2023年度、いよいよ収穫が始まる!
みんな待っててよ~で始まった安納芋の定植。今年は4月4日プレーボール!この瞬間、そしてここまでの経緯を少しは知っていることもあり、特別な感情もあります。今回は、安納芋と時期を同じくして定植した「紫芋(ふくむらさき)」と「芋おとめ」の収穫へ行ってみた!前回までの様子はこちら
みんな待っててよ!有機安納芋の定植は苗切り、液肥へ漬け込みから始まります!2023年度は有機安納芋を70万本!全て人力で定植していきます!
有機栽培だから雑草との格闘は半端ではないのだ。背丈に近くなる雑草の生命力と人間との勝負。そして中耕で分かった有機栽培の話までまとめてみた
まだまだ夏の日差しがたっぷりと注がれている9月中旬。ここ数日は雨が降ったり止んだりとさつまいも畑にはなかなか入れない状態で、収穫はいつ行うのか?いつ実行するのか?も天気次第ということになっており、ギリギリまで収穫を行うのが分からなかったのだ。
雨が多いと粘土質でもあるさつまいも畑では収穫を行うことには向かないようで、「明日の午後には出来るかな?」とか「明後日の朝からなら出来るかな?」という感じで自然を相手に商売をしているとこんな感じになってしまう難しさがここでも分かったのだ。そのような中、収穫始まったよ~の声でアグリ・コーポレーションの圃場の一つへ向かう。
現場へ着くと既に収穫は始まっており、掘り起こされたさつまいもをまとめる作業を行っていたのだ。掘り起こされたばかりのさつまいも見てみると…こんな感じなのである。
なんとも言えない感無量な感じ。
今回の収穫は、どちらかというと小型タイプの機械を使用し、小回りの良さを活かした収穫となっている。小型と言っても重低音が響き渡り、土を彫り上げる音は凄まじいのだ。
圃場は畝もあったり、多少傾斜があることで運転も慎重にならざるを得ない状態なのだが、そこはベテランの岩田さんがいとも簡単に運転をし、掘り起こして行っているのだ。岩田さんについてはこちらを参照して欲しい。
アグリ・コーポレーションと一緒に楽しいこと、辛かったことを経験してきたベテラン社員。聞くところによれば社員1号とのこと。そんな岩田さんにアグリ・コーポレーションのこと、仕事のこと、趣味のことを色々と聞いてみた。前職は…左官って本当?
掘り起こしたさつまいもを集め、ひとつの山を作り上げていく。
この繰り返しでなんとも骨が折れる作業なのだ。(一列に並んで作業をしているのはこの作業)目の前を機械が通るとすぐさま横に移動をしてさつまいも集めて行く。
その後は、専用のケースにさつまいもを詰めてトラックで移動するという感じの作業を日没まで行っていたのだ。
収穫されたさつまいもが向かう先
収穫されたさつまいもは、集められた後に倉庫へ向かう。収穫されたばかりのさつまいもには「尻尾」と呼ばれる前後に伸びている茎のようなものがある。この部分をハサミを使って1個1個、落として行く「尻尾切り」という作業が待っているのだ。
今回、行ったときには、収穫したさつまいもではなく、先に収穫をしていた安納芋の「尻尾切り」を行っていたのだが、これがなんとも言葉で書くと「切る」という二文字なのだが、こちらもカチ、カチという音しか聞こえない場所で黙々と進めている作業。慣れればかなり早く切れるようなのだが…。
「尻尾切り」を行っているスタッフの手さばきと言うのか?尻尾切りの速さには、到底、私のような素人が出来るはずもなく…ただただ見ているだけが精いっぱいのように感じたのだ。
さつまいもは、収穫して「おしまい」ではないのだ
さつまいもは収穫して「おしまい」という事では全くない。そもそも収穫をするタイミングも難しく、早ければ小さいままだし、遅ければ今度は大きくなって良いだろうと素人考えでは思うのだが、大きく育ちすぎて中には割れてしまうものが出てしまう。
また冒頭にも触れた通り、雨が降ったり止んだりの天候の場合、今日、収穫がしたくても圃場(さつまいも畑)の状態が、収穫に向かない状態だった場合は、収穫も順延になっていく。更に書くと1年中、収穫が出来るようなものでも無いので、寒さが来るとあっという間にさつまいもは痛み、中にはカビが生えてしまうさつまいもも出て来る。圃場面積や圃場数が多い場合、ひとつの判断ミスで全てが台無しになってしまうこともあるようで…天気、気温と言う自然と一緒に商売をしている中で予測は立てられても実際にその数時間前になってみないと分からないということも多い。
それが農業の醍醐味と言えばそうなのかもしれないが、自然と向き合って行うことの難しさ、大変さは私があえて書かなくても当事者(農業従事者)は、よく分かっていることのように感じるのだが改めて見てしまうとその大変さは半端ではない。そのような事で4月4日に定植した安納芋の収穫!とはしゃいでいたのは私だけだったのかもしれない。農業ビジネスは奥が深く、何よりも自然と一体になって行かないとうまく行くものもうまく行かないのではないだろうか?安納芋も収穫をしてから市場で待っているお客様の手元に届くまでには、尻尾切り作業や指定温度帯での貯蔵があったりと収穫して終わりという感じでは全くないのだ。
まだ味はのってないよ
収穫してまだそれほど経過していない安納芋のペーストを食べる機会があったのだが「まだ味はのってないよ」と言われながら食べてみると安納芋独特の香り、味、多少は甘さが薄いように思えるのだがこれはこれで素晴らしく美味しかったのだ。ねっとりは熟成で出来上がるものなのかもしないが、まるで栗?を食べているような感じの安納芋だった。この時点でこの出来上がりは、今年も期待できる美味しさになるはず。そうですよね?佐藤社長。
4月4日の定植から始まり、「夏は雑草との格闘」をこの目で見て、中耕では、トンボの大群が機械の後ろを飛び回り、日差しは夏だが少しだけ秋の空気に触れることが出来、そして収穫。でも収穫して終わりと言うことではなく、尻尾切りの作業や貯蔵という期間を経て市場に出て行く。定植から約半年という時間をかけ収穫した有機安納芋。有機栽培は言葉で書くのは簡単だが、気の遠くなるような作業を手作業でこなしていくこと。大変な作業で生まれることを少しでも感じていただければなぁ~と思いながら五島・福江島を後にするのだった。今年の有機安納芋も期待通り。間違いない味です。
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地元の人、旅行で福江島へ訪れる人、出張で福江島へ訪れる人、夕食と同じくらい昼食、ランチを食べるのに…福江島のランチ情報まとめがない。「五島商店 佐藤の芋屋」の「福江島のこと」の記事の中にも多数のランチ、ディナー情報の記事があります。この「福江島のこと」の「ランチ情報」だけ抜き出してスピンアウトしたのが、「福江島ランチーズ」なのです。
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