
私たちの仕事場には、冷房の効いた室内もありますが、
以前の記事でも少し触れましたが、夏場の農場では「雑草との戦い」が本格化します。
この記事では、そんな現場での体験をもとに、実際に私たちが「
そもそもなぜ熱中症対策に飲み物での水分補給が重要なの?
夏の厳しい暑さの中、私たちは意識せずとも多くの汗をかいています。熱中症を防ぐためには水分補給が欠かせない、というのは誰もが知るところですが、なぜそれほどまでに重要なのでしょうか。ただ単に喉の渇きを潤すだけでは、十分な対策とは言えないのです。ここでは、熱中症対策における水分補給の本当の意味と、そのメカニズムについて掘り下げていきます。
汗で失われる水分と塩分(電解質)
私たちの体は、体温が上がりすぎると汗をかき、その汗が蒸発する時の気化熱を利用して体温を下げようとします。これは体を正常に保つための非常に大切な機能です。しかし、汗として体外へ排出されるのは、水分だけではありません。ナトリウムやカリウムといった「電解質(イオン)」も一緒に失われてしまうのです。
電解質は、体の水分バランスを調整したり、神経や筋肉の働きを正常に保ったりと、生命維持に不可欠な役割を担っています。そのため、汗を大量にかいた時に水だけを飲むと、体内の電解質濃度が薄まってしまい、かえって体調不良を引き起こすこともあるのです。
成分 | 主な役割 |
---|---|
水分 | 体温調節、栄養素や酸素の運搬、老廃物の排出 |
電解質(ナトリウムなど) | 体内の水分バランスの維持、神経伝達、筋肉の収縮 |
つまり、効果的な熱中症対策のためには、失われた水分と電解質の両方をバランス良く補給することが何よりも重要になります。
水分不足が引き起こす熱中症のリスク
体内の水分が不足した状態、いわゆる「脱水症状」に陥ると、私たちの体にはさまざまな異変が起こり始めます。まず、血液中の水分が減ることで血液が濃縮され、いわゆるドロドロの状態になります。すると血流が悪化し、体の隅々まで酸素や栄養を届けにくくなるだけでなく、汗をかく能力も低下してしまいます。
汗をかけなくなると、体温を下げるための最も重要な手段を失うことになり、体内に熱がどんどんこもってしまいます。この状態が、熱中症です。初期段階ではめまいや立ちくらみ、筋肉のこむら返りといった症状が現れますが、進行すると頭痛や吐き気、さらには意識障害やけいれんなど、命に関わる危険な状態に陥ることも少なくありません。
このような深刻な事態を避けるためにも、症状が出る前から、意識的に適切な飲み物で水分と電解質を補給し続けることが、熱中症対策の基本となるのです。
熱中症対策におすすめの飲み物一覧
夏の厳しい暑さを乗り切るためには、適切な飲み物で水分と塩分を補給することが欠かせません。しかし、ひとくちに「熱中症対策の飲み物」と言っても、その時の状況や体の状態によって最適なものは異なります。ここでは、シーン別にどのような飲み物を選べばよいのか、それぞれの特徴と注意点を詳しく解説していきます。
基本は水または麦茶
日常生活における基本的な水分補給は、水や麦茶がおすすめです。特に汗を大量にかくような状況でなければ、この二つで十分に対応できます。水は最も手軽でコストもかからず、体の隅々まで水分を届けてくれます。一方、麦茶はカフェインを含まないため、小さなお子様からご高齢の方、妊婦さんまで安心して飲むことができます。さらに、汗によって失われがちなカリウムやマグネシウムといったミネラルも含まれているため、夏の定番の飲み物として非常に優れています。
汗をかいたらスポーツドリンク
運動や屋外での長時間の作業などでたくさん汗をかいた時には、スポーツドリンクが適しています。汗と一緒に出ていってしまうのは水分だけではありません。ナトリウムなどの電解質(塩分)も同時に失われています。スポーツドリンクは、水分と電解質、そしてエネルギー源となる糖分をバランス良く補給できるように設計されています。体への吸収も速やかに行われるため、効率的に失われた成分を補い、パフォーマンスの低下や脱水症状を防ぐのに役立ちます。
症状が出たら経口補水液
もし、めまいや立ちくらみ、頭痛、吐き気といった熱中症が疑われる症状が出てしまった場合には、経口補水液を選びましょう。これは、脱水状態の治療を目的として開発された飲み物で、「飲む点滴」とも呼ばれるほど、水分と電解質を素早く体に吸収させることに特化しています。スポーツドリンクと混同されがちですが、その成分構成は大きく異なります。あくまで脱水症状に陥った際の緊急的な飲み物と捉え、普段の水分補給として常用するのは避けましょう。
経口補水液とは?スポーツドリンクとの違い
経口補水液とスポーツドリンクは、目的も成分も異なります。下の表でその違いを確認し、正しく使い分けることが大切です。
種類 | 主な目的 | 電解質(塩分)濃度 | 糖分濃度 |
---|---|---|---|
経口補水液 | 脱水症状の回復・治療 | 高い | 低い(吸収を速めるため) |
スポーツドリンク | 運動時の水分・エネルギー補給 | 経口補水液より低い | 高い(エネルギー補給のため) |
このように、経口補水液は脱水からの回復に、スポーツドリンクは予防やパフォーマンス維持に適していると覚えておきましょう。
【注意】熱中症対策には適さない飲み物。これ重要です!
