紅まさりの特徴と魅力とは?紅まさりの産地、味、苗の購入場所、栽培方法や紅まさりのおすすめな食べ方や向いている料理、調理方法、紅はるかとの違いまで紅まさりを徹底解説!

深い甘みを感じられるさつまいも・紅まさり。焼き芋にするとおいしい、と聞いたことがある人もいるかもしれませんが、「紅まさり」はどんな味・食感か、糖度はどれくらいか、収穫時期やおすすめの食べ方などを知っていますか?この記事は、さつまいも好きな人にぜひ知っておいて欲しい、「紅まさり」の特徴や魅力を徹底的にご紹介します!

紅まさりとはどんな品種?

紅まさりは、さつまいもの一種です。外観や味に優れている「九系87010-21」を父、皮の色や味に優れた「九州104号」を母として、1992年に人工交配して選抜した系統が、この「紅まさり」です。1998年以降、「九州130号」という系統名で、地域適正・加工適正を検討してきたのだとか。命名の由来は、赤い皮の色と、収穫量や味に優れている青果用かんしょ品種、というものから。

紅まさりの特徴

紡錘形をしており、サイズ感は中くらいのさつまいも・紅まさり。赤い皮と薄い黄色の果肉が特徴です。焼いたり蒸したりすると、果肉の色が濃い黄色になります。収穫したあとに1ヶ月から3ヶ月ほど追熟させることで甘みが増す、という特徴を持っています。焼き芋専門店やスイーツ店でも使用されている品種です。

産地

紅まさりの産地は、主に茨城県です。他にも鹿児島県、宮崎県などでも収穫されています。

豊富な水分を含んでいることから濃厚な甘みがあり、しっとりとした味わいを楽しめます。麦芽糖やショ糖以外に、さわやかな甘さを感じられるブドウ糖が含まれていることから、特徴的なさっぱりとした味わいを感じられるさつまいもです。

食感

繊維が少なくてなめらかな食感を楽しめますよ。

糖度

紅まさりは高い糖度を誇るさつまいも。糖度は14度前後です。ちなみに、糖度の高いさつまいもで作った焼き芋の切り口からは、黒っぽい蜜のような液体が垂れていることも。この蜜の正体は「ヤラピン」。さつまいもを切ったときに、皮に近い部分から滲んでくる白い汁に含まれており、さつまいもにしか含まれていない栄養成分です。このヤラピンは、食物繊維が豊富に含まれている成分として注目されています。

価格

紅まさりの価格については、エリアやお店によって異なります。季節や産地などによっても変わってくるため、「紅まさりを買いたい!」と思ったときには販売店・オンラインショップなどで価格を調べてみると良いでしょう。

紅はるかとの違い

同じ「紅」がつく「紅まさり」と「紅はるか」は、どちらも日本のさつまいもの品種です。紅まさりは先に述べたように、しっとりと柔らかく、舌触りの良い滑らかさがあるという特徴を持っています。優しい甘さで、昔懐かしい味わいと言われることも。

一方、紅はるかはねっとりとしていて甘みが強いという特徴を持っています。糖度は60度前後になることも。これは、紅まさりの約4倍の糖度です。紅まさりは茨城県が最大の産地ですが、紅はるかは地域によってブランド化されているという違いもあります。例えば、茨城県の紅天使、大分県の甘太くん、宮崎県の葵はるかが紅はるかの地域ブランドです。

紅まさりの苗や栽培について

紅まさりを栽培したいなら、無病の種いもから育てた苗を使う必要があります。また、排水の良い土壌で育てることがポイントです。紅まさりをはじめとしたさつまいもの栽培は、家庭菜園の中でも比較的育てやすいと言われています。この項目では、紅まさりの苗の入手方法や、栽培方法などについて詳しくご紹介します。

苗の入手方法

紅まさりの苗については、通販などで簡単に入手することができますよ。栽培セットもあるので、初めて家庭菜園で紅まさりを育てるという人は、栽培セットを購入してみても良いかもしれませんね。

栽培方法

家庭菜園で紅まさりを栽培するのであれば、購入した苗を排水の良い火山灰土か、砂質壌土で育てるのがベストです。プランター栽培でも成功しやすいとされています。

収穫時期

紅まさりの収穫時期は、10〜11月に行われることが多いです。5月中〜下旬に挿苗した場合は、在圃日数 130日を目安にしてください。なお、収穫したあとに貯蔵して追熟させると、紅まさりの甘みが増します。熟成させる方法は、土がついている状態で新聞紙などに包み、冷暗所で保管するという方法がおすすめです。

紅まさりのおすすめな食べ方

紅まさりは長い時間をかけてじっくりと加熱することで甘みを増します。それもあって、焼き芋にするのがおすすめと言われることも多い品種です。しかし、焼き芋にする以外にも紅まさりの美味しさを引き出すおすすめの食べ方は存在します!

焼き芋

しっとりとした甘みを引き出すのに最適な「焼き芋」。紅まさりの柔らかな肉質と、滑らかな舌触りを存分に活かせる食べ方です。

干し芋

紅まさりを使用した干し芋は、甘みと風味を楽しめる一品です。焼き芋とは違う食感・甘さなどを感じられる食べ方と言えるでしょう。

甘煮

優しい甘さを引き出してくれる甘露煮も、紅まさりのおすすめな食べ方の1つです。

くりきんとん

ホクホクとした味わいを楽しめる、くりきんとんもおすすめです。芋の風味が感じられます。

まとめ

紅まさりの栄養や産地、味・食感、そして食べ方などに焦点を当てましたが、いかがだったでしょうか。さつまいもと一口に言っても、品種によって様々な味や食感、美味しい食べ方というのが存在しています。紅まさりのことを深く知った上で、ぜひ紅まさりを深く味わってみてください!