手軽に作ることができて、美味しく健康効果も高いことで知られる焼き芋ですが、美味しくてついつい食べ過ぎてしまわないように、注意が必要です。今回は、焼き芋を食べても良い大きさやグラム数、食べ過ぎに注意しないといけない理由と、適量を食べることで得られる健康効果について紹介します。
焼き芋を食べても良い量は?
焼き芋を食べてもよい量は、目安として1日に100~200gです。基本的にはさつまいも1個分が適量になります。実際に食べる時には、重さを厳密に量ることはできないと思いますので、目安の大きさとしては、手のひらにすっぽり収まる小さめのさつまいも(Sサイズ:130~150g程度)、または手のひらいっぱいの大きさのさつまいも(Mサイズ:230~250g程度)の間で収めるようにするとよいでしょう。少し大きいかな、と感じるようであれば半分に切るなどして、2日に分けて食べることをおすすめします。
誰でも簡単に取り組みやすいさつまいもダイエットですが、いくつか注意点もあります。ポイントを押さえて楽しくダイエットを続けましょう!
腹痛・下痢の原因になる
さつまいもは食物繊維を多く含みます。食物繊維にはさまざまな健康効果があるとされていますが、過剰摂取すると腹痛を引き起こしたり、お腹がゆるくなったりする場合があるので注意しましょう。特に、体調が優れないときや胃腸の調子が悪い日は、悪化してしまう可能性があります。
おならが出やすくなる
「さつまいもを食べるとおならが出る」という話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
これには、さつまいもの食物繊維が関係しています。食物繊維は、腸の中で腸内細菌(善玉菌)に分解されるときにガスが発生するのです。これが、おならのもと。さらに、食物繊維は腸の動きを活発にするため、食物繊維を豊富に含むさつまいもを食べると、おならが出やすくなるといわれています。このおならは臭いはほとんどしませんが、状況に応じて食べるタイミングに注意してくださいね。
飽きやすい
ダイエット期間中は、毎日の食事のどこかでさつまいもを食べることになるので、期間が長くなるにつれて飽きてしまう可能性が高いです。カロリーを抑えるためにも過度な味付けはNGなので、さつまいもそのものの味が好きでない場合は辛くなってしまうでしょう。
そのままのさつまいもが大好きな人なら問題ありませんが、「味がついていないのは厳しい……」という人は、まずは短期間で挑戦するのがおすすめです。
焼き芋の食べ過ぎが引き起こす注意点3選
ここからは、焼き芋を食べ過ぎに注意しなければならない理由を、3つに絞って紹介します。どんなに健康に良い物であっても食べ過ぎは禁物ですので、参考にしてみてください。
カロリー・糖質が高いため太りやすくなる
焼き芋はカロリーや糖質が豊富に含まれるため、食べ過ぎると太りやすくなってしまいます。文部科学省の「日本食品標準成分表」によると、焼き芋は100gあたり約163kcalです。これは、お茶碗約1杯分のカロリーに相当します。おやつなど間食に焼き芋を食べるのであれば、2個3個と食べてしまうと、一気にカロリーを摂取することになってしまうので注意が必要です。
食物繊維の摂り過ぎ
焼き芋には食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には不溶性と水溶性の2種類がありますが、焼き芋はどちらも多く含んでいるため、適量を摂取すれば高い健康効果を得ることが可能です。しかし、食べ過ぎてしまうと、下痢や腹痛などの症状を引き起こしてしまうことがあります。不溶性食物繊維は、水分を吸収して膨らむため、便のかさを増し、排便を促す効果がありますが、摂り過ぎると便が固まり、便秘を悪化させてしまう可能性があります。水溶性食物繊維は、腸内で水に溶けてゲル状になり、便を柔らかくする性質がありますが、こちらも摂り過ぎると下痢や腹痛を引き起こしてしまうのです。
糖質の摂り過ぎ
焼き芋は糖度が高いので、食べ過ぎはニキビができる原因となってしまいます。糖分を摂り過ぎると、脂肪として毛穴から排出されてしまうことと、糖分を摂ることで体温が上昇し、皮脂の分泌が活発化することから、糖質の摂り過ぎはニキビができやすい状態を作ってしまうのです。ビタミンが豊富に含まれるため、美肌効果で有名な焼き芋ですが、食べ過ぎはかえってニキビの原因となってしまうので、注意するようにしましょう。
結論から言うと、糖尿病を抱えている人は、焼き芋を全く食べてはいけないというわけではありません。しかし、焼き芋には多くの糖質が含まれているため、食べる量には注意が必要です。しかし、糖尿病を抱えている人は、なぜ糖質の量を気にしなければならないのでしょうか。
糖質制限
糖尿病の病気の仕組みをお話ししました。糖尿病を抱えている方が、炭水化物の量を気にしなければいけないのは、「血糖値を上げ過ぎないよう」にするためです。では、糖尿病を抱えている人にとって、どれくらいの焼き芋の摂取量が適切なのでしょうか。
焼き芋を適量食べることによって得られる栄養価
ここからは、焼き芋を適量食べることによって得られる健康効果について、4つ紹介します。食べ過ぎは良くありませんが、適切に食べることによって多くの健康効果が得られるので、参考にしてみてください。
さつまいもは良質なビタミン、ミネラル、食物繊維を豊富に含んでいる準完全食品と言われている野菜です。
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食物繊維・ヤラピン・レジスタントスターチ
焼き芋には、腸内環境を整える食物繊維やヤラピン、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)が含まれています。これらの成分によって腸活が期待できます。また、焼き芋は脂肪燃焼作用を持つクロロゲン酸を含んでいるので、ダイエットにも最適です。さらに、食物繊維は水分を吸収して膨らむ性質があるので、少量でもお腹を満たす上に腹持ちが良いので、食べ過ぎ防止や間食を防ぐ効果もあります。
