さつまいもを上手に食べて美しく!キレイな身体を目指そう!腸内環境のこと、お肌のこと、むくみのこと、女性の悩みのことをさつまいもで解決できちゃう?

食物繊維や良質な糖質、ビタミン、ミネラルなど、様々な栄養素を豊富に含むさつまいもには、美しさや若さをサポートする効果が数多く秘められています。この記事ではそうしたさつまいもの美容・健康効果について紹介します。

熱に壊れにくい特別製のビタミンC

肌や骨の成分として必要なコラーゲンは、肌の若々しさや骨の健康を保つために重要な成分です。

コラーゲンはたんぱく質を材料としていますが、その合成にはビタミンCや鉄が必要であることが分かっています。ビタミンCは水溶性のため水に晒すと失われやすく、また熱にも弱いため加熱調理で壊れてしまうため、摂取の難しい栄養素です。しかしさつまいもに含まれるビタミンCは、加熱によっても失われにくいという特徴を持っているのです。

さつまいもを加熱した際、さつまいものでんぷん質が糊化します。この糊化した膜がビタミンCを保護することで、熱への耐性が高められていると言われています。このような性質を持つさつまいもは、火を通して食べる野菜でありながらビタミンCの供給源としても優れていると言えるでしょう。

不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく含む

食物繊維には不溶性と水溶性の二種類がありますが、さつまいもは両方をバランスよく含んでおり、腸内環境を整える効果が高いとされています。

不溶性食物繊維 (g) 水溶性食物繊維 (g) 食物繊維総量(g)
さつまいも(皮なし) 1.6 0.6 2.2
さつまいも(皮つき) 1.8 0.9 2.8

引用:「文部科学省|日本食品標準成分表2020年版(八訂)」より

どちらにも「腸内細菌のエサとなり善玉菌を増やして、腸内環境を整える効果」がありますが、「お通じを整える効果」については不溶性と水溶性で果たす役割が少し異なっています。

不溶性食物繊維には、腸内で水分を吸収して膨らみ、便のかさを増やす効果があります。水溶性食物繊維もまた腸内で水分を吸収しますが、こちらには便を柔らかくする効果があります。不溶性食物繊維だけの摂取では便が固くなってしまうため、水溶性食物繊維も一定量摂取することが重要です。

便秘解消に最も効果が高いとされている食物繊維の摂り方は、不溶性と水溶性をそれぞれ2:1の割合で摂取することです。さつまいもに含まれる食物繊維の不溶性と水溶性の比率はほぼ2:1であるため、便通を整える効果をより効率よく発揮してくれるのです。

皮に含まれるアントシアニンは強力な抗酸化物質

さつまいもの皮に含まれるもののひとつに、アントシアニンと呼ばれる色素成分があります。ベリー系の果物に最も豊富に含まれているこのアントシアニンは、強力な抗酸化作用を持つことで知られています。

抗酸化物質は、体内で発生した活性酸素を無害化し、酸化ストレスを低減させる役割を持ちます。これにより血管の保護効果や体の代謝効率を高める効果が発揮され、肌や血管が若々しい状態を保ちやすくなるのです。

抗酸化物質は美容だけでなく、生活習慣病予防にも役立つ成分です。美容と健康の両方によい効果をもたらすアントシアニンは、皮ごと食べることで上手に摂取することができます。

腸内環境を整えるヤラピンで内側からキレイに

さつまいもの皮に近い部分には「ヤラピン」と呼ばれる成分が含まれています。さつまいもを切ったときに皮付近から滲み出てくる白い汁がヤラピンであり、加熱によっても失われない安定した栄養成分です。

ヤラピンには腸内のぜん動運動を促進する働きがあり、これにより便が柔らかくなります。さつまいもに含まれる食物繊維とヤラピンとの相乗効果で、よりお通じが整いやすくなるのです。

カリウムの摂取でむくみ解消

美容の大敵である「むくみ」ですが、体の水分を排出できない原因のひとつに「塩分の摂りすぎ」が挙げられます。体の塩分濃度は常に一定に保たれていますが、食事から摂取する塩分量が多い場合、体は水を体内に多く留めて塩分濃度を薄めようとします。これにより水分が十分に体から出ていかず、水が溜まった状態「むくみ」を引き起こしてしまうのです。

さつまいもに豊富に含まれるカリウムは、体内の塩分を水と共に排出する作用があります。和食に代表される日本人の食生活では、塩分を必要以上に多く摂取する傾向にあるため、カリウムは日頃から十分に摂取すべき栄養素であると言えます。

またカリウムはストレスにより体から失われやすい栄養素でもあります。さつまいもでカリウムの補給を行うことで、体のカリウム不足を防ぐことも重要です。

「皮ごと調理後、冷やして」食べよう!

優秀な栄養素を多く含むさつまいもですが、これらを十分に摂取したい場合には、皮ごと調理して食べることをオススメします。皮に含まれるアントシアニンはもちろんのこと、ヤラピンや食物繊維も、皮ごと食べることでより多く摂取することができます。

また、加熱したさつまいもは一度冷やしてみましょう。冷やすことで、加熱されたでんぷんの一部が「レジスタントスターチ」と呼ばれる、食物繊維の性質を持つものに変化します。

レジスタントスターチが増えることで、腸内環境やお通じを整える効果をより発揮しやすくなります。またサツマイモの摂取による血糖値の上昇が緩やかになるため、次の空腹感を抑えることができ、生活習慣病予防効果やダイエット効果にも繋がります。

一度冷やしてしまえば、レジスタントスターチは再加熱しても失われません。温かいさつまいもを食べたい場合には、もう一度加熱することで美味しく食べることができますよ。

まとめ

さつまいもに含まれる、美容と健康をサポートする栄養素について紹介してきました。日々の食事やおやつにサツマイモを上手に取り入れ、美しく若々しい体を作りましょう。