さつまいも栽培の失敗談まとめ♪家庭菜園初心者でも育てやすい野菜と言われているさつまいもも簡単なようで難しい!さつまいも栽培の失敗を知っておけば役に立つ!その失敗と対策を解説

さつまいもは、家庭菜園初心者にも育てやすい野菜と言われています。しかし、簡単だと思って育ててみると、意外と上手く育てられないことも多いです。今回は、さつまいも栽培で起こりがちな失敗と、その対策についてご紹介します。ちょっとしたことを気にすれば、初心者の方でも上手に育てられますので、ぜひ参考にしてみてください。

さつまいも栽培での失敗した話

さつまいも栽培では、どのような失敗が起きやすいのでしょうか。実際に失敗した例をご紹介します。失敗から学べる事はたくさんありますので、参考にしてください。



植え付けるのが早すぎた

さつまいもの苗を早すぎる時期に植えると、寒さで枯れてしまいます。さつまいもの苗は、地域にもよりますが、5月上旬から6月中旬頃までが植え付けの適期です。ホームセンターなどでは、ゴールデンウィーク頃からさつまいもの苗が販売され始めます。深く考えずに、「売っているから植えても大丈夫だろう」と畑に植え付けてしまうと、時期が早すぎる可能性があるのです。寒さに弱いサツマイモの苗は、早く植え付けてしまうと、そのまま枯れてしまいます。

植え付け後に乾燥させすぎてしまった

苗の植え付け後に、土を乾燥させてしまうと、枯れてしまうことが多いです。さつまいもの苗は、根っこがありません。そのため、水分がないと水分の吸収があまりできなく、苗自体が乾燥して、やがて枯れていきます。また、発根するためには、適度な水分が不可欠です。発根まで時間がかかると、さらに枯れやすくなるので注意が必要です。



病気になってしまった

丈夫なさつまいもとは言え、病気になることも少なくありません。病気の苗を使用してしまったり、畑に前年で増えた菌が残ってしまったりすると、病気が広がります。特に、排水性の悪い畑で栽培すると、病気になりやすいです。病気の種類によっては伝染力が強く、全滅してしまうこともあります。その次の年以降にも影響が出ることもあるので注意が必要です。

害虫被害にあってしまった

さつまいもは葉野菜類や、果菜類に比べると、害虫被害は少ない野菜ですが、時には害虫被害にあうこともあります。特に、植え付け直後に葉っぱを食べられると、その後の成長に影響が出ます。ナカジロシタバや、バッタに葉っぱを食害されやすいので、注意しましょう。また、コガネムシの幼虫が土の中に潜んでいると、芋の部分を食害されます。小さなうちに食害されると、その後、芋が大きくならない可能性もあります。



つるボケを起こしてしまった

さつまいもの葉や蔓が旺盛に育っていても、肝心の芋が上手く育たないことを「つるボケ」といいます。つるボケの原因は、窒素過多、水分過多などが原因です。特に窒素肥料を多く与えてしまうと、葉ばかりが茂り、芋が育ちません。また、水はけの悪い土壌で栽培すると、水分を多く吸って、つるボケが起こりやすくなります。

収穫が遅すぎた

収穫が遅れたさつまいもは筋張った芋になり、硬くて美味しく食べられません。大きなさつまいもを収穫しようと、収穫するタイミングを遅らせると、かえって食べられるさつまいもが少なくなります。また、収穫する時期が遅れて霜にあたると、腐敗したり、貯蔵性が失われたりします。霜が降りなくても、低温が続くと、やはり品質が落ちてしまうので注意しましょう。

さつまいも栽培で失敗しないための対策

さつまいもの失敗例はいろいろとありますが、対策をすれば怖くありません。さつまいもを上手に育てるための対策方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。



対策①植え付け適期を守る

必ず、お住まいの地域の植え付け適期を守るようにしましょう。適期が分からない場合は、ホームセンターや、種苗店の方に聞いてみましょう。また、植え付けが早すぎるよりは遅くなった方が、苗が寒さにやられるリスクは少なくなります。植え付け適期は長いので、焦らずタイミングを調整してみてください。

対策②雨の前に植え付けする

植え付けた苗の乾燥対策として、雨が降る1~2日前に植え付けをしましょう。さつまいもの苗の植え付け適期は長いので、その間、雨が降るタイミングは何度かあるはずです。上手く調整をして植え付けるのがベストです。しかし、作業ができる日、苗を購入するタイミングもあるので、どうしても晴天続きの日にしか植え付けられない場合もあるでしょう。その場合は、植え付け後の数日は朝夕に水やりをしてください。



対策③元肥の適量を守る

さつまいもは、少ない肥料分でも育つので、肥料の与えすぎに注意しましょう。特に、初心者の方には、肥料をたくさん与えれば、それだけたくさん収穫できると思っている方も少なくありません。与えすぎると、つるボケして、逆に収穫量が減ってしまいます。前作で肥料をたくさん与えている場合は、元肥の量をさらに少なくするか、場合によっては元肥なしでも大丈夫です。また、サツマイモ専用の化成肥料も販売されています。もともと窒素分が少なく調整されているので、多く与えすぎてもつるボケしにくいため、サツマイモ専用肥料を使用するのもおすすめです。

対策④病気対策をする

病気で全滅を防ぐために、病気対策をしっかりとしましょう。具体的には

  • ウイルスフリーの苗を使用する
  • 苗の消毒をする
  • 病気を見つけ次第取り除く
  • 農薬をまく

などの対策方法があります。さつまいもは、親芋から苗を採取するので、親が病気だと苗に移ってしまいます。ウイルスフリーで病気が移っていない苗を使用したり、植え付け前に消毒をしたりすることが大切です。また、畑で菌を増やさないために、病気の株を見つけ次第取り除き、農薬を散布してそれ以上伝染しないようにしてください。こまめに見回りをして早期発見、対策が大切です。



対策⑤害虫対策をする

害虫対策をしてさつまいもの苗、芋を守りましょう。葉を食害する害虫には、苗を植え付けた後に、防虫ネットを張ると効果的です。防虫ネットをすると、苗の乾燥防止にもなり、一石二鳥です。芋を食害する害虫対策としては、マルチを張って、土に卵を産ませないようにしましょう。もともと土の中に害虫が潜んでいる場合もあるので、殺虫剤を散布すると、さらに効果的です。ただ、葉野菜ほどの害虫に弱いわけではないので、こまめに見回りをして捕殺するだけでも十分です。



対策⑥収穫適期を守る

さつまいもの収穫時期の目安は、植え付けから130日前後です。植え付けから120日ほど経ったら、試し掘りをしてみましょう。十分に芋が育っていれば、1~2週間の間に収穫してください。その後の保存性を高めるためには、晴天で、土が乾いた状態が望ましいので、天候を見ながら、遅くなりすぎないように調整して収穫しましょう。

まとめ

さつまいもの栽培で失敗しがちな例と、その対策方法をご紹介しました。さつまいも栽培は、決して難しくないという方もいるでしょう。しかし、ちょっとしたことでダメになってしまうこともあるのは事実です。今回ご紹介した失敗例は、対策をすれば防げるものばかりです。大掛かりな作業、資材は必要ありませんので、初心者の方でも難しくないと感じるかもしれません。しっかりと対策をして、たくさんのさつまいもを収穫してくださいね。