを行ってみた。

時間は約2時間。鍋に水を張り、その中に安納芋を沈めて待つ。

約2時間かけてアク抜きをした後に、水を変えて塩を少々、入れて更に2時間。塩は食卓塩でも十分かと思ったのだが…

今回は、長崎県五島列島産の「矢堅目(やがため)の塩」を使用した。「矢堅目(やがため)の塩」は、海水塩で、五島列島の海水をじっくりと薪で炊き上げて作った塩。粗い結晶で、口に含んでみるとイガイガとした塩ぽい感じは一切無く、しっかりと味を感じることができ、尚且つ、ほんのり甘味を感じるミネラルたっぷりの塩なのです。

その「矢堅目(やがため)の塩」を目分量で入れて、ここも約2時間、浸す。

アク抜き2時間、水を変え、塩を入れて2時間した安納芋がこちら。

この安納芋をオーブンで…いよいよ焼く工程に入る。オーブンの温度は、約60~80℃。時折、開けて外気を入れて、温度の調整をしつつ、焼き上がるのを待つ。安納芋が小さ目サイズの為、約50分で焼き上がる。

余熱を取り、今度はアルミホイルで1本1本、丁寧に巻いていくとこんな感じになる。

その後、アルミホイルに巻いた状態で冷凍庫へ。約48時間。この状態で保管。

低温(60~80℃)で焼き上げた焼き芋を、アルミホイルで1本1本、巻き、そのまま冷凍庫で約48時間。その後、冷凍庫から取り出し、アルミホイルを付けた状態で冷凍のまま、オーブンへ。こちらも低温(60~80℃)で約30分。部屋中に焼き芋の香りがしっかりと広がってきて、中身を確認してしっかりと解凍されている状態になっていれば完成!

本来なら1本1本、アルミホイルで巻いてあった焼き芋。焼き芋の香りが強くて美味しそう~ということと早く中身を見たい!ということで撮影する前に、開封…。そんなことでアルミホイルを開封した今回、1番重要な画像が、、、。焼き芋をまとめて撮影という感じになってしまったのが残念なところ。

自宅にある材料を使用し、出来る限り、時間と手間をかけて焼き上げた焼き芋を食べてみた!

焼き芋はねっとりホクホク?の新食感

まず最初に驚いたのが、焼き芋(安納芋)の香りが強いこと強いこと。今まで色々な焼き芋を焼いてきたのだが、今回の焼き芋の香りは、今までの焼き芋とは大きく異なっていた。

この中では断トツ。No1の焼き芋の香り。

そして、食感は、安納芋独特のねっとりとした食感に、2度焼きしたのが良かったのか?それとも冷凍保管したのが良かったのか?水分がきれいに抜けて「ホクホク」とした食感もプラスされているのだ。甘さは、最強!少し焦げ目がついたところなんて…もう!たまらない!

焼き芋の個体差が無くなる!

あっ!という間に完食!本当に10分もかからなかったのではないだろうか?それと、もう一つ、驚いた事が「個体差がほぼ無くなる」という点。焼き芋は当たりハズレがあると言われる通り、さつまいもの個体差が少なからずあると私は毎回、感じていたのだが…。今回の安納芋の焼き芋には、はっきりと分かる個体差が存在しなかったのだ。アク抜きが良かったのか?それともミネラルたっぷりの海水塩を使用したのが良かったのか?ほぼ同じような「ねっとりホクホク」で甘さが強く、焼き芋の香りも素晴らしい!そんな焼き芋になっていたのだ!

焼き芋は、時短でも簡単に自宅で作れる!最強のおやつ、最強のスイーツなのだが、時間があれば、手間と時間をかけて「究極」と自分で呼べるような焼き芋作りにチャレンジしてみてはいかがだろうか?手間と時間をかけただけ、美味しさに跳ね返ってくるということは保証できます。自宅で自身の「究極」と呼べる焼き芋を作り、食べるのも面白く美味しい趣味かもしれない。是非!お試しください!