スーパーでもよく見かける紅はるかは、ねっとり系食感代表のさつまいもです。高い糖度と、しっとりとした口当たりで、紅はるかを好んで食べる人も多いのではないでしょうか。この記事では、そんな紅はるかの特徴や生産地、旬の時期や、美味しい紅はるかの選び方など、紅はるかの秘密をとことんご紹介していきます。
紅はるかとは
紅はるかは、外観が優れていて多収性の「九州121号」と、皮色や食感が優れ、害虫に強く多収性の品種の「春こがね」を親にもつさつまいもです。2010年に品種登録された、比較的新しい品種のさつまいもですが、その美味しさから、今ではさつまいもの代表的存在と言っても過言ではありません。
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紅はるかの特徴
紅はるかは、見た目と味に優れた「ほかのさつまいもより”はるかに”美味しい」という意味で名づけられた品種のさつまいもです。きれいな黄色の果肉で、全体的に大きさや形が整っており、やや粉質の果肉は、加熱することでしっとりとした食感に変わり、さらに甘みが増します。焼き芋にするだけでも、スイーツ並みの食べ応えがあるさつまいもです。紅はるかに含まれる糖質は麦芽糖が多く、甘みのわりにすっきりとした後味が特徴です。
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紅はるかの糖度
ねっとりした食感と濃厚な甘さで今までのさつまいも、焼き芋文化を変えたと言われるねっとり系さつまいもの代表格の紅はるかの糖度は、さつまいもの状態(収穫)で32~35度ですが、焼き芋のように火を加えて熱すると糖度は50~60度、中には60度を超える糖度になるものもあります。火を加えていないので参考にならないかもしれませんが、フルーツでこの糖度があるものはありません。因みに桃の糖度は、平均して14~16度、品種によっては20度くらいまでになります。
紅はるかの産地
焼き芋やふかし芋、洋菓子等の加工品にも合うと言われている紅はるかは、日本全国で栽培されています。紅はるかという品種は、栽培がしやすいという点もあるのかもしれません。また、茨城県、千葉県、鹿児島県、大分県、宮崎県とさつまいもの名産地、巨大産地と言われる地域でも紅はるかの栽培は広く行っているのです。
紅はるかの旬の時期
紅はるかの収穫時期は、九州地方で10月頃から、本州では11月初旬頃から始まります。収穫後2~3週間貯蔵することで甘みが増すので、出荷は収穫から1か月ほど後になります。お店に並ぶ時期は11月から1月頃になるでしょう。ご自身で育てる場合も収穫時期は同じです。収穫後は、必ず貯蔵期間を置いてから食べるようにしてくださいね。
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紅はるかの産地オリジナルブランド
紅はるかの生産地は、九州地方と関東地方に多く、主な産地は大分県・宮崎県・茨城県です。また、生産地によって独自に改良したオリジナルブランドを持っています。ここでは、代表的な3種をご紹介しますが、いずれも一般的な栽培~貯蔵方法よりも、手間暇とコストをかけ、より優れた紅はるかを目指しています。
甘太くん(かんたくん)
甘太くんは2008年に大分県で誕生しました。甘太くんの栽培には、品質チェックをクリアした畑で、必ずウィルスに感染していないウィルスフリーの苗が使われます。また、収穫後の紅はるかを、一定の環境で40日以上貯蔵し、糖化を進ませます。貯蔵期間終了後のさつまいもは、通常のサツマイモの1.5倍以上の糖度になるとも言われています。糖度チェックや品質チェックなどの、厳しい条件をクリアしたさつまいもだけが、甘太くんを名乗ることができます。甘太くんは、九州地方や一部関西地方のスーパーで購入することができます。最寄りのお店に無い場合はお取り寄せもできますよ。
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紅天使(べにてんし)
紅天使は2011年に登録された紅はるかのブランド商標で、茨城県のさつまいも専門卸問屋の「カルビーかいつかスイートポテト株式会社(旧社名:株式会社ポテトかいつか)」が販売しています。県内の契約農家で栽培された紅はるかに、切り口から菌が入るのを防ぐためのキュアリング処理を行ってから、長期間貯蔵します。長期間貯蔵することで、甘みの増したさつまいもになります。紅天使の最高糖度は47度以上になることもあるそうですよ。関東地域のスーパーなどで販売されていますが、お取り寄せも可能です。
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葵はるか(あおいはるか)
葵はるかは、宮崎県串間市の「くしまあおいファーム」が販売している紅はるかのブランド商標です。県内基準の50%以下の量の農薬で栽培しているのが特徴です。収穫後は最適な温度・湿度管理のもとで1か月程度貯蔵し、糖度を高めてから出荷されます。安納芋を超える驚異の蜜芋とさえ言われ、加熱したときの甘みの強い柔らかい食感が特徴です。宮崎県では、焼き芋屋に最も使われている品種なんだとか。九州地方のスーパーなどで販売されていますが、お取り寄せもできます。
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美味しい紅はるかの選び方
紅はるかを購入する際に、注目すべきポイントは以下の3つです。
● 皮
● 形
● 根
美味しい紅はるかを選ぶには、まず皮をチェックしましょう。皮の色がキレイな赤紫色をしているものが良いです。また、全体的に皮がピンと張ったものを選ぶのがおすすめです。次に、形をチェックしましょう。紅はるかは、比較的形の整った品種のさつまいもですが、その中でもふっくらとした形のものを選びましょう。細身で根の多いものは、繊維が多いので口当たりがよくありません。根の少ないものの方が、しっとりとした滑らかな口当たりのさつまいもです。ちなみに、表面に黒い斑点やシミのついたさつまいもを見たことがあるでしょう。これは、収穫の際などにさつまいもの切り口から出るヤラピンと呼ばれる成分が、表面で固まったものです。紅はるかはヤラピンが多く含まれている品種でもあります。さつまいもについた黒い汚れを蜜と勘違いされる方もいらっしゃいますが、ヤラピンは甘み成分ではないので、ヤラピンの多さ=甘さではないことを覚えておきましょう。
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紅はるかのまとめ
紅はるかは見た目の形や大きさ、果肉の色づき、食感に糖度、あらゆる面でバランスの取れたさつまいもです。ねっとり系のさつまいもがお好みの方なら、一度食べたら病みつきになる品種です。旬の時期を見逃さず、ぜひねっとり食感の自然な甘みを堪能してください。
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