寒い季節になると食べたくなる焼き芋。石焼き芋はほっこりと美味しく、家にあるもので石焼き芋を再現できたら嬉しいですよね。今回は、お手軽~本格的まで、家庭で焼き芋を作るための方法と、『石焼き芋が特別に美味しい!』と感じる秘密についてお伝えします。ふと焼き芋が食べたくなった時、是非この記事を参考にしてみてくださいね。
美味しい焼き芋の作り方6選
焼き芋の作り方には様々なものがあります。今回は、焼き芋器や焼き芋用の小石といった専用アイテムを使わず、ご家庭にある調理器具で完結する調理方法をご紹介します。
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電子レンジ
電子レンジでの調理は短い時間で完成するため、今すぐ焼き芋が食べたい!といった状況におすすめです。甘さが出にくいと言われる電子レンジ調理ですが、2段階で加熱することで甘さを引き出すことができます。
作り方
- 洗ったさつまいもを濡れたままペーパータオルや新聞紙などの紙で包む。
- その上からラップで全体を包む。
- 電子レンジ(600W)で1分~1分半加熱する。
- 電子レンジ(200W)で8分~10分加熱する。
- ラップと紙をめくって竹串でさし、スッと中まで通れば完成。
ポイント
・紙で包んだ後、全体がしっとりと濡れるようにしてください。
・竹串がスッと通らないときは、200Wで30秒ずつ追加します。
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炊飯器
炊飯器での調理は、お水とさつまいもを入れてスイッチを押すだけです。最後にトースターで焼くと、香ばしく石焼き芋のように完成します。
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作り方
- さつまいもを洗って炊飯器へ入れる。
- 芋の半分の高さまで水を入れ、普通炊きで炊飯する。
- 炊飯が終わったら5分~10分、蓋を開けずに蒸らす。
- トースターで約5分、皮に焼き目が付くまで焼く。
ポイント
・ほくほく好みの場合は、水を減らしてみてください。ただし、1合メモリ以上の水量にしましょう。
炊飯モードは、低温炊飯の「玄米モード」を使用してください。「玄米モード」がなければ、通常の「白米モード」でも構いません。加熱はすべて炊飯器にお任せなので、調理時間を家事や育児に充てられます。
オーブン
オーブンでの調理は、低音でじっくりと焼く石焼き芋と似た焼き方です。長時間焼くため時間はかかりますが、本格的な甘い焼き芋が楽しめます。
作り方
- さつまいもを洗ってアルミホイルで一周巻いて端を折り、上から抑えて密着させる。
- 天板にアルミホイルを敷き、包んだサツマイモを並べる。
- 予熱なし160℃で30分~60分焼く。
- オーブンに入れたまま、90分置く。
- 予熱なし160℃で30分~60分焼く。30分経過後15分毎に上下を返す。
ポイント
・工程3は、竹串をさして、天板付近など、さつまいものどこか一部が柔らかければ次に進みます。(複数のさつまいもを調理する場合)硬い芋があれば、柔らかいものを取り出してから追加で10分加熱し、再度竹串をさします。
・工程5で、さつまいも全体に染み出た蜜をいきわたらせます。加熱しすぎると蜜が焦げるので、上下を返す時にアルミホイルの中の様子も確認してください。
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魚焼きグリル
魚焼きグリルでの調理は、直火でじっくりと焼くため、焚火で焼くようなほくほくの焼き芋になります。ほかの調理と並行できるのも嬉しいですね。
作り方
- さつまいもを洗ってアルミホイルで一周巻いて端を折り、上から抑えて密着させる。
- 魚焼きグリルに入れ、中火で20分焼く。
- 上下を返し、竹串がスッと通るまで焼く。(目安:15~20分)
ポイント
さつまいもの大きさで焼き加減が変わるため、上下を返した後は15分程度から竹串がスッと通るか確認してください。
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鍋
お米が炊けるくらいの厚手鍋があれば、本格的な焼き芋を作ることができます。コンロとお鍋しかない方も、ぜひ挑戦してみてください。
作り方
- さつまいもを洗って鍋に並べ、蓋をして一番小さい弱火にかける。
- 5分加熱し、さつまいもの上下を返す。
- 15分毎に上下を返し、竹串がスッと通るまで加熱する。(目安:30分~1時間)
- 新聞紙にくるみ、1時間ほど保温する。
ポイント
・蜜が多い品種は、焦げ目の部分から蜜が滲んできます。
・ほくほくの食感が好きな人は、工程3までで焼き立てを楽しんでください。
トースター
トースターでの調理は、ほくほくの焼き芋を簡単に作ることができます。途中でサーモスタットが働きますが、中の温度は保たれているので気にせず時間通りに焼いてください。
作り方
- さつまいもを洗って、アルミホイルを敷いた上に並べる。
