安納芋はさつまいもの王様!安納芋とはどんなさつまいもなのか?を徹底分析。安納芋の歴史、栄養価や成分、期待できる効果とは?更に美味しくなる食べ方とは?

「安納芋」は食べたことはなくても、名前を耳にしたことはある人が多いでしょう。この記事では、安納芋の栄養価や栄養成分、期待できる健康効果を紹介します。

安納芋とはどんなさつまいもなの?

安納芋は、他のさつまいもと、どのような違いがあるのでしょうか。

安納芋の歴史は?

安納芋(あんのういも)とは、鹿児島県・種子島が原産のさつまいもの品種です。日本の安納芋の歴史は、第二次世界大戦後にさかのぼります。インドネシアのスマトラ島に出兵していた兵隊さんが、種子島の安納地域に持ち帰ったさつまいもが、今の安納芋のはじまりだったとされています。

安納芋の味の特徴

安納芋は、しっとりとした食感と甘さが特徴的なさつまいもで、生の状態でも糖度が16度前後。加熱すると糖度は、40度近くまで上がります。

安納芋の主な品種

現在、安納芋として品種登録されているのは、「安納紅」と「安納こがね」の2種類。両品種の共通点は、肉食部はオレンジ色をしており、加熱することで黄色に近い色になる点です。

安納紅

安納紅(あんのうべに)は、赤紫色の皮が特徴的な安納芋です。一般的なさつまいもの皮に近い色をしています。

安納こがね

安納こがねは、淡黄色の皮が特徴的な安納芋です。白っぽくて、長芋のような見た目をしています。安納紅よりも、しっとりとした味わいがあります。

安納芋と他の蜜芋との違いは?

甘い蜜が入っているさつまいもを、「蜜芋」と呼び、紅はるかや紅まさりなどの品種が有名です。安納芋といわゆる蜜芋との違いは、さつまいもの形にあります。
安納芋は、じゃがいものような、ごろっとした見た目のさつまいもであるのに対し、紅はるかや紅まさりなどは、一般的なさつまいもに見られるような、細長いさつまいもの形をしています。

安納芋の栄養と効能を徹底分析

ここでは、安納芋に含まれている栄養素とその効能を徹底分析します。

ビタミンC

安納芋には、ビタミンCが多く含まれています。風邪の予防や疲労回復に、効果が期待できます。さらにビタミンCには、メラニンによる色素沈着を防ぐ働きや、しみやしわなどを防ぐ働きがあるため、肌荒れを起こりにくくしてくれます。

食物繊維

安納芋には、水溶性食物繊維と、不溶性食物繊維の両方が含まれています。水溶性食物繊維には、食後に血糖値の上昇を防いだり、コレステロール値を低下させたりといった働きがあり、不溶性食物繊維には、便のかさを増やし、大腸を刺激することで排便を促す働きがあります。

ビタミンE

安納芋には、ビタミンEが豊富に含まれています。ビタミンEは、ビタミンCと同様に、抗酸化作用があるので、風邪の予防に効果が期待できます。また疲労回復にも効果が期待できるのです。

β-カロテン(ベータカロテン)

安納芋には、β-カロテンが多く含まれています。β-カロテンには、免疫力を上げる効果が期待できます。

カリウム

安納芋には、カリウムが多く含まれています。カリウムは、腎臓でのナトリウムの再吸収を促し、体外に排出する働きがあるため、高血圧の予防に効果があると言われています。

安納芋を皮ごと食べる?皮は残す?

さつまいもを食べるときに、皮ごと食べる人もいれば、皮を残す人もいるでしょう。安納芋を皮ごと食べるメリットついて紹介します。

さつまいもの皮には「ヤラピン」が含まれている

安納芋に限らず、さつまいもの皮には、ヤラピンという栄養素が含まれています。さつまいもを切ったときに、皮寄りの部分から出てくる白い液体、これがヤラピンです。ヤラピンには、腸のぜん動運動を促進したり、便をやわらかくしたりする効果があると言われています。さつまいもに多く含まれている、食物繊維とともに摂取することで、より高い整腸作用を期待できるのです。

安納芋を皮ごと食べるときの注意点

安納芋を皮ごと食べるときは、土を軽く洗うようにしましょう。さつまいもには芽がありますが、取らなくても、食品衛生的な問題はありません。

安納芋の美味しい食べ方とは?

安納芋は、もともと甘い品種であるため、そのまま食べてもその美味しさを充分に味わうことができます。ここでは「焼く方法」「蒸す方法」「電子レンジを使う方法」を紹介します。

焼く方法

洗ったさつまいもをトースターの天板に並べて、15~20分焼きます。焦げないように、トングなどで焼き面を変えながら火を通していきましょう。

蒸す方法

蒸し器に洗ったさつまいもを並べて、中火で30~35分ほど蒸していきます。空焚きにならないように、お湯を定期的に増やしながら蒸していきましょう。

電子レンジを使う方法

濡らしたキッチンペーパーで洗ったさつまいもを包んで、600W(ワット)のレンジで3分加熱します。ワット数を200Wに変えて、さらに8~10分ほど加熱します。硬さを見ながら加熱していきましょう。

まとめ

安納芋には、ビタミンCや食物繊維が多く含まれており、肌荒れや便秘の予防にも効果があります。また、皮ごと食べることで、さらなる整腸作用を期待できます。ぜひ、焼きいもや蒸しいもにして、安納芋を楽しんでみてください。