焼き芋は冷やして皮ごと食べるとダイエット効果が高い!冷やし焼き芋の量や食べるタイミングは?

美味しいだけでなく、最近はダイエット食材としても注目されている焼き芋。メディアやSNSでそういった話題を目にする機会もグッと増えたように思います。しかし、焼き芋と聞いて「太る食べ物」というイメージを持つ方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。焼き芋って、太るの?痩せるの?…そんな疑問を解決すべく、「焼き芋ダイエット」は果たして有効なのか、そのやり方や注意点などを、3年間毎日焼き芋を食べ続けている筆者が解説していきます。ポイントは焼き芋は「冷やして(冷やし焼き芋に)」、「皮ごと」、「量を守って」、「食べるタイミング」この4つのポイントを説明していきます。

焼き芋の栄養価

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-焼き芋イメージ

まずは、焼き芋の栄養価について詳しく解説していきましょう。さつまいもは、その大部分が炭水化物で構成されており、食事の中では「主食」に分類される食材です。炭水化物は私たちのエネルギー源として重要な役割を果たしていますが、一方で過剰に摂取すると体内に脂肪として蓄積されるため、肥満の原因となることもあります。そのため、「焼き芋は太りやすい」というイメージを持つ方も少なくありません。実際、焼き芋には多くの炭水化物が含まれているため、このような認識が生まれていると考えられます。しかし、焼き芋に含まれる炭水化物の中には、私たちの健康に欠かせない食物繊維も豊富に含まれています。食物繊維は、腸内環境を整えたり、お腹の調子を良くしたりするだけでなく、肌の調子を整える効果も期待できます。さらに、食物繊維は消化に時間がかかるため、満腹感が持続しやすく、間食を減らすことができる点でダイエットにも適しています。そのため、炭水化物が多いからといって、焼き芋を避けるのはもったいないと言えるでしょう。

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-焼き芋イメージ2

また、焼き芋には、パンや白米などの一般的な主食にはあまり含まれていない栄養素であるカリウムやビタミン類が豊富に含まれています。カリウムは、体内のナトリウムバランスを調整し、むくみを軽減する効果があるため、特に塩分の多い食事を摂ることが多い現代人には欠かせない成分です。さらに、さつまいもにはビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群などのビタミン類も含まれており、これらは抗酸化作用や免疫力の向上、美肌効果など、さまざまな健康増進効果をもたらしてくれます。焼き芋は、単なる炭水化物源としてだけでなく、これらの豊富な栄養素を摂取できる、健康的な主食として注目する価値があるでしょう。

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ダイエットに取り入れる場合の焼き芋の食べ方

日々のダイエットに焼き芋を取り入れる際、効果が出やすいとされる焼き芋の食べ方や、ポイントをご紹介します。

主食と置き換える

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-主食と置き換え

白米やパンなど、普段の食事で食べている主食を焼き芋に置き換えることで、より高いダイエット効果が期待できます。焼き芋には、白米やパンにはあまり含まれていない食物繊維やミネラルが豊富に含まれており、特に食物繊維は腸内環境を整える効果があるため、健康的な体づくりをサポートしてくれます。さらに、食物繊維の働きで満腹感を持続させやすく、食事の量を自然に減らすことができるため、過食を防ぐ効果も期待できます。また、焼き芋はその自然な甘さにより、食事中に甘いものが欲しくなるという欲求を満たしてくれるため、ダイエット中のストレス軽減にもつながるのです。焼き芋のもう一つの魅力は、そのままの状態で美味しく食べられるという点です。白米やパンは、おかずやバター、ジャムなどの味付けが必要なことが多く、調味料によって塩分や糖分の摂取量が増えてしまうことがあります。一方、焼き芋にはすでに自然な甘みがあるため、特別な味付けを必要としません。これにより、塩分や糖分の摂取を抑え、シンプルな食事でも満足感を得られるのが焼き芋の利点です。特に塩分の摂取量を抑えることは、むくみの予防につながり、ダイエット中の体調管理において重要なポイントとなります。

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さらに、焼き芋にはカリウムが豊富に含まれており、この栄養素は体内の余分な水分を排出してくれる働きを持っています。普段の食生活で塩分を多く摂りがちな場合でも、焼き芋に置き換えることで余分なナトリウムを排出し、むくみを防止することができるのです。また、カリウムは血圧の調整や筋肉の正常な収縮にも関与しているため、健康維持にも役立ちます。こうしたカリウムの働きと食物繊維の相乗効果により、焼き芋はダイエットだけでなく、全身の健康をサポートする食材としても非常に優れていると言えるでしょう。このように、焼き芋を普段の主食に置き換えることで、食事の満足感を維持しつつも、摂取するカロリーや塩分、糖分をコントロールできるため、効率的なダイエットを実現できます