良かれと思って飲んでいるものが、実は熱中症対策としては逆効果になってしまうこともあります。特に注意が必要な飲み物を知っておきましょう。
カフェインを含む飲み物(コーヒー、緑茶など)
コーヒー、紅茶、エナジードリンク、そして玉露や煎茶などの緑茶にはカフェインが多く含まれています。カフェインには利尿作用があり、体内の水分を尿として排出する働きを促してしまいます。水分補給のつもりで飲むと、かえって脱水を進めてしまう可能性があるため、熱中症対策としては適していません。
アルコール飲料
ビールやチューハイなどのアルコール飲料も、熱中症対策の水分補給にはなりません。アルコールにもカフェイン同様に強い利尿作用がある上、体内でアルコールを分解する際に、さらに多くの水分が必要となります。「ビールで喉の渇きを潤す」という行為は、実際には体から水分を奪っていることになるため、絶対にやめましょう。
糖分の多いジュース類
甘いジュースや清涼飲料水は、糖分が多すぎるため熱中症対策には不向きです。糖分濃度が高いと、胃での吸収に時間がかかり、素早い水分補給にはつながりません。それだけでなく、急激な血糖値の上昇を招き、かえって喉が渇く原因にもなります。飲み過ぎは「ペットボトル症候群」と呼ばれる急性の糖尿病を引き起こす危険性もあるため注意が必要です。
熱中症対策のための効果的な飲み物の飲み方
熱中症を防ぐためには、何を飲むかと同じくらい「いつ、どれくらい、どのように飲むか」という飲み方の工夫が大切になります。私たちの体は、一度にたくさんの水分を吸収できるわけではありません。効果的な水分補給のポイントを知り、夏の厳しい暑さを乗り切りましょう。
タイミングは「喉が渇く前」に
熱中症対策で最も重要なのが、水分補給のタイミングです。「喉が渇いたな」と感じたとき、実は体はすでに水分不足の状態に陥っています。そうなる前に、「喉が渇く前」に、こまめに水分を摂る習慣をつけることが何よりも効果的です。
特に、以下のようなタイミングでは意識して水分を補給することを心がけましょう。
- 起床時:睡眠中に汗で失われた水分を補給します。
- 運動や作業の前後・途中:活動量に応じて、こまめに補給します。
- 入浴の前後:入浴中は意外と多くの汗をかいています。
- 就寝前:睡眠中の脱水を防ぐため、コップ1杯の水分を摂ると安心です。
飲む量の目安は1日1.2リットル
私たちは食事からも水分を摂っていますが、それだけでは十分ではありません。厚生労働省も、食事とは別に、1日に1.2リットル程度の水分を飲み物から摂ることを推奨しています。もちろん、これはあくまで目安の量です。気温が高い日や、スポーツでたくさん汗をかいた日には、失われた水分量に応じて、より多くの水分補給が必要になります。
自分の生活スタイルに合わせて、飲む量を調整することが大切です。
一度にがぶ飲みせずこまめに飲むのがコツ
暑いからといって、冷たい飲み物を一度にがぶ飲みするのは避けましょう。一度に大量の水分を摂取しても、体は効率よく吸収できず、その多くが尿として排出されてしまいます。これでは、せっかく飲んでも体内に水分が留まりません。
コップ1杯(150ml~200ml)程度の量を、1~2時間おきに分けて飲むのが、体に負担をかけずに効率よく水分を吸収するコツです。以下の表を参考に、1日の水分補給スケジュールを立ててみるのもおすすめです。
タイミング | 飲む量の目安 |
---|---|
起床時 | コップ1杯 |
朝食時 | コップ1杯 |
10時頃 | コップ1杯 |
昼食時 | コップ1杯 |
15時頃 | コップ1杯 |
夕食時 | コップ1杯 |
入浴後 | コップ1杯 |
就寝前 | コップ1杯 |
このように生活のリズムの中に水分補給を組み込むことで、飲み忘れを防ぎ、常に体を潤った状態に保つことができます。
【シーン別】熱中症対策の飲み物の選び方