- 800Wで10分~15分焼く。
- 庫内に10分置いて粗熱を取り、上下を返して10分~15分焼く。
- 竹串がスッと通れば完成。
ポイント
・竹串が通らない場合、アルミホイルで包み15分ずつ加熱して様子を見てください。
・上下を返す前に10分休めることで、より甘さを引き出すことができます。竹串がスッと通った後も、10分程休めてから食べると、さらにおいしい焼き芋になります。
余った焼き芋の保存方法
焼き芋が大きく食べきれないときは、冷凍保存ができます。角切りにしたり、マッシュ状につぶしたり、解凍後に使いやすい形での冷凍がおすすめです。
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美味しい焼き芋を作るコツ
どんなさつまいもでも、基本的に焼き芋は美味しく仕上がりますよね。だからこそ、もっと美味しい焼き芋を目指したい人は、この章で紹介する事にこだわってみてはいかがでしょうか。
自分好みの食感にこだわる
焼き芋の食感にこだわる場合、品種の選定が一番重要です。今日はどんな焼き芋が食べたいかな?と考えながら品種を選ぶのも楽しいですね。
しっとり
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ほくほく系
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ねっとり系
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美味しいさつまいもを選ぶ
さつまいもを切ったときに、白い液体が出ることがあります。この液体はヤラピンと呼ばれ、多く含まれることで栄養価が高くなり、焼き芋が甘くなりやすいと言われています。さつまいもを選ぶときは、皮に付いている黒い土のようなものが付いているさつまいもを選んでみてください。黒い土のようなものは滲み出たヤラピンのため、甘いさつまいもの可能性が高いですよ。
また、さつまいもは1年中流通していますが、10月頃は収穫したてのため甘さが熟成されていません。甘い焼き芋を作りたい場合、11月以降がおすすめです。
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芋の断面を確認する
さつまいもは、芋によって断面の色が違いますよね。実は、切ったときの断面が黄色いものが焼き芋に適しています。そのため、複数本買ってみて、断面を確認してみるのも良いですね。また、断面が白い場合は天ぷらや煮物に向いています。
どうして石焼き芋は美味しいのか?秘密を解説
ここまで、家庭でおいしい焼き芋を作る方法を紹介してきましたが、それでも石焼き芋には叶わないと感じる方は多いのではないでしょうか。どうしてそんなに石焼き芋は美味しいの?と感じる秘密を解説します。
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焼き芋が甘くなる仕組み
石焼き芋についてお伝えする前に、『焼き芋がどうして甘くなるのか』についてお伝えします。さつまいもを加熱すると、デンプンが水分と混ざり『糊化』が起こります。『糊化したデンプン』に、さつまいもが持つ酵素『β-アミラーゼ』が働くことで、水あめの主成分でもある『麦芽糖』が生成されていきます。β-アミラーゼは50℃から働き始め、70℃を超えると力を失います。そのため、甘い焼き芋を作るにはさつまいもの中の温度をゆっくりと上げ、酵素が働く時間を長くする必要があります。
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石による遠赤外線効果
石焼き芋は、200℃に熱された小石から放射される遠赤外線効果が、さつまいもの表面で摩擦熱を生じ、内部にゆっくりと熱を伝えます。石焼き芋が家庭の焼き芋より甘い理由は、この遠赤外線効果での加熱が、どの調理法よりも長い時間をかけて、じんわりとさつまいもへ熱を伝えるからです。また、200℃という表面の石の温度とは、さつまいも表面の水分を蒸発させます。この蒸発でさつまいも内部の麦芽糖が濃縮され、皮が香ばしく焦げることで、石焼き芋特有の風味ができあがります。温度管理や加熱時間を考えると、蜜たっぷりの香ばしい石焼き芋を家庭で完全再現することは、相当な根気がいりそうですね。
焼き芋の美味しい調理方法と、石焼き芋の秘密まとめ
- 焼き芋は、どの調理法でもゆっくりと50℃~70℃程度で火を通すことが大切。
- 品種や美味しい芋にこだわる事で、石焼き芋により近づけることができる。
- 石焼き芋が美味しい秘密は、遠赤外線効果によるゆっくりとした加熱。
今回は、お手軽に作れる焼き芋の作り方から、より美味しくするためのポイントをお伝えしました。また、石焼き芋の秘密でお伝えした通り、じっくりと加熱をすることで、さつまいもはどんどん甘みを増し、美味しい焼き芋になります。普段は時短調理、余裕のある時は時間をかけてじっくりと等、是非色々な調理方法を試してくださいね。