さつまいもを食べると長生きできるって本当!?さつまいもと長寿の話をまとめてみた!さつまいもを日常的に食べる3つの長寿島ってあるの?さつまいもと名コンビの食べ物とは?

栄養価が高く、甘くておいしい、さつまいも。食物繊維やポリフェノールなどが豊富に含まれるため、長寿に役立つさまざまな健康効果も期待できます。そこで今回は、さつまいもと長寿の関係についてご紹介します。元気な高齢者が多い3つの島でのさつまいもの食べ方や、腸内環境の改善に役立つ食べ方についてもご紹介しますので、ぜひ日々の食事に取り入れてみてくださいね。

さつまいもと長寿の関係!驚くべき栄養とその効能

さつまいもは、その栄養価の高さと、期待できる健康効果から、長寿とも深く関連しているとされる食材です。腸内環境を整える食材として有名ですが、他にも期待できるさまざまな効能がたくさんあります。さつまいもは、食物繊維・ビタミン・ミネラル・抗酸化物質などの栄養素が豊富。特に、安納芋などの中身に見られるオレンジ色の色素であるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換され、免疫機能の向上や細胞の健康維持に役立ちます。

また、さつまいもには、抗酸化物質であるポリフェノールやアントシアニンも含まれており、細胞の老化や炎症を抑制する効果が期待できるのもポイントです。ただし、長寿にはさまざまな要因が関与するため、さつまいもだけでは長寿につながりません。健康で長生きするためには、さつまいもを取り入れたバランスのよい食事と、ライフスタイルを維持することが大切です。

さつまいもの皮に含まれている成分

さつまいもの皮にも様々な栄養素が含まれているので、皮ごと食べることがおすすめです。さつまいもの皮に含まれる栄養成分についてみていきましょう。

クロロゲン酸

さつまいもの皮に含まれているクロロゲン酸はポリフェノールの一種で、抗酸化作用や脂肪の蓄積を抑える効果があると言われています。クロロゲン酸は「あく」の成分でもあるため、しっかりアク抜きをし、皮ごと食べるとクロロゲン酸も効率よく摂取できるでしょう。

アントシアニン

さつまいもの皮には、目の健康に役立つ青紫色のポリフェノール、「アントシアニン」が多く含まれています。また、皮だけでなく中までしっかり紫色をしている紫いものほうが、アントシアニンが多く含まれているので、よりしっかりアントシアニンを摂りたい場合は紫いもがおすすめです。

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紫芋は凄いのか?

きれいな紫の理由

紫芋といえば、目を惹く鮮やかな紫色が特徴。この紫色の理由は、アントシアニンが豊富に含まれているからです。アントシアニンは、ブルーベリーなどにも含まれるポリフェノールの一種です。同じ紫芋でも微妙に紫の色味が違うのは、アントシアニンにも複数の種類があるためです。青味が強いタイプと、青味が少ないタイプ、大きく分けると2種類あります。品種によっての微妙な紫色の違いを楽しむのも良いですね。

アントシアニンで期待できる健康効果

「色素」としてだけでなく、れっきとした「栄養成分」であるアントシアニン。ここでは、期待できる健康効果をご紹介します。

抗酸化作用

私たちの健康面への効果にも注目される成分の一つです。期待できる効果としては、強い抗酸化作用が挙げられます。私たちの体内でエネルギーを作り出すときに生じる活性酸素は、本来、病気をやっつける働きを持ちますが、増えすぎると体内を傷つけ、老化やがん、糖尿病などの生活習慣病の原因となります。活性酸素は年齢とともに増えますが、ストレスや食品添加物の摂取、大気汚染、喫煙、紫外線などによって多くなります。アントシアニンには、この活性酸素を除去する力があり、結果的にアンチエイジング、病気の予防、疲労回復などが期待できるのです。

生活習慣病予防

アントシアニンには、生活習慣病の予防効果も期待されています。ブルーベリーを使った動物実験ではありますが、アントシアニンを定期的に摂ることで、心血管疾患、2型糖尿病リスクの低下、体重維持に効果があることが報告されています。

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さつまいもを日常的に食べる3つの長寿島

日本には、100歳を超える高齢者が住む島があります。それぞれの島でよく食べられている食材が、栄養たっぷりのさつまいもです。健康長寿の島では、どのようにさつまいもを取り入れているのか、チェックしてみましょう。

健康寿命が長い「謎の島」:姫島

大分県の瀬戸内海にある小さな島・姫島は、高齢者の健康寿命が長く、大分県の医者から「謎の島」と呼ばれています。健康寿命とは、病気などで日常生活を制限されず、健康な毎日を過ごせる期間のこと。寝たきりの高齢者が少ない理由のひとつと考えられるのが、姫島の人々の食生活です。姫島では、特産品であるひじきや、畑で採れた野菜、さつまいもがよく食べられています。食物繊維・鉄・ビタミンAが豊富に含まれる海藻に加えて、腸内環境を整えるさつまいもをうまく取り入れた、バランスのよい食事がポイントです。

日常食として食べる郷土料理にも、さつまいもが使われます。例えば、さつまいもで作った麺に、大根やにんじん、豆腐などを入れた具沢山の汁をかける「いもきり」や、さつまいもともち米で作ったかんころ餅もあります。さつまいもを中心にした食事で腸内環境を整え、畑仕事などで運動量を確保していることが、姫島に元気な高齢者が多い理由のようです。

