スーパーで売られている安納芋の中で美味しい安納芋を見分ける方法とは?ここに注目して欲しい!美味しい安納芋はこんな感じになっています!安納芋を美味しく食べるコツも紹介

スイーツ感覚で食べられることが人気の要因の一つである安納芋。その濃厚な甘さに惹かれる方も多いのではないでしょうか。スーパーで見かけることも多くなりましたが、購入する際には美味しい安納芋を見分けたいところです。そこでこの記事では、安納芋の特徴や見分け方、美味しく食べるコツ、おすすめの調理法について解説していきます。安納芋の美味しさを存分に楽しむためにもぜひ参考にしてみてください。

安納芋とは?

安納芋とは、鹿児島県種子島の特産品として知られるさつまいもの一種です。安納芋には2種類あり、皮が赤いものは「安納紅」、皮の白味が強いものは「安納こがね」と呼ばれています。水分が多く、粘質性の高い肉質という安納芋の特性を最大限に引き出せるのは、種子島の気候や土壌による影響でしょう。

一般的なさつまいもと安納芋の違い

一般的なさつまいもと安納芋の違いは、形や食感、色です。一般的なさつまいもは細長くてスマートな形をしています。一方、安納芋は縦に長いというよりも、どっしりと幅が広くて、コンパクトな丸みのある形をしたものが多いです。次に食感の違いですが、一般的なさつまいもは「ほくほく」「しっとり」した食感が多く、安納芋は「ねっとり」とした食感です。安納芋は粘り気があり、スプーンですくうとトロけるような柔らかさがあります。また、色の違いは、アツアツの安納芋を割ってみると、鮮やかでオレンジがかかった黄色をしています。他のさつまいもの中身は色が薄くて白っぽく、小判色に近いです。

安納芋は濃厚な甘さが特徴

安納芋の特徴は甘みが強いことです。数あるさつまいもの品種の中でも、安納芋は16度と糖度が高く、時間をかけてじっくり焼くことで、糖度が40度近くになるものもあります。蜜が溢れるほど甘く、クリーミーでなめらかな食感が非常に美味しいと評判です。芋というよりもクリーミーなスイートポテトのような感じで、濃厚な甘さがあとを引きます。

安納芋は栄養価がより高い

準完全栄養食と呼ばれるほど、栄養価が高いさつまいも。健康や美容をサポートしてくれる、ビタミンや食物繊維、カリウム、カルシウムなどが豊富に含まれています。安納芋も他のさつまいもと同じ栄養素を含んでいますが、でんぷん量とβ-カロテンがより多く含まれているのが特徴です。

美味しい安納芋の見分け方

美味しい安納芋を見分ける場合は、皮と形をチェックしましょう。次の点を意識して見ることで美味しいものを見分けやすくなります。

・皮が色鮮やかでデコボコがなくなめらか

・大きすぎない、小さすぎない

・ふっくらして重みがある

安納芋は、あまり大きすぎず、小さすぎないサイズのものを選びましょう。細長いものよりもふっくらとした丸みのあるものの方が、甘みがあります。表面にくぼみが少なく、なめらかなものが理想です。皮に張りがありずっしり重みのあるもの、ツヤがあってひげ根の浅いものが美味しい、と言われています。

安納芋を美味しく食べるコツ

安納芋を美味しく食べるためには、次のようなことを意識しましょう。

適切に保存する

安納芋は低温では傷みやすいため、13~15℃くらいの温度下で保存するのが望ましいです。10℃以下だと低温障害を起こし、傷みやすくなってしまいます。保管温度が高くても、腐敗の原因になるため注意してください。長期保存する場合は、焼き芋にしたものを冷凍するのがおすすめです。皮をむいてマッシュやペースト状にすれば、さまざまなスイーツや料理にアレンジできます。

寝かせて熟成させる

収穫したばかりの安納芋を取り寄せた場合は、自宅で1週間程度寝かせましょう。寝かせることででんぷん質を糖化させる酵素が活性化し、甘みや風味が増します。スーパーなどで「完熟安納芋」として販売されている商品は食べごろになっているので、寝かせる必要はありません。

じっくり加熱して甘みを引き出す

調理することでさつまいもが甘くなる理由は、デンプンが酵素によって分解され、麦芽糖に変化する「糖化」というプロセスを経るからです。デンプンが麦芽糖に変わる酵素の至適温度(酵素がよく働く温度)は60~75℃です。80℃を超えると、だんだんとその力は弱まっていきます。そのため、じっくり加熱し、ゆっくり糖化させることで、甘みを最大限に引き出すことが大切です。

安納芋を使ったレシピ

安納芋の美味しさを十分味わうなら、電子レンジの使用は禁物です。急激な加熱により、甘みや風味が損なわれてしまいます。皮ごと30分くらいかけて蒸すか、弱火で焼き芋にするのがおすすめです。

定番の焼き芋

安納芋を焼き芋にする場合、洗った安納芋を濡れたキッチンペーパーなどでくるんで、その上からアルミホイルで包み、オーブンやオーブントースターでじっくりと加熱しましょう。魚焼きグリルや炊飯器でも作れるので、お好みの方法で調理してみてください。

蒸かし芋

蒸かし芋は、蒸し器に洗った安納芋を並べて、中火で30~35分蒸せば完成します。蒸し器がなければ、ルクーゼなどの厚手の鍋に水を入れ、お皿を置いて蒸してもOKです。

冷凍する

一度蒸したり焼いたりした安納芋を冷凍して、半解凍で食べても美味しいです。冷凍することで繊維が壊れて、アイスクリームのような食感に仕上がります。アイスクリームを添えたり、シナモンを振ったりしてアレンジするのもおすすめです。

まとめ

安納芋はねっとりとしたクリーミーな食感と、濃厚な甘さが味わえるのが魅力です。美味しいものを見分ける際は皮と形に着目すること。皮に艶や張りがあるなめらかなもの、ふっくらと丸みがあり、ずっしりと重みのあるものを選びましょう。安納芋の甘さを引き出すためには、追熟すること、じっくり低温で調理して糖化させるのがポイントです。ぜひ、安納芋のとろけるような美味しさを存分に味わってみてください。