私たちの生活は、オフィスで過ごす時間、汗を流すスポーツの時間、家でくつろぐ時間など、さまざまな場面で成り立っています。それぞれのシーンで体から失われる水分や塩分の量は異なるため、状況に応じた飲み物を選ぶことが、賢い熱中症対策の第一歩と言えるでしょう。ここでは、具体的なシーンごとに最適な飲み物の選び方をご紹介します。
シーン | おすすめの飲み物 | 選ぶ際のポイント |
---|---|---|
日常生活(オフィスワーク、家事など) | 水、麦茶 | 喉が渇く前にこまめに補給。カフェインや糖分を含まないものが基本です。 |
運動・スポーツ時 | スポーツドリンク | 汗で失われる水分と塩分(電解質)を効率よく補給することが重要です。 |
屋外での作業時(炎天下) | スポーツドリンク、経口補水液 | 大量の発汗に対応するため、塩分濃度が高いものを選びます。初期症状があれば経口補水液が適しています。 |
室内(在宅ワーク、就寝時) | 水、麦茶 | 自覚しにくい水分不足を補うため、意識的に飲みましょう。就寝前と起床後の一杯が効果的です。 |
日常生活での飲み物
オフィスワークや買い物、家事といった普段の生活では、大量に汗をかく場面は少ないかもしれません。しかし、じっとしていても私たちの体からは水分が失われ続けています。このような場面では、基本となる水や、ノンカフェインでミネラルも補給できる麦茶がおすすめです。糖分や塩分を過剰に摂取する必要はないため、体に優しく、習慣として続けやすいものを選びましょう。
運動やスポーツ時の飲み物
ジョギングやジムでのトレーニング、部活動など、積極的に体を動かすときは、水やお茶だけでは不十分な場合があります。運動中は大量の汗とともに、水分だけでなく塩分(ナトリウム)やカリウムといった電解質も失われるからです。この状態で水だけを大量に飲むと、体内の電解質バランスが崩れ、足がつったり、めまいを起こしたりする原因にもなりかねません。失われた水分と電解質をすばやく吸収できるよう調整されたスポーツドリンクが最適です。運動前から少しずつ飲み始め、運動中、運動後にもこまめに補給することを心がけましょう。
屋外での作業時の飲み物
炎天下での建設作業や農作業、長時間のイベント設営などは、熱中症のリスクが非常に高い環境です。運動時以上に大量の汗をかくため、水分と塩分の補給は命を守るための重要な対策となります。基本的にはスポーツドリンクでこまめに補給し、失われる水分と塩分を補い続けることが不可欠です。もし、立ちくらみや手足のしびれ、筋肉のけいれんといった症状を感じ始めたら、それは体がSOSを発しているサイン。より電解質の吸収に特化した経口補水液に切り替えるのが賢明です。
室内(在宅ワークや就寝時)での飲み物
エアコンが効いた快適な室内にいても、油断は禁物です。私たちは呼吸や皮膚から、自分でも気づかないうちに水分を失っています(不感蒸泄)。特に睡眠中はコップ1杯分もの汗をかくと言われており、朝起きたときに体が水分不足の状態になっていることも少なくありません。喉の渇きを感じにくい室内だからこそ、時間を決めて意識的に水分を摂ることが大切です。在宅ワーク中は手元に水や麦茶の入ったボトルを置き、就寝前と起床後にコップ1杯の水を飲む習慣をつけることをおすすめします。
【年代・対象者別】熱中症対策で飲み物を選ぶ際の注意点
熱中症対策は、すべての人にとって重要ですが、年代や体の状態によって特に注意すべき点が異なります。ここでは、子ども、高齢者、そして妊婦・授乳中の方に焦点を当て、それぞれに適した飲み物の選び方と注意点を解説します。
子どもの場合
子どもは体温調節機能が未熟で、大人よりも熱中症のリスクが高いため、飲み物の選び方には特に配慮が必要です。体重に対して必要な水分量が多く、遊びに夢中になると水分補給を忘れがちになります。また、自分の喉の渇きをうまく大人に伝えられないことも少なくありません。周囲の大人が子どもの様子を注意深く観察し、時間を決めて水分補給を促すことが何よりも大切です。
