焼き芋で健康管理!健康診断で数値や体系を指摘されたら迷わず…やってみる価値のある焼き芋健康法がオススメな理由。焼き芋で美味しく健康に!焼き芋の栄養価を調べてみた

ほんのり甘い焼き芋は、ホクホクしていて美味しいですよね。健康にも良い効果があるので、美味しく食べて、健康を維持したいところです。この記事では、焼き芋が健康に良い理由や健康効果について、解説していきます。あわせて焼き芋を作る際のコツもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

焼き芋が健康に良い理由

なぜ焼き芋は、健康に良いとされているのでしょうか。その理由について見ていきます。

自然な甘み

焼き芋は他のさつまいも料理に比べて、甘みが強いのが特徴です。甘みの秘密は、さつまいもの主成分のでんぷんと、さつまいもに含まれるアミラーゼに関係しています。でんぷんは、ブドウ糖という小さな粒が、鎖のように長く連なったものです。アミラーゼはこれを細かく切って、麦芽糖やオリゴ糖を作り出します。(麦芽糖は水あめの主成分で、砂糖の1/3程度の甘さがあります。)低温でじっくり加熱する焼き芋は、アミラーゼをよく働かせることで、糖度が増し、蜜のような甘さとねっとり感が出るのです。さらに、消化に時間がかかるため、腹持ちが良く、糖尿病やダイエット中の方にも適しています。

低GI値食品

さつまいもは低GI値食品です。GI値とは、血糖値の上昇率を示したもので、ブドウ糖の上昇率を100とした食品の数値を示します。以下は、糖質を含む食品のGI値を表にしたものです。

食品 GI値
ご飯 84
パン 91
うどん 80
パスタ 65
そば 59
サツマイモ 55

他の糖質を含む食品と比較しても、さつまいものGI値は低いことが分かります。GI値が高い食品は血糖値が急激に上がりやすく、GI値が低い食品は血糖値の上昇が緩やかです。ただし、焼き芋にすると生のさつまいもよりもGI値が高くなるため、冷まして食べるのがポイントです。焼き芋を冷ますことで、糖化したでんぷんがレジスタントスターチという形に変わります。レジスタントスターチは消化に時間がかるため、血糖値の上昇が緩やかになります。

栄養価が高い

さつまいもは栄養が豊富に含まれています。以下は100g当たりの焼き芋とご飯の栄養価の比較です。

栄養素 焼き芋100g ご飯100g
カロリー(kcal) 151 156
糖質(g) 36.7 38.1
脂質(g) 0.1 0.2
たんぱく質(g) 1.2 2
食物繊維(g) 3.5 1.5
カリウム(mg) 540 29

焼き芋とご飯では、カロリーや糖質に大きな差はありません。焼き芋は、食物繊維やカリウムなどの栄養素が多く含まれています。

焼き芋の栄養成分とは?

焼き芋は健康に良いとされていますが、具体的にどのような効果があるのでしょうか。

食物繊維

さつまいもは、水溶性と不溶性の両方の食物繊維を含みます。水溶性は便を柔らかくし、蠕動運動を促進させる働きが、不溶性は便の量を増やし、腸を刺激して排便を促す作用があります。どちらも便通を改善してくれます。

ヤラピン

ヤラピンはさつまいも特有の栄養成分で、切ったときの断面にみられる白い液体のことです。皮に近い部分に含まれているため、皮ごと食べるのがおすすめです。便秘の改善作用があるため、食物繊維と一緒に摂ることで、相乗効果が期待できます。

レジスタントスターチ

難消化性のでんぷんであるレジスタントスターチは、焼き芋を冷ますことででんぷんが再結晶化した成分です。食物繊維と同じような働きがあるレジスタントスターチは、消化されずに大腸まで届き、腸の健康に作用します。また、複数の研究により、血中総コレステロールや悪玉コレステロールを低下させることが明らかになっています。食後の血糖値の上昇も緩やかになるため、満腹感が持続するのも利点です。

ビタミンC

ビタミンCは、体の免疫力アップやコラーゲンを作る働きがある他、肌の色素沈着を防ぎます。さつまいもに含まれるビタミンCは加熱しても壊れにくいため、効率よく摂取することが可能です。

ビタミンB群

ビタミンB群は、体内のエネルギー代謝を円滑にするため、疲労の回復に効果的です。他にも、神経機能の維持や髪や爪の粘膜を健康に保ち、ホルモン分泌を助ける作用があります。

カリウム

カリウムは、細胞の浸透圧を維持する栄養素です。体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる効果があるため、高血圧の予防に繋がります。また、ナトリウムと共に作用することで、むくみの改善、心臓機能や筋肉機能の調節をする働きがあります。

クロロゲン酸

クロロゲン酸は、ポリフェノールの一種で、コーヒーやジャガイモなどに含まれる成分です。抗酸化作用の他、体内の余分な脂肪を燃焼する働きがあり、ダイエット効果も期待できます。糖の吸収を抑制するため、糖尿病の予防にも繋がります。

焼き芋を作るときのコツ

焼き芋を作るときは、丸ごと低温(65~80℃)でじっくり加熱していくのがポイントです。大きな塊で加熱することで、中までゆっくりと熱が伝わり、アミラーゼがよく働きます。また、小さく切ったり、電子レンジで加熱したりすると、素早く火が通りますが、甘くなる温度帯をすぐに過ぎてしまうため、甘みが出ません。おすすめは、1~2時間かけて低温のオーブンで焼くこと。オーブンがなければ、蒸し器やフライパンを使って、弱火でじっくり加熱してもOKです。水分が程よく残り、しっとりした仕上がりになります。

まとめ

焼き芋に含まれる食物繊維、ヤラピン、レジスタントスターチの3つの成分が、血糖値の上昇を緩やかにし、腸内環境を整えることで、腸の健康をサポートします。焼き芋は消化に時間がかかるため、腹持ちが良く、満足感も得られるのが利点です。さらに、低GI値食品なので、糖尿病や体重管理が必要な方の間食や、食事の置き換えにもおすすめです。レジスタントスターチは冷める過程で生成するため、冷めたものを食べましょう。焼き芋は、大きな塊のままじっくり低温で火を通すのが、美味しく仕上げるコツです。焼き芋を食べることで、健康に良い栄養を効果的に摂取できるため、健康維持に繋がります。ぜひ焼き芋を美味しく食べて、健康管理に努めましょう。