さつまいもの糖度と他の野菜、果物の糖度を比較してみた!果物やジャムの糖度と同じくらいのさつまいもや生の状態でもりんごやさくらんぼと同程度の糖度のさつまいももある

「さつまいもの糖度」はどれくらい?

甘くておいしいさつまいもは、毎日の食卓やダイエット、離乳食など、いろいろな料理に使える食材です。さつまいもの糖度は、品種や加熱の有無によって異なります。そのため、料理の種類や好みに合わせてさつまいもの品種を選ぶのもよいですね。今回はさつまいもの糖度についてわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

さつまいもの糖度は品種によって異なる

さつまいもの糖度は、品種によって異なります。一般的なさつまいもの糖度は、生の状態で8度〜12度ほどです。グラニュー糖の糖度は99.97度、氷砂糖の糖度は99.95度であるため、生の状態の一般的なさつまいもは、ほのかな甘みであることがわかるのではないでしょうか。さつまいもの品種はさまざまで、一般的なさつまいもより糖度が高い品種も数多くあります。

さつまいもの品種 糖度 加熱後の糖度
一般的なさつまいも 8度〜12度 30度前後
シルクスイート 8度 40度
紅あずま 14度 30度
クイックスイート 16度 38度
安納芋 16度 40度
ふくむらさき 40度前後 50度前後
紅はるか 40度前後 50度~60度

※さつまいもは調理方法や栽培方法によって、同じ品種でも糖度が異なる傾向にあります。そのため、あくまでも参考としてご覧ください。

安納芋やふくむらさき、紅はるかは、濃厚な甘みが魅力。シルクスイートは、あっさりした甘みが特徴です。

さつまいもは加熱すると糖度が高くなる

さつまいもは加熱すると、さらに糖度が高くなります。日本ではジャムの糖度に基準が設けられており、糖度40%以上のものがジャムとされます。前述した表をご覧いただくとわかるとおり、加熱したさつまいもはジャムと同程度の30度〜60度の糖度になります。ふくむらさきと紅はるかは、加熱前の生の状態でジャムと同じ40度前後の糖度であるため、とても甘いことがわかりますね。加熱後のふくむらさきや紅はるかは糖度50度〜60度となり、さらに甘みが増すのが特徴です。

さつまいもと「他の野菜の糖度」の違い

品種によっては生の状態でジャムと同程度の糖度があるさつまいもですが、他の野菜と比べるとどうでしょうか。ここからは、他の野菜とさつまいもの糖度の違いをご紹介します。

「糖度が5度以下」の野菜とさつまいも

生の状態で糖度が5度以下の野菜は、主に8種類あります。さつまいもは糖度が高いため、生の状態で糖度が5度以下のものはありません。

「糖度が5度以下」野菜の種類 糖度
白菜 2.2度~3.4度
しょうが 2.6度~2.7度
ほうれん草 3.2度~4.6度
かぶ 2.5度~3.5度
大根 2度~4度
ピーマン 3度~5度
小松菜 2度~5度
なす 4度~5度

「糖度が7度以下」の野菜とさつまいも

糖度が7度以下の野菜は、主に7種類あります。さつまいもは、生の状態であっても糖度が7度以下のものはありません。

「糖度が7度以下」野菜の種類 糖度
じゃがいも 4度~6度
トマト 5度~6度
キャベツ 4.5度~5.2度
きゅうり 5度~7度
3度~7度
アスパラガス 5度~6.5度
にんじん 5度~7度

「糖度が10度以下」の野菜とさつまいも

生の状態で糖度が10度以下のさつまいもは「シルクスイート」です。糖度が10度以下の野菜は主に、5種類あります。

「糖度が10度以下」野菜の種類 糖度
シルクスイート 8度
ごぼう 7.4度~9度
たまねぎ 7度~8度
パプリカ 6.5度~8度
ミニトマト 6.5度~8度
ブロッコリー 9.3度~9.5度

「糖度が10度以上」の野菜とさつまいも

糖度が10度以上の野菜は主に4種類あります。生のさつまいもで糖度10度以上のものは、「一般的なさつまいも」「紅あずま」「クイックスイート」「安納芋」です。「ふくむらさき」と「紅はるか」の糖度は40度前後で、さらに高い糖度となっています。

「糖度10度以上」野菜の種類 糖度
一般的なさつまいも 8度~12度
紅あずま 14度
とうもろこし 14度~17度
クイックスイート 16度
安納芋 16度
アボカド 15度~17度
カボチャ 19度~20度
ニンニク 38度~39度
ふくむらさき 40度前後
紅はるか 40度前後

さつまいもと「果物の糖度」を比較

さつまいもと果物の糖度を比較したものを表にまとめました。さつまいもの品種ごとに糖度が異なるため、果物の糖度と比較してみましょう。

「糖度が15度以下」の果物とさつまいも

糖度が15度以下の果物は、約14種類あります。「鳴門金時」はみかんと同じくらい、「紅あずま」はいちごと同程度の糖度です。以下の表で、果物と同じくらいの糖度のさつまいもをチェックしてみてください。

「糖度が15度以下」果物の種類とさつまいも 糖度
5.5度~6.5度
青パパイヤ 6度~7度
シルクスイート 8度
レモン 7度~10度
パパイヤ 8度~10度
一般的なさつまいも 8度~11度
ラズベリー 9度~11度
ドラゴンフルーツ 10度~11度
グレープフルーツ 10度~11度
スイカ 9度~13度
びわ 11度~13度
12度~15度
鳴門金時 13度
みかん 10度~14度
紅あずま 14度
いちご 8度~15度
洋梨 14度~15度
パイナップル 14度~15度

「糖度が15度以上」の果物とさつまいも

糖度が15度以上の果物は約12種類あります。アメリカンチェリーの糖度は、果物の中でもっとも高い17度〜23度です。しかし、それ以上に「ふくむらさき」と「紅はるか」の糖度が上回っています。

「糖度が15度以上」果物の種類とさつまいも 糖度
11度~16度
キウイ 13度~16度
マンゴー 14度
安納芋 16度
クイックスイート 16度
さくらんぼ 12度~17度
りんご 12度~17度
サトウキビ絞り汁 16度~17度
ブルーベリー 16.3度~17.4度
メロン 13度~18度
15度~18度
バナナ 20度~21度
ぶどう 17度~22度
アメリカンチェリー 17度~23度
ふくむらさき 40度前後
紅はるか 40度前後

果物やジャムほどの糖度のさつまいもを美味しく味わおう

さつまいもは、品種や加熱の有無によって糖度が異なります。さつまいもは加熱すると糖度が増し、生の状態であっても果物と同程度かそれ以上に糖度が高い品種もあります。「ふくむらさき」や「紅はるか」は果物より糖度が高く、ジャムと同程度の糖度です。「安納芋」や「クイックスイート」は生の状態で、りんごやさくらんぼと同じくらいの糖度となっています。日々の食卓やダイエット、離乳食などにも使いやすい食材なので、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。