秋の味覚「さつまいも」は和菓子に最適!
食欲の秋、そして冬にかけての味覚といえば、なんといっても「さつまいも」です。 焼き芋にしてそのまま食べるのも最高ですが、上品な甘さとほくほくした食感を活かして、「手作りの和菓子」にアレンジしてみるのはいかがでしょうか?
さつまいもは、ビタミンCや食物繊維が豊富で、美容や健康を気にする方にもぴったりの食材です。特に、バターや生クリームを多用する洋菓子に比べて、和菓子は脂質を抑えられ、素材本来の甘みを活かせるため、罪悪感なく楽しめる「ギルトフリーなおやつ」として注目されています。
「でも、和菓子作りって難しそう…」 「裏ごしとか、手間がかかるイメージがある」
そんな風に思っている方もご安心ください。今回は、さつまいものプロである五島商店佐藤の芋屋が、家庭にある道具でパパッと作れる簡単な和菓子レシピから、少しこだわりたい時の本格アレンジまで、幅広くご紹介します。
なぜ「さつまいも×和菓子」がおすすめなのか?

レシピのご紹介の前に、なぜさつまいもが和菓子の材料として優秀なのか、プロの視点で解説します。これを知っておくと、お菓子作りがもっと楽しくなりますよ。
1. 砂糖の量を減らせる天然の甘み
さつまいも、特に「安納芋」や「紅はるか」といった高糖度の品種は、加熱するだけでスイーツ並みの甘さになります。そのため、一般的なお菓子作りよりも砂糖の量を大幅に減らすことができます。 自然な甘さは後味が良く、小さなお子様からご年配の方まで安心して食べられます。
2. 皮ごと使えば栄養価アップ&見た目も華やか
和菓子では、さつまいもの美しい「紫色」の皮をあえて残して使うことがよくあります。 実は、さつまいもの皮の近くには「ヤラピン」という消化を助ける成分や、抗酸化作用のある「アントシアニン」が含まれています。オーガニック(有機栽培)のさつまいもなら、皮ごと安心して使えるので、栄養を余すことなく摂取できます。
3. 品種によって「食感」を使い分けられる
さつまいもには、ホクホク系やねっとり系など様々な食感があります。作りたい和菓子に合わせて品種を選ぶのも楽しみの一つです。
- ホクホク系(紅あずま等): 芋ようかん、鬼まんじゅうに最適。
- ねっとり系(安納芋、紅はるか): 大福の餡、芋きんとんにおすすめ。
【定番】絶対に外せない!さつまいもの和菓子3選
まずは、日本で古くから愛されている定番のさつまいも和菓子をご紹介します。シンプルだからこそ、調理のちょっとしたコツで味が劇的に変わります。
大学芋:カリッと仕上げるコツは「二度揚げ」

さつまいも和菓子の王様といえば「大学芋」。おかずとしても人気ですが、お茶請けとしても最高です。 外はカリッ、中はホクホクに仕上げるプロのコツは、「低温と高温の二度揚げ」です。
- 乱切りにしたさつまいもを、160℃の低温でじっくり揚げて中まで火を通します。
- 一度取り出し、油の温度を180℃に上げます。
- サッと二度揚げして表面をカリッとさせます。
- 熱いうちに、砂糖・醤油・みりんを煮詰めたタレに絡め、黒ごまを振ります。
このひと手間で、時間が経ってもべちゃっとなりにくい、お店のような大学芋になります。
芋けんぴ:手が止まらない!細切りの職人技

大学芋と似ていますが、よりスナック感覚で楽しめるのが「芋けんぴ」。 ポイントは「切り方」です。マッチ棒より少し太いくらい(5mm角)に揃えて切ることで、ポリポリとした小気味よい食感が生まれます。
揚げ焼きでも作れますが、カリカリにするには、揚げた後にしっかりと油を切ることが重要です。砂糖を絡めた後、クッキングシートの上でバラバラに広げて冷ますと、くっつかずに仕上がります。市販品との食べ比べも楽しいですね。
鬼まんじゅう:東海地方の素朴な蒸し菓子
「鬼まんじゅう」をご存知でしょうか?角切りにしたさつまいもがゴツゴツと入った様子を「鬼の角」や「金棒」に見立てた、東海地方の郷土菓子です。 小麦粉と砂糖を混ぜた生地に、生のさつまいもをゴロゴロ入れて蒸すだけ。もちもちの生地と、ホクホクのさつまいもの食感の対比がたまりません。蒸し器がない場合は、フライパンにお湯を張って蒸すことも可能です。
【時短】レンジでパパッと!簡単さつまいもスイーツ
「和菓子は手間がかかる」という常識を覆す、電子レンジを使った時短レシピをご紹介します。忙しい時のおやつにぴったりです。
芋ようかん:寒天なしでも固まる?

