買ってきた安納芋を更に美味しく、長く保存する方法とコツとは?

安納芋の甘さやねっとりとした食感を存分に楽しむためには、保存方法が非常に重要です。間違った保存をすると、せっかくの甘味が損なわれたり、傷んでしまうこともあります。そこで、購入後の安納芋をどのように保存すれば、より美味しく長持ちさせることができるのかを紹介します。常温、冷蔵、冷凍など、状況に応じた保存方法を使い分けることで、安納芋の甘さや食感を最大限に引き出すことができます。この記事を最後まで読むことで、あなたも安納芋の魅力を引き出すコツと方法が分かり、買ってきた安納芋を長く楽しむことが出来るようになるはずです。

安納芋の特徴とは?

安納芋(あんのういも)は、鹿児島県の種子島を主な産地とするさつまいもの一種で、その特徴的な甘さとねっとりとした食感で知られています。一般的なさつまいもと比べ、安納芋はショ糖の含有量が多く、生の状態で糖度が16度にも達します。さらに加熱すると糖度が40度前後にまで上昇し、非常に甘くなります。水分を多く含んでいるため、ホクホク系のさつまいもとは異なり、しっとりとした口当たりが楽しめる「ねっとり系」の代表格です。また、ミネラル類が多く含まれており、ビタミンCやビタミンE、セルロースなどの食物繊維も含んでいるので、便秘改善や腸内環境の改善にも効果があります。安納芋は、「安納紅」と「安納こがね」の2種類が品種登録されています。

美味しい安納芋を見分けるポイント

安納芋の保存方法-安納芋イメージ

せっかく安納芋を食べるなら、甘くて美味しいものを選びたいですよね。ここでは、安納芋を購入する際に選ぶポイントをご紹介していきます。

  • 大きすぎず、小さすぎないもの…どちらかというと小ぶりのもの。
  • ふっくらと丸みがあるもの…丸い方が甘味がたくさん含まれている。
  • ずっしり重みがあるもの…収穫直後より、熟成している方が美味しいため。
  • 凹凸や傷が少ないもの…表面が滑らかなものの方が甘味がある。
  • 尻尾部分に黒ずみがある安納芋は更に甘く美味しい

購入した安納芋の保存方法

本来、安納芋は貯蔵した方が、でんぷん質が糖へと変化し、甘味が増します。スーパーなどでは、「完熟安納芋」と、食べ頃になっているものも販売されています。基本、スーパー等に陳列している安納芋は、収穫後、3週間以上貯蔵したものが流通していますが、更に安納芋を甘くねっとりとした蜜芋にするには自宅で上手に保存・保管したほうがベストです。安納芋の保存方法、保存期間で安納芋の甘味やねっとりとした食感は大きく変わります。ここでは、安納芋の保存方法について詳しく紹介します。

安納芋を常温保存する場合

安納芋の保存方法-常温で保存する場合

基本的には、洗わず、土がついたままの状態で涼しい場所で常温保存してください。安納芋は暖かい場所で栽培するので、冷たい場所は傷みやすく、逆に暑すぎても芽が出てしまいます。保存する場合は、付着している土や、泥を乾燥させてから新聞紙に包みます。10度を超えるくらいの涼しく暗い場所に保管しておきましょう。洗ってある安納芋は、通気性のあるザルやカゴに入れて、風通しのいい冷暗所での保存がおすすめです。

  • 泥付きの安納芋の常温保存期間は、1〜2ヶ月
  • 洗ってある安納芋の常温保存期間は2〜3週間

長崎県五島市で有機安納芋を栽培から加工をしているアグリ・コーポレーション直伝の「失敗しない!安納芋の保管・保存方法」はこちらで更に詳しく説明をしています。

安納芋を冷蔵保存する場合

安納芋の保存方法-冷蔵で保存する場合

基本的には常温保存がおすすめです。基本、冷蔵での保存はあまりオススメしていませんが安納芋が洗ってあるものや、夏場に限り冷蔵保存も便利です。さつまいも(安納芋含む)は、冷蔵庫の温度では傷みやすいので、冷蔵保存の際は、早めに調理するようにしましょう。新聞紙で1つずつ包み、野菜室で保存してください。安納芋の冷蔵保存期間は、1週間が目安です。