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さつまいもの凄い点は食物繊維も難消化性デンプンも豊富に含有されている点です。食物繊維はじゃがいもの約2倍の量を含んでいます。更に、食物繊維は水に溶ける水溶性食物繊維と水には溶けない不溶性食物繊維に分類されますが、さつまいもはその両方を含んでいます。食物繊維の種類別の働きは次の通りです。
主な成分 | 働き | |
水溶性食物繊維 | ペクチン グルコマンナン アルギン酸 |
腸内環境の改善 血中コレステロール低下 血糖上昇の抑制 中性脂肪低下 |
不溶性食物繊維 | セルソース リグニン キチン |
排便促進 過剰脂肪分の排出 腸内トキシン(毒素)排出 |
この全ての働きが期待できるさつまいもは、腸活は勿論のこと健康の維持に大変優れた食品であることが分かります。食物繊維は皮に豊富に含まれているので、良く洗って皮ごと食べることがお勧めです。皮の紫色の成分であるアントシアニンやポリフェノールも同時に摂取することが出来ます。
レジスタントスターチで腸内細菌のパワー全開に
少し聞きなれない言葉かもしれないですが、「レジスタントスターチ」は最近腸活でも注目されているデンプンの一種です。難消化デンプンとも呼ばれ、大腸まで届き腸内細菌の餌となります。デンプンは通常は小腸で消化・吸収されるのですが、大腸まで届くデンプンがあることが分かってきました。これらは食物繊維と似たような働きをしていますが、水溶性食物繊維の生理機能と不溶性食物繊維の生理機能の両方の働きを兼ね備えているといわれています。つまり両方の良いとこ取りをしたような機能をもつ成分です。さつまいもはこのレジスタントスターチが豊富で、ご飯の約1.5倍含まれているといわれています。腸内細菌がレジスタントスターチを餌にして活発に働くようになると、上の項目でお伝えした腸活の様々なメリットが期待できます。
さつまいもで手軽に美味しく腸活
それではいよいよさつまいもを使用して腸活を実践していきましょう。
近年は腸活向けの商品が様々出ていますが、さつまいもであればどこのスーパーでも手に入り、美味しく手軽に腸活をスタート出来ます。腸活は難しく捉える必要はありません。一度の食事で腸内環境が変わるわけではなく、継続することで少しずつ腸内環境は変化していきます。あまり難しいことから始めてしまうと、始めたばかりの時は良いのですが、毎日のことなので挫折してしまいがちです。小さなことからで良いので毎日続けていけることから意識していきましょう!腸活の効果は早い人では2週間程度から実感する人もいるとも言われています。
今回ご紹介するのは簡単で一品の中にプロバイオティクスとプレバイオティクスの両方が摂取できるシンバイオティクスレシピです。腸は朝が一番よく動くと言われているので朝食に取っていただくのがお勧めです。お弁当にも入れやすいので、隙間おかずとして使っていただいたり、夕食のプラス一品にも役立ちます。
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カリウム
焼き芋にはカリウムが多く含まれています。カリウムは、体内の余分なナトリウムの排出を促す効果があるので、むくみの解消や体内の塩分バランスが保たれます。また、水太りや冷え性の改善も期待できるので、デスクワークが多い方や運動不足の方にもおすすめです。
ビタミンC
先ほど紹介したように、焼き芋が豊富に含んでいる食物繊維には、腸活に期待できる効果があります。腸活より、肌のターンオーバーが妨げられなくなり、ニキビの改善につながります。また焼き芋には、多くのクロロゲン酸やビタミンCが含まれていて、抗酸化作用によるアンチエイジング効果も高めることが可能です。さらに、ビタミンCはシミや日焼け対策にもなります。焼き芋にはたくさんのビタミンCが含まれており、活性酸素が過剰に作られることを防止したり、活性酸素で傷ついた体の修復を促したりすることで、体の免疫を高める効果があります。ビタミンCは、活性酸素から体を守ることで、免疫力を高める効果があるのです。
さつまいもは、その栄養価の高さと、期待できる健康効果から、長寿とも深く関連しているとされる食材です。腸内環境を整える食材として有名ですが、他にも期待できるさまざまな効能がたくさんあります。さつまいもは、食物繊維・ビタミン・ミネラル・抗酸化物質などの栄養素が豊富。特に、安納芋などの中身に見られるオレンジ色の色素であるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、免疫機能の向上や細胞の健康維持に役立ちます。
また、さつまいもには、抗酸化物質であるポリフェノールやアントシアニンも含まれており、細胞の老化や炎症を抑制する効果が期待できるのもポイントです。ただし、長寿にはさまざまな要因が関与するため、さつまいもだけでは長寿につながりません。健康で長生きするためには、さつまいもを取り入れたバランスのよい食事と、ライフスタイルを維持することが大切です。
さつまいもを日常的に食べる3つの長寿島
日本には、100歳を超える高齢者が住む島があります。それぞれの島でよく食べられている食材が、栄養たっぷりのさつまいもです。健康長寿の島では、どのようにさつまいもを取り入れているのか、チェックしてみましょう。
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まとめ
今回は、美味しくてつい手が止まらなくなってしまう焼き芋について、適切な量の紹介と、食べ過ぎによって引き起こされるリスク、適量を食べることによって得られるメリットについて解説をしました。せっかく焼き芋を食べるなら、上手に食べることによって、美味しく健康になりたいですよね。本記事が、皆様の健康的な生活を送る上での参考になれば幸いです。
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