本来、羊羹は寒天で固めますが、さつまいものデンプン質を利用すれば、寒天なしでもしっとりとした「芋ようかん」が作れます。
簡単レシピの手順
- 皮をむいたさつまいもを輪切りにし、水にさらした後、レンジで柔らかくなるまで加熱します。
- 熱いうちにマッシャーで潰し、砂糖、塩少々を加えてよく混ぜます。【プロのコツ】ここで裏ごしをすると、口当たりが滑らかな高級店の味になります。面倒な場合はそのままでも「芋感」があって美味しいです。
- 四角い保存容器にラップを敷き、隙間なく詰め込みます。
- 冷蔵庫で冷やし固めれば完成!
さつまいもの茶巾(ちゃきん):見た目も可愛い一口菓子

潰したさつまいもをラップで包んでキュッと絞るだけの「茶巾絞り」。 ころんとした形が可愛らしく、おもてなしのお茶菓子にも最適です。
アレンジのポイント
基本は「さつまいも+砂糖+少しの牛乳」ですが、中にクリームチーズを入れたり、刻んだ栗の甘露煮を混ぜたりすると、一気に豪華になります。 仕上げに黒ごまを乗せたり、抹茶パウダーを少し振ったりすると、彩りも豊かになります。
【応用】一手間加えて本格派!アレンジ和菓子
さつまいもの扱いに慣れてきたら、少し手を加えた本格的な和菓子にも挑戦してみましょう。 基本は「さつまいも餡(あん)」を作ることです。これさえあれば、様々な和菓子に応用できます。
さつまいも大福:もちもち×ねっとりの至福

白玉粉で作った柔らかいお餅(求肥)で、特製のさつまいも餡を包みます。 大福の生地は、白玉粉、砂糖、水を耐熱ボウルに入れ、レンジで加熱しては混ぜる作業を繰り返すだけで作れます。
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おすすめの品種: 中の餡には、ねっとりと甘い「安納芋」がベストマッチ。砂糖控えめでも濃厚なクリームのような餡になります。 皮をむいて丁寧に裏ごしした黄色い餡は、真っ白なお餅から透けて見えてとても上品です。
さつまいもどら焼き:ホットケーキミックスで代用OK

どら焼きの皮をイチから焼くのは大変ですが、ホットケーキミックスに「みりん」と「はちみつ」を加えて焼くことで、和菓子特有のしっとりとした茶色い皮が再現できます。 2枚の皮で、たっぷりのさつまいも餡を挟めば完成。お好みでホイップクリームやバターを一緒に挟むと、和洋折衷の「さつまいもバターどら焼き」になります。これは間違いなく美味しい組み合わせです。
さつまいももち(芋餅):北海道の定番おやつ

北海道の郷土料理「いももち」はじゃがいもで作りますが、さつまいもで作ると立派な和スイーツになります。
作り方
潰したさつまいもに、片栗粉と牛乳、砂糖を混ぜてこねます。 丸く成形して、フライパンで多めの油またはバターで焼きます。 仕上げに、醤油と砂糖で作った甘辛いタレを絡めれば、外はカリッ、中はモチモチの絶品おやつの完成です。お子様と一緒に好きな形に成形するのも楽しいですね。
美味しい和菓子作りは「芋選び」と「保存」から
美味しいさつまいも和菓子を作るためには、素材の状態も重要です。
腐ったさつまいもに注意!見分け方
保存していたさつまいもを使おうとしたら、「黒い斑点がある」「変な匂いがする」といったことはありませんか? お菓子作りは素材の味がダイレクトに出るため、鮮度の良いものを使うことが大切です。 もし、酸っぱい匂いがしたり、触ってブヨブヨしている場合は腐っている可能性があります。
余ったら「冷凍」して保存食に
和菓子作りで蒸したり茹でたりしたさつまいもが余ったら、マッシュした状態で冷凍保存しておきましょう。 解凍して牛乳で伸ばせば、すぐに芋ようかんやスイートポテト、さつまいもラテなどに活用できます。
まとめ:さつまいもで和菓子を楽しもう
さつまいもの和風アレンジというと、大学芋や芋けんぴが定番ですが、実は大福やどら焼き、茶巾絞りなど、家庭で簡単に作れるレシピがたくさんあります。
和菓子作りの最大のメリットは、「素材そのものの甘さを楽しめること」です。 だからこそ、使うさつまいもの品質にはこだわりたいもの。
五島商店佐藤の芋屋が育てる有機栽培した安納芋なら、皮ごと安心して調理でき、和菓子の風味を格上げしてくれます。 次の休日は、日本茶を用意して、手作りのさつまいも和菓子でほっこりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。