安納芋を冷凍保存する場合

安納芋の保存方法-冷凍で保存する場合

安納芋を冷凍保存する場合は、加熱してから保存するのがおすすめです。生のままでも冷凍できますが、水分が多いので味が落ちてしまいます。冷凍保存する場合は、安納芋を水で洗ってから、皮ごと30分程度蒸します。安納芋は茹でるよりも、蒸した方が甘味が増すのでおすすめです。冷まして熱が取れたら、余分な水分を拭き取り、ラップで包み冷凍保存しましょう。加熱し冷凍した安納芋は、自然解凍をするか、凍ったまま調理できます。安納芋の冷凍保存期間は、2〜3週間です。

安納芋を干し芋にする場合

安納芋の保存方法-干し芋にする場合

安納芋を干して保存する場合は、茹でてから干す方法と、生のまま干す方法があります。干した安納芋は、保存食となり長期間保存が効くので、便利です。2つの保存方法について紹介していきます。

茹でてから干す方法(安納芋の干し芋)

安納芋の保存方法-茹でてから干す

泥を落としてから、30分程丸ごと茹でましょう。硬さがなくなったら、暑いうちに皮を向き、ザルやアミなどの通気性の良い場所に並べて天日干しします。カビ防止のため、皮は残らないように剥きましょう。

生のまま干す方法

水洗いし、5mm程度の輪切りにします。水にさらし30分程あく抜きをしてから、水分をしっかり取ります。ザルやアミなどに重ならないように並べて、天日干しをします。両面が乾燥するように裏返して、乾燥したら完成です。

  • 茹でてから干した安納芋の保存期間は、冷蔵庫で2〜3週間
  • 生のまま干した安納芋の保存期間は1〜2ヶ月

安納芋を更に美味しくする保存方法まとめ

安納芋の保存方法-まとめ

スーパーで購入した安納芋は、収穫後、すぐに店頭へは並びません。基本、収穫後、最低でも3週間程度、貯蔵をし、糖度を上げてから店頭に並びます。店頭で購入した安納芋をすぐに調理したり焼き芋にしても十分、美味しく召し上がることが出来ます。しかし、折角の安納芋。自宅で更に糖度を上げ、ねっとりとした食感で蜜がこぼれ落ちる状態の安納芋の焼き芋で食べてみたいと思いませんか?本記事ではスーパーやネット通販で購入した安納芋を美味しく長持ちさせる方法、コツを書いてきました。まず、安納芋を美味しく長持ちさせるためには、保存方法をしっかりと選ぶことが大切です。まず、常温保存では、洗わずに泥がついたままの状態が最適で、10℃を超える涼しい場所(15℃が望ましい)に保管すれば1〜2ヶ月保存可能です。洗ったものは2〜3週間が目安ですが、通気性の良いカゴやザルに入れ、風通しの良い冷暗所で保管しましょう。冷蔵保存は基本的に推奨されませんが、洗ってあるものや夏場には利用可能です。新聞紙に包んで野菜室に入れ、1週間以内に使い切るのが理想です。

安納芋の保存方法-冷暗所

冷凍保存は、安納芋を加熱してから行うのがベストです。蒸した後にラップで包み、冷凍することで甘味が増し、2〜3週間保存できます。生のまま冷凍すると味が落ちるため、加熱後の保存がおすすめです。また、干し芋にすればさらに長期間保存が可能です。茹でた安納芋を天日干しにして冷蔵庫で2〜3週間保存でき、生のまま干したものは1〜2ヶ月保存できます。

安納芋の保存方法-ねっとり安納芋

これらの方法を実践することで、安納芋をいつでも美味しく楽しむことができ、甘さやねっとり感を長期間維持することが可能です。