ポイント | 具体的な内容・注意点 |
---|---|
推奨される飲み物 | 日常的には水や麦茶が基本です。外で遊んでたくさん汗をかいた後には、子ども向けのイオン飲料や、糖分が控えめのスポーツドリンクを上手に活用しましょう。 |
注意が必要な飲み物 | 大人が飲むスポーツドリンクは、子どもにとっては糖分や塩分が多すぎることがあります。また、カフェインを含む緑茶やコーラ、糖分の多いジュース類は避けましょう。 |
飲ませ方のコツ | 「喉が渇いた?」と聞くのではなく、「お茶の時間だよ」と時間を決めて飲ませるのが効果的です。遊び始める前と終わった後、食事やおやつの時など、タイミングを決めて習慣づけましょう。 |
高齢者の場合
高齢になると、体内に蓄えられる水分量が若い頃より減少します。さらに、喉の渇きを感じる感覚(渇中枢)が鈍くなるため、本人が気づかないうちに脱水状態に陥りやすいという特徴があります。また、トイレが近くなることを心配して、水分摂取を控えてしまう方も少なくありません。室内で静かに過ごしていても熱中症になるリスクがあるため、意識的な水分補給が不可欠です。
特に、高血圧や心臓病、腎臓病などの持病がある方は、塩分やカリウムの摂取に制限がある場合があります。スポーツドリンクや経口補水液を利用する際は、自己判断で選ばず、必ずかかりつけ医や薬剤師に相談してください。
ポイント | 具体的な内容・注意点 |
---|---|
推奨される飲み物 | 基本は水や麦茶です。食事からも水分を摂れるよう、味噌汁やスープなどを献立に取り入れるのも良い方法です。 |
注意が必要な飲み物 | 持病がある場合、スポーツドリンクや経口補水液に含まれる塩分・糖分・カリウムが体に負担をかける可能性があります。必ずかかりつけ医に相談しましょう。 |
飲ませ方のコツ | 枕元に水筒やペットボトルを置いていつでも飲めるようにしたり、起床時、入浴前後、就寝前など、1日の生活リズムの中に水分補給の時間を組み込んだりするのがおすすめです。 |
妊婦・授乳中の場合
妊娠中は基礎体温が高くなり、汗をかきやすくなるため、通常時よりも多くの水分が必要です。つわりで食事が摂りにくい時期は、脱水症状に特に注意が必要です。また、授乳中は母乳を作るために大量の水分が使われるため、意識して水分を摂らなければなりません。
お腹の赤ちゃんや母乳への影響を考え、飲み物の成分には気を配る必要があります。特にカフェインの過剰摂取は避け、糖分の多い飲み物は妊娠糖尿病のリスクや体重増加につながるため注意しましょう。
ポイント | 具体的な内容・注意点 |
---|---|
推奨される飲み物 | 水や、カフェインを含まない麦茶、ルイボスティーなどが最適です。つわりで飲みにくい場合は、炭酸水や柑橘類を少し加えた水なども試してみましょう。 |
注意が必要な飲み物 | カフェインを含むコーヒー、紅茶、緑茶などは控えめにしましょう。糖分の多いジュースや清涼飲料水も飲み過ぎないように注意が必要です。アルコールは厳禁です。 |
飲み方のコツ | 一度にたくさん飲むのではなく、こまめに飲むことが大切です。持ち運びやすい水筒などを活用し、いつでもどこでも水分補給ができるようにしておくと安心です。 |
自宅で簡単!熱中症対策ドリンクの作り方
市販の飲み物を常備しておくのも一つの手ですが、いざという時にわざわざ買いに行かなくても、ご家庭にある材料ですぐに作れると心強いものです。特に、急な発熱や体調不良で外出が難しい状況では重宝します。ここでは、キッチンにある身近な材料で誰でも手軽に作れる、熱中症対策ドリンクのレシピを2種類ご紹介します。
自家製経口補水液のレシピ
軽い脱水症状がみられる時や、下痢・嘔吐などで水分と電解質が多く失われた時に役立つのが経口補水液です。市販品に近い成分バランスで、体に素早く吸収されるように作ります。
