さつまいもで血糖値を上げない効果的な食べ方とは?管理栄養士が解説!

寒い季節に食べたくなるさつまいも。しかし、糖質が多いイメージから、糖尿病の方は控えたほうが良いと思われるかもしれません。でも実は、さつまいもは食べ方を工夫すれば血糖値を急激に上げることなく楽しめます。この記事では、管理栄養士が提案するさつまいもの食べ方を詳しく解説します。腹持ちが良く、栄養豊富なさつまいもを効果的に摂取する方法を知ることで、食事の満足感を高めながら健康を維持することが可能です。今日から実践できる具体的な方法を紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

糖尿病とはどんな病気?

さつまいもと糖尿病-糖尿病とは?

糖尿病とは、血糖値を下げるホルモンのインスリンが不足したり、インスリンの効きが悪くなったりすることが原因で、血糖値の高い状態が続く病気です。糖尿病の初期段階では、自覚症状はほとんどありません。高血糖が長い期間続くと、のどの渇きや体重減少、倦怠感などの症状や、糖尿病合併症(糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症)を発症する可能性が高くなります。糖尿病の方の食事は、特別な食事ではありません。食べてはいけない食品や料理もありません。1日の適正エネルギー量を守り、栄養バランスよく食べることが血糖コントロールを行う上でとても重要です。

さつまいもに含まれる栄養成分と期待できる効果

さつまいもと糖尿病-さつまいもの栄養成分

主食として取り入れることもあるため、他の主食やイモ類とのさつまいも100gあたりの栄養成分を比較してみましょう。

カロリー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g) 糖質(g) カリウム(mg) カルシウム(mg) ビタミンC(mg) 食物繊維(g)
さつまいも(蒸し) 131 1.2 0.2 31.9 480 36 29 2.3
じゃがいも(蒸し) 76 1.9 0.3 18.1 420 5 11 3.5
ご飯 156 2.5 0.3 37.1 29 3 0 1.5
食パン 248 8.9 4.1 46.4 86 22 0 4.2

さつまいもは、食パンやご飯などの主食に比べるとカロリーが低く、カリウム、カルシウム、ビタミンCが豊富に含まれています。食パンやご飯には含まれていないビタミンCも、さつまいもには多く含まれています。

抗酸化作用のある「ビタミンC」

さつまいもと糖尿病-さつまいものビタミンCはりんごの10倍

ビタミンCは体内では合成することが出来ないため、食物から摂る必要があります。さつまいもにはりんごの10倍のビタミンCが含まれています。ビタミンCは加熱しても損なわれにくいのが特徴です。

むくみ改善に効果的な「カリウム」

カリウムは、余分なナトリウムを体外に排出する働きがあります。塩分の取りすぎが気になっている方は、意識して摂りたい栄養素です。

さつまいもの皮に含まれている成分

さつまいもと糖尿病-さつまいもの皮に含まれているもの

さつまいもの皮にも様々な栄養素が含まれているので、皮ごと食べることがおすすめです。さつまいもの皮に含まれる栄養成分についてみていきましょう。

クロロゲン酸

さつまいもの皮に含まれているクロロゲン酸はポリフェノールの一種で、抗酸化作用や脂肪の蓄積を抑える効果があると言われています。クロロゲン酸は「あく」の成分でもあるため、しっかりアク抜きをし、皮ごと食べるとクロロゲン酸も効率よく摂取できるでしょう。

アントシアニン

さつまいもと糖尿病-アントシアニン

さつまいもの皮には、目の健康に役立つ青紫色のポリフェノール、「アントシアニン」が多く含まれています。また、皮だけでなく中までしっかり紫色をしている紫いものほうが、アントシアニンが多く含まれているので、よりしっかりアントシアニンを摂りたい場合は紫いもがおすすめです。

さつまいもの血糖値を上げない食べ方

では、血糖値を上げない食べ方にはどんな方法があるのでしょうか。

主食の量を減らすまたは主食と置き換える

さつまいもと糖尿病-主食と置き換える

さつまいもをご飯のおかずとして食べると糖質の取りすぎとなり、高血糖になる可能性があります。さつまいもがおかずの時はご飯の量を1口、2口減らしてみましょう。もしくは、ご飯の代わりに主食としてさつまいもを食べてもOKです。主食として食べる場合は、普段食べている量と同じ量を食べても問題ありません。ご飯に比べるとカロリーが低いため、さつまいもに置き換えればカロリーカットも期待できます。

皮も一緒に食べる

さつまいもと糖尿病-皮も一緒に食べる

さつまいもの皮付近に含まれている「ヤラピン」という成分には、食物繊維がたっぷり含まれています。ヤラピンとは、さつまいもを切ると出てくる白い汁のこと。イモ類ではさつまいもにのみ含まれている栄養成分です。食物繊維には、糖質をゆっくり吸収し血糖値の上昇を緩やかにする作用や、整腸作用があるため、皮も一緒に食べましょう。

冷やして食べる

さつまいもと糖尿病-さつまいもは冷やして食べる

一度加熱したさつまいもを冷ますと、さつまいもに含まれるでんぷんは吸収しにくい「レジスタントスターチ」というものに形を変えます。レジスタントスターチは食物繊維と似たような働きをしてくれるため、血糖値の急上昇を抑えてくれます。レジスタントスターチを増やすには冷やすスピードが重要です。急激に冷やしてもレジスタントスターチは増えません。レジスタントスターチが一番増える温度は4℃程度といわれているので、ゆっくり時間をかけて冷やしましょう。

調理方法は「蒸す」「茹でる」がおすすめ

さつまいもと糖尿病-調理法は蒸す、茹でるが効果的な食べ方

さつまいもはゆっくり加熱することで糖度が増します。蒸す、茹でるといった調理方法は、油を使わず糖度もUP出来るので糖尿病の方にはおすすめの調理方法です。揚げる、焼くといった調理方法は高カロリーになりがちなので、糖尿病の方は注意しましょう。

まとめ

さつまいもと糖尿病-蒸かしたさつまいも

さつまいもは糖質が多いイメージがあるため、糖尿病の方は控えたほうが良いと思われがちです。しかし、工夫次第で血糖値を急激に上げずに楽しむことが可能です。さつまいもはカロリーが低く、ビタミンCやカリウムが豊富に含まれています。特にビタミンCは抗酸化作用があり、カリウムはむくみ改善に効果的です。さらに、皮に含まれるクロロゲン酸やアントシアニンも健康に良い成分です。さつまいもを食べる際には、主食の量を減らしたり、さつまいもを主食として置き換える方法がおすすめです。また、皮も一緒に食べることで食物繊維を効率よく摂取できます。さらに、冷やして食べることでレジスタントスターチが増え、血糖値の急上昇を抑えます。蒸す、茹でるといった調理方法も効果的です。これらのポイントを実践すれば、糖尿病の方でもさつまいもを安心して楽しむことができます。