平干しと丸干しって何が違うの?干し芋の平干しと丸干しの見た目の違いや作り方の違い、食感の違いをまとめてみた。どちらを買えば良い?

干し芋の「平干し」と「丸干し」は何が違うの?

砂糖や添加物が使われておらず、自然の甘さを楽しめるおやつが干し芋です。お菓子コーナーでよく見かける、スティックタイプの他にも、平干しタイプと丸干しタイプがあることをご存知でしょうか。同じさつまいもが原料でも、形と作り方によって違いがみられる干し芋。今回は、平干しタイプと丸干しタイプを比べてみました。売り場で見かけたとき、自分好みの干し芋を買えるよう、ぜひ参考にしてみてくださいね。

【見た目の違い】平干し芋と丸干し芋

平干し芋と丸干し芋は、同じ干し芋ですが製造方法の違いにより、見た目が異なります。よく見ると、丸干し芋の方が高価格で売られており、不思議に思う人もいるでしょう。それぞれの干し芋の特徴を、下記に簡単にまとめます。

平干し芋の特徴

平干しタイプは、薄くスライスされた楕円形の干し芋です。一般的によく見られる形で、平たく、なめらかな断面をしています。手で持って食べやすいサイズで、干し芋の定番商品として広く知られています。

丸干し芋の特徴

丸干しタイプは、形が丸ごと残った干し芋です。小さめのさつまいもを1本、そのまま使用しています。平干しタイプと比べて製造が難しく、生産量も少ないため、価格は少々高めです。

【作り方の違い】平干し芋と丸干し芋

平干し芋と丸干し芋は、適当に干すだけでは作れません。形が異なることで、さつまいもを干す期間や、裏返すタイミングも変わるからです。それぞれどのように作られているのか、製造方法を解説します。

平干し芋の作り方

平干し芋は、蒸したさつまいもを、専用のスライサーで薄く切り分け、干して作ります。さつまいもを天日干しにしている間は、2~3日おきに裏返し、1週間ほどで水分が抜けます。干し芋が完成する頃には薄さが半分ほどになり、自然に時間をかけて干すことが、さつまいものうまみを引き出すコツです。

丸干し芋の作り方

丸干し芋は、さつまいもを丸ごと蒸したあと、スライスせずに干して作ります。厚みがあるため、平干し芋と比べて天日干しの時間は、およそ倍になります。また、乾きにくく形が崩れやすいので、裏返すタイミングも平干し芋と比べると遅めです。じっくり太陽にあてて干すことで、おいしさがぎゅっと凝縮され、出来上がる頃には半分以下の大きさになります。

【食感の違い】平干し芋と丸干し芋

切り方によって野菜の舌触りが変わるように、干し芋も食感に違いがあります。人によって歯ごたえがある方が好きだったり、柔らかくて噛み切りやすい方が好きだったり、好みは様々です。そこで、自分にとって、よりおいしく食べられる干し芋を見つけられるよう、食べたときの食感の違いを紹介します。

平干し芋の食感

平干しタイプは、弾力のあるものが多いです。薄くカットしているので歯ごたえがあっても食べやすく、何枚でもぺろりと食べきれます。ガムやグミなど、しっかり噛んで食べるおやつが好きな人向きといえるでしょう。

丸干し芋の食感

丸干しタイプは、しっとりと柔らかい食感のものが多いです。カットしていない分ボリュームがあり、1本でも小腹が満たされます。大福やお饅頭のように、やんわりとした口当たりを好む人向きといえるでしょう。

【どちらを買えばいいの?】平干し芋と丸干し芋

平干し芋と丸干し芋、違いは分かっても結局どちらを買えばいいか、迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。これまでの内容を踏まえ、それぞれの干し芋がどのような人に向いているか、考えました。

平干し芋が向いている人

平干し芋の特徴から、丸干し芋よりも平干し芋を買った方が満足できる人の条件をまとめます。

  • 1回に食べる量を調整したい人
  • 噛みごたえがある食べ物が好きな人
  • なるべく安く干し芋を食べたい人

平干し芋は、1枚あたりの量が少ないので、食べる量の調整ができます。1枚で十分ならば残りは保存し、足りなければ追加で食べればよいからです。歯ごたえがあり、咀嚼回数が増えるため、少ない量でも満腹感アップが期待できます。また、丸干し芋に比べて価格が安価なことから、節約している人にとってもお財布に嬉しい干し芋だといえます。

丸干し芋が向いている人

丸干し芋の特徴から、平干し芋よりも丸干し芋を買った方が満足できる人の条件をまとめます。

  • 干し芋で小腹を満たしたい人
  • よりスイーツ感覚で干し芋を食べたい人
  • 少し高くても、自分で作るのは難しいものを買いたい人

丸干し芋は、1本でもボリュームがあり、小腹を満たすのに最適です。平干し芋は、1枚を気軽に食べられることから、食べすぎになってしまう可能性があります。しかし、丸干し芋は「あと1本」が気軽にできない分、食べすぎを防げるのです。また丸干し芋は、柔らかくてスイーツのように食べられるものの、自分で作るのは難しい一品。

お金を出してでも味わう価値があるので、自分へのご褒美として買っても良いですよね。

【番外編】スティックタイプの特徴と食感

ちなみに、スティックタイプの干し芋は、平干し芋と丸干し芋どちらの特徴も合わせ持っています。平干し芋のようにカットされているので、手軽に食べやすく、丸干し芋のような厚さを残しているので、柔らかめの食感です。平干し芋と丸干し芋、どちらを買うか迷ったときには、スティックタイプにしてみてはいかがでしょうか。

まとめ

干し芋には平干し・丸干し・スティックタイプと、作り方によって違いがあることが分かりました。

最後に、記事の内容をまとめます。

  • 平干し芋はカットされた薄い干し芋
  • 丸干し芋は小さめのさつまいもを丸ごと使った干し芋
  • 丸干し芋は乾燥に時間がかかり、製造が難しいため高価
  • 歯ごたえ重視と食べる量の調整なら「平干し芋」
  • 柔らかさ重視と食べ過ぎ予防なら「丸干し芋」
  • スティックタイプの特徴は、平干し芋と丸干し芋の中間

いろいろな干し芋があるので、ぜひ食べ比べて、イチオシの一品を見つけてみてくださいね。