【材料(作りやすい分量)】
材料 | 分量 |
---|---|
水 | 1リットル |
砂糖 | 大さじ4と1/2(約40g) |
塩 | 小さじ1/2(約3g) |
レモン汁(お好みで) | 大さじ1〜2 |
【作り方】
- 清潔な容器に水、砂糖、塩を入れます。
- 砂糖と塩が完全に溶けるまで、よくかき混ぜます。
- お好みでレモン汁を加えると、風味がついて飲みやすくなります。
手作りの経口補水液は、あくまで応急処置として活用してください。保存料が入っていないため、作ったその日のうちに飲み切るようにしましょう。また、持病をお持ちの方や乳幼児、高齢者の方が利用する際は、事前にかかりつけ医へ相談することをおすすめします。
スポーツドリンク風ドリンクのレシピ
日常生活や軽い運動で汗をかいた際の水分・ミネラル補給には、手作りのスポーツドリンク風ドリンクがぴったりです。経口補水液よりも糖分が多く、エネルギー補給も兼ねることができます。さっぱりとした味わいで、ごくごく飲めるのが特徴です。
【材料(作りやすい分量)】
材料 | 分量 |
---|---|
水 | 1リットル |
はちみつ(または砂糖) | 大さじ3〜4 |
塩 | 小さじ1/4〜1/2 |
レモン汁 | 大さじ2〜3(レモン約1個分) |
【作り方】
- 清潔な容器にすべての材料を入れます。
- はちみつ(または砂糖)と塩がしっかりと溶けるまで、よくかき混ぜます。
- 冷蔵庫で冷やすと、より一層おいしくいただけます。
はちみつの代わりにメープルシロップを使ったり、オレンジやグレープフルーツの果汁を加えたりと、お好みでアレンジするのも楽しいでしょう。こちらも保存料は使用していないため、作った後は冷蔵庫で保管し、なるべく早めに飲み切ってください。ただし、1歳未満の乳児には、はちみつを与えないように注意が必要です。
コンビニやスーパーで買えるおすすめの熱中症対策飲み物
いざという時、手軽に頼れるのがコンビニやスーパーで手に入る飲み物です。たくさんの種類がありますが、ここでは熱中症対策という観点から、特におすすめの商品を厳選してご紹介します。それぞれの特徴を知り、ご自身の状況に合わせて最適な一本を選べるようにしましょう。
スポーツドリンクのおすすめ
運動や屋外での作業などでたくさん汗をかいた時には、水やお茶だけでは失われた塩分(電解質)を十分に補給できません。そんな時は、水分と電解質を効率よく吸収できるように設計されたスポーツドリンクが最適です。ここでは代表的な2つの商品をご紹介します。
大塚製薬 ポカリスエット
「飲む点滴」というコンセプトで開発されたポカリスエットは、汗の成分に近いイオンバランスが特徴です。体液に近い組成のため、体に負担をかけることなく、失われた水分とイオン(電解質)を素早く補給してくれます。運動後や入浴後、あるいは風邪をひいて汗をかいた時など、体から水分が失われた様々なシーンで頼りになる存在です。
日本コカ・コーラ アクエリアス
アクエリアスは、ポカリスエットと同様に水分とミネラルを補給できることに加え、疲労回復をサポートするクエン酸やアミノ酸が含まれているのが特徴です。味わいは比較的スッキリとしており、運動中にもゴクゴクと飲みやすいでしょう。体を動かす人のためのコンディショニング飲料として、幅広い層に支持されています。
商品名 | 主な特徴 | おすすめのシーン |
---|---|---|
ポカリスエット | 体液に近いイオンバランスで、吸収が速い。 | 激しい運動後、屋外作業後、発熱時など、大量に汗をかいた時。 |
アクエリアス | クエン酸・アミノ酸配合。スッキリした後味。 | 運動中や運動後。日常の水分補給にも。 |
経口補水液のおすすめ