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皮ごと食べる

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-皮の説明

焼き芋の皮には、食物繊維が豊富に含まれているだけでなく、さまざまな健康に良い栄養素がたっぷりと詰まっています。まず、皮には整腸作用のあるヤラピンという成分が含まれており、腸のぜん動運動を促進してくれるため、便秘の改善に効果的です。ヤラピンは、さつまいも全体に含まれていますが、特に皮の部分に多く存在しているため、焼き芋を皮ごと食べることで効率的に摂取することができます。便秘の改善は、体内の老廃物をスムーズに排出し、代謝を高めるため、ダイエット効果をさらにアップさせることが期待できるのです。

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-皮の説明2

また、焼き芋の皮には抗酸化作用を持つアントシアニンやクロロゲン酸といったポリフェノール類も多く含まれています。これらの成分は、体内の活性酸素を除去し、細胞の老化を防ぐ役割を果たします。アントシアニンは特に紫色のさつまいもの皮に豊富で、美肌効果や目の健康維持に寄与するとされています。一方、クロロゲン酸は血糖値の上昇を抑制し、脂肪の蓄積を防ぐ働きもあるため、ダイエット中にはぜひ取り入れたい成分です。抗酸化作用によって体内のデトックス効果が高まるため、結果としてダイエット効果が持続しやすくなるのも、焼き芋の皮を食べるメリットの一つです。さらに、皮にはビタミンCやビタミンEなどのビタミン類も含まれており、これらは肌の調子を整え、免疫力を高める効果があります。特にビタミンCは熱に弱いイメージがありますが、さつまいもに含まれるビタミンCはデンプンに守られているため、焼き芋にしても壊れにくいのが特徴です。ビタミンCの摂取は、健康的な体作りに欠かせないだけでなく、コラーゲンの生成を促進し、肌のハリを保つ効果もあるため、美容面でも嬉しい効果が期待できます。このように、焼き芋を皮ごと食べることで、デトックス効果を高め、ダイエットや美容に役立つ栄養素を余すことなく摂取することができます。

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冷やしてから食べる

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-冷やす説明

さつまいもに豊富に含まれている炭水化物は、調理してから冷やすことで「レジスタントスターチ」と呼ばれる物質に変化します。このレジスタントスターチは、食物繊維に似た性質を持ち、消化されにくい特徴があります。そのため、胃や小腸で吸収されずに大腸まで届くことで、血糖値の急激な上昇を抑える働きを持っています。食後の血糖値が急激に上がることは、脂肪の蓄積や肥満の原因となりやすいため、ダイエットを考える上で避けたいポイントです。しかし、冷やしたさつまいもを食べることでレジスタントスターチを多く摂取できるため、血糖値の上昇を緩やかにし、脂肪が蓄積しにくい体づくりに役立ちます。

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-冷やす説明2

さらに、レジスタントスターチには腸内環境を整える効果も期待できます。消化されにくいこの成分は、大腸まで届くと腸内細菌のエサとなり、腸内での発酵を促進します。これにより、腸内の善玉菌が増え、腸内フローラが整うことで、便秘の改善や代謝の向上といった嬉しい効果をもたらします。腸内環境が良くなることで、体全体の免疫力が向上し、美肌効果や健康維持にもつながるため、日々の食事に冷やしたさつまいもを取り入れるのはとても理にかなっていると言えるでしょう。また、レジスタントスターチは腹持ちが良いため、食事の満足感を持続させ、間食を減らすサポートをしてくれます。ダイエット中に食事量を減らすと、どうしても空腹感に悩まされることが多くなりますが、レジスタントスターチを含む冷やしたさつまいもを食べることで、満腹感が長持ちし、無駄なカロリー摂取を防ぐことができます。こうした効果を活かすためにも、焼き芋にしたさつまいもを一度冷蔵庫で冷やしてから食べるのがおすすめです。

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あたたかい飲み物と一緒に食べる

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-温かい飲み物と一緒に

焼き芋を食べる際には、食事や間食の際に温かい飲み物を一緒に飲みながら、ゆっくりと味わうことをおすすめします。これは焼き芋だけに限らず、食事全般において満足感を高め、より健康的な食習慣を身につけるためのポイントでもあります。温かい飲み物を一緒に摂ることで、胃腸が温まり、消化を助けるだけでなく、食事の満足度を向上させる効果が期待できます。特に焼き芋は食物繊維が豊富で腹持ちが良いため、ゆっくり噛みながら温かい飲み物と合わせることで、より満腹感を得られやすくなります。

さらに、温かい飲み物を取り入れることで体全体を温め、基礎代謝を上げる効果も期待できます。特にダイエット中は冷たい飲み物を控え、温かいお茶やハーブティー、白湯などを積極的に摂ることで、体内の血行が良くなり、脂肪燃焼が促進されやすい状態を作り出せます。体が温まると自律神経が整い、代謝が活発になるため、脂肪の分解がスムーズに行われ、ダイエットの効果を高めることができます。