100歳越えの高齢者がたくさん住む長寿島:徳之島

徳之島はギネスブックに「長寿世界一」として認定された人もいるほど、高齢者が元気な長寿島です。温暖な気候や、栄養豊富な食材が長寿の秘訣では?と注目されています。徳之島では、ミネラル豊富な海藻のアオサや、ビタミンたっぷりの青パパイヤなど、島で用意できる食材が豊富。徳之島のある奄美大島の郷土料理として、パパイヤの醤油漬けや、ヘチマの味噌漬けなど、野菜を中心とした料理があります。なかでも、さつまいもを食べる地域が多いのが特徴です。例えば、さつまいも発酵飲料の「みき」や、さつまいもとよもぎを使った「かしゃもち」などがあり、食物繊維やヤラピンが豊富なさつまいもを、日常的に味わえるように考えられています。

若者よりも高齢者が元気:沖縄

沖縄には、元気なお年寄りがたくさんいます。長寿の秘訣は、やはり沖縄の伝統料理にあるようです。沖縄伝統料理は、栄養たっぷりの大豆や野菜などがメインです。戦前までさつまいもが主食として食べられていたため、整腸作用や血糖値の上昇を抑える作用のあるさつまいもを、日常的にたっぷり摂っていたと考えられます。

さつまいもの優れた栄養価に加えて、低脂肪で良質なタンパク質である島豆腐や、ビタミンたっぷりの島野菜などをバランスよく摂取できるのが沖縄伝統料理の魅力です。若者の食生活の乱れから、沖縄の長寿ランキングが下降していることから見ても、健康を気づかう現代人が積極的に食べたい食事と言えるでしょう。

腸内環境を改善!さつまいもとヨーグルトの名コンビ

健康的な毎日を送るためには、腸内環境を整えることが重要です。さつまいもだけでも便秘予防が期待できますが、ビフィズス菌や乳酸菌などが含まれるヨーグルトを一緒に食べることで、さらに腸内環境の改善に役立つと言われています。食べ方は簡単。レンジや蒸し器で柔らかくした皮付きのさつまいもを、サイの目に切ってプレーンヨーグルトに混ぜるだけです。さつまいもの調理が面倒なら、焼き芋を活用するのもよいでしょう。手軽でありながら、甘みもアップした味わいを楽しめます。

さつまいもを加えたヨーグルトを食べるだけではなく、さらにウォーキングなどの運動をプラスすると効果的です。バランスのよい食生活と適度な運動は、健康的な生活に不可欠です。元気な高齢者を目指して、ぜひ試してみてくださいね。

最強のさつまいもの食べ方

元々さつまいもは腸活において大変優れた食品ですが、実は更にその利点を引き出す食べ方があります。それは「加熱してから冷やすこと」です。前回のお話にも登場した「レジスタントスターチ」は冷やすと増えるという不思議な特性があります。冷ましている間に増えるので、冷やす時は急冷するのではなく、常温でゆっくりと冷ました方が効果的です。冷やしたさつまいもとプロバイオティクスの食品を組み合わせてシンバイオティスクに出来ると、最高の腸活メニューになります。早速すぐにトライ出来るレシピをご紹介します。

冷やしさつまいもの腸活ボウル

〈材料〉

2人分

  • さつまいも・・・60g
  • バナナ・・・1/2本
  • オートミール・・・大さじ4
  • プレーンヨーグルト・・・200g

〈作り方〉

  1. さつまいもは良く洗い、皮付きのまま竹串が通る固さまで蒸す。蒸し上がったら常温で冷まし、1cm角に切る。
  2. バナナは5㎜の厚さに切る。
  3. 器にヨーグルトを入れて、その上から1、2、オートミールを乗せる。最後にはちみつを上からかける。

ヨーグルトは砂糖の添加されていないプレーンのものを選ぶようにしましょう。

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さつまいもを毎日食べ続けてもいい?

さつまいもは毎日でも食べられる食材です。健康を意識する人なら、栄養たっぷりのさつまいもを「毎日食べたい」と思う人も多いのではないでしょうか。腸内環境を整えることに加えて、美肌効果のあるビタミンC、むくみ改善が期待できるカリウムなどの栄養を手軽に摂れるのもうれしいポイントです。ただし、ほかのいも類と比べて糖質が高いため、食べ過ぎには注意が必要です。半分(150g程度)を目安にして、毎日適量を食べるようにしましょう。

焼き芋を食べても良い量は?

焼き芋を食べてもよい量は、目安として1日に100~200gです。基本的にはさつまいも1個分が適量になります。実際に食べる時には、重さを厳密に量ることはできないと思いますので、目安の大きさとしては、手のひらにすっぽり収まる小さめのさつまいも(Sサイズ:130~150g程度)、または手のひらいっぱいの大きさのさつまいも(Mサイズ:230~250g程度)の間で収めるようにするとよいでしょう。少し大きいかな、と感じるようであれば半分に切るなどして、2日に分けて食べることをおすすめします。

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まとめ

栄養たっぷりのさつまいもは、長寿に役立つスーパーフードです。元気な高齢者が住む島でも、さつまいもを中心に、バランスよく食材を組み合わせた食事が日常的に食べられています。
おいしいだけではなく、さまざまな効果が期待できるさつまいもを食事に取り入れて、健康長寿を目指しましょう。