経口補水液は、スポーツドリンクよりもさらに電解質濃度が高く、糖分は少ないという特徴があります。すでに脱水症状が始まっている場合や、下痢・嘔吐などで急激に水分が失われた場合の水分・電解質補給に特化した飲み物です。いわば「飲む治療薬」のような位置づけなので、予防のために日常的に飲むのは避けましょう。
大塚製薬工場 OS-1(オーエスワン)
OS-1は、消費者庁から「病者用食品」としての表示許可を受けている、信頼性の高い経口補水液です。軽度から中等度の脱水症における水分・電解質の補給、維持に適した飲料として、多くの医療機関でも利用されています。しょっぱいと感じるかもしれませんが、それは体が電解質を必要としているサインかもしれません。医師や薬剤師に相談の上で活用しましょう。
味の素 アクアソリタ
アクアソリタは、OS-1に比べて塩味や甘さが控えめで、りんご風味など飲みやすい工夫がされているのが特徴です。体内の水分をしっかりキープできるよう、ナトリウムと糖分のバランスが調整されています。軽度の脱水状態にある高齢者や子どもの水分補給にも使いやすい製品です。
商品名 | 分類・特徴 | 注意点・おすすめのシーン |
---|---|---|
OS-1(オーエスワン) | 病者用食品。電解質濃度が高く、脱水症への効果が認められている。 | 医師や薬剤師に相談の上で使用。下痢、嘔吐、発熱を伴う脱水時に。 |
アクアソリタ | 経口補水液。飲みやすい風味に調整されている。 | 軽度の脱水時や、高齢者・子どもの水分補給に。 |
麦茶のおすすめ
日常生活におけるこまめな水分補給には、麦茶が非常に適しています。カフェインを含まないため、子どもから高齢者、妊婦さんまで誰でも安心して飲めるのが最大の魅力です。また、原料である大麦には体を冷やす効果があるとも言われており、夏にぴったりの飲み物です。さらに、汗で失われがちなミネラルも含まれています。
伊藤園 健康ミネラルむぎ茶
商品名にもある通り、水分と適度なミネラル(カリウム、リン、マンガンなど)を同時に補給できることを強みとしています。やかんで煮出したような、香ばしく深みのある味わいが特徴で、長年にわたり多くの家庭で親しまれています。食事のお供から就寝前の水分補給まで、あらゆる場面で活躍してくれます。
サントリー GREEN DA・KA・RA やさしい麦茶
すっきりとしたやさしい味わいが特徴の麦茶です。アレルギー特定原材料等28品目不使用で、小さな子どもにも安心して与えられるようにという想いが込められています。雑味がなくゴクゴク飲めるので、麦茶特有の香ばしさが少し苦手という方にもおすすめです。
GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ)
GREEN DA・KA・RA(グリーンダカラ) サントリー グリーンダカラ やさしい麦茶 お茶 麦茶 ペットボトル 680ml ×24本
4901777376045
商品名 | 主な特徴 | おすすめのシーン |
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健康ミネラルむぎ茶 | ミネラル補給を訴求。香ばしく昔ながらの味わい。 | 日常の水分補給全般。食事のお供にも。 |
やさしい麦茶 | アレルギー特定原材料等不使用。すっきりした飲み口。 | 小さな子どもがいる家庭。カフェインを避けたい人に。 |
まとめ
厳しい夏を乗り切るための熱中症対策は、私たちの命を守る上で何よりも大切です。体は気づかぬうちに汗として水分と塩分を失っていくため、適切な飲み物での水分補給が欠かせません。基本は水や麦茶を喉が渇く前にこまめに飲むこと。そして運動や屋外作業で汗を流した際には、スポーツドリンクで失われた塩分を補給することが重要になります。もしもの時には経口補水液という強い味方もいます。ご自身の状況や体調、さらには子どもや高齢者といった周りの方にも気を配りながら、最適な一本を選んで、この夏を元気に乗り越えましょう。