焼き芋を食べる際の注意点

ダイエット食材として優秀な焼き芋ですが、食べ方を間違えるとかえって太ってしまうこともあります。ここでは、焼き芋を食べる際の注意点についてご紹介します。

1本単位で食べない

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-焼き芋の量

さつまいもは、1本あたりのサイズが非常に幅広く、小ぶりなものであれば100gに満たないものもあれば、大きなものでは1本が300g以上になる場合もあります。そのため、夕食に茶碗一杯のごはんを焼き芋に置き換えようとする際に、適当に「1本」とか「半分だけ」といったような感覚で置き換えてしまうと、実際に摂取するカロリーや糖質量に大きな差が生まれてしまうことがあります。これでは、焼き芋を使った置き換えダイエットの効果が半減するだけでなく、逆にカロリーオーバーになってしまう可能性もあります。ダイエット効果をしっかりと得るためには、摂取量をきちんと把握することが非常に重要です。焼き芋を取り入れる際には、少し面倒に感じるかもしれませんが、一度しっかりと計量して食べる量をコントロールすることをおすすめします。特に、ダイエット中に置き換え食品として焼き芋を食べるのであれば、適切な量を守ることがカロリーと糖質のバランスを取る鍵となります。さつまいもは自然な甘みがあり、つい美味しくてたくさん食べてしまいがちですが、その美味しさに油断して過剰摂取してしまうと、ダイエット効果が薄れてしまうだけでなく、糖質の取りすぎによる体重増加につながりかねません。

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-焼き芋の量2

一般的な体格の成人女性の場合、焼き芋の適量としておすすめなのは100~150g程度です。この量は、カロリーや糖質量が茶碗一杯分のごはんにほぼ相当し、主食として置き換えるのにちょうど良いバランスになります。さつまいもは、炭水化物の中でも食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富なため、同じカロリーを摂取するにしても、白米よりも栄養価が高く、ダイエットや健康に良い効果をもたらします。しかし、それでも過剰に食べると、カロリーや糖質の摂取量が増えてしまうため、量の管理が欠かせません。

具体的な方法として、焼き芋を食べる際には、あらかじめ焼き芋の重さをキッチンスケールなどで計量し、適切な量を確認してから食べるようにしましょう。例えば、大きめの焼き芋を買った場合は、計量してからカットし、食べる分だけを取り分けておくと良いです。残った分は冷蔵庫で保存し、翌日に回すなどして、1回の食事で摂取する量をコントロールします。また、さつまいもの品種や調理方法によってもカロリーや糖質量は多少変わるため、種類や調理法にも気をつけるとさらに効果的です。

空腹時に食べない

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高い-空腹時に食べない

空腹時に焼き芋を食べると、さつまいもに含まれる炭水化物の影響で血糖値が急激に上昇しやすくなります。血糖値が急上昇すると、それに続いてインスリンが多く分泌され、余った糖が体脂肪として蓄積されやすくなってしまうため、ダイエット中の方にとっては避けたい状況です。そのため、焼き芋を食事に取り入れる際には、食べるタイミングや順番に工夫を加えることが重要です。適切な順番で食べることで、血糖値のコントロールをサポートし、ダイエット効果を高めることができます。

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まとめ

冷やし焼き芋は皮ごと食べるとダイエット効果が高いまとめ

いかがでしたか?今回は、焼き芋を取り入れたダイエットについてご紹介しました。筆者自身、ダイエットのため3年間以上焼き芋を日々の食事に取り入れています。便秘解消や肌質改善、中性脂肪減少などの健康効果はもちろんあったのですが、私が実感した一番のメリットは「苦痛がないダイエット法」だということです。一時期はダイエットを意識するあまり、白米やパンなどの炭水化物を食べるのが怖くなってしまったのですが、焼き芋を食べることで、罪悪感なく健康的にダイエットをすることができました。なんといっても、焼き芋は素晴らしくおいしいのです!さらに、焼き芋を食べる際のポイントとして、焼き芋は冷やして皮ごと食べるのがおすすめです。冷やすことでレジスタントスターチという食物繊維に似た物質が増え、血糖値の急上昇を抑え、よりダイエットに効果的になります。また、皮にはデトックス効果のある栄養素がたっぷり含まれているため、健康面でもメリットが多いのです。ただし、空腹時に焼き芋を食べると血糖値が急激に上昇し、体脂肪が増えやすくなる恐れがあるため、食事の最初に野菜を食べる「ベジファースト」を心がけ、焼き芋を食べるのは食事の最後にするのがポイントです。

もちろん、食べ過ぎは良くないですが、ご褒美感覚で楽しみながら実践できる焼き芋ダイエットは、本当に続けやすい方法だと思います。ぜひ一度お試しくださいね。

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