焼き芋の皮は食べられる?栄養やダイエット効果、美味しい食べ方まで徹底解説!

寒い季節になると、ほっこり甘い焼き芋が恋しくなりますよね。割った瞬間に立ち上る湯気とともに、ホクホク、あるいはねっとりとした食感と自然な甘さが楽しめる焼き芋は、冬の定番スイーツです。

ところで、焼き芋を食べるとき、皮をどうしていますか?多くの方が皮を剥いて中身だけを食べているかもしれませんが、実は「焼き芋の皮」には栄養が詰まっていて、ダイエットや健康維持にも嬉しい効果があるんです。

この記事では、焼き芋の皮に含まれる栄養素や効果、注意点、美味しく皮ごと食べる方法まで、徹底的に解説します。

焼き芋の皮は食べられる?そもそも安全なの?

焼き芋の皮は食べられる?そもそも安全なの?

まず結論からお伝えすると、焼き芋の皮は問題なく食べられます。さつまいもはナス科のじゃがいもと異なり、皮や芽に有害成分(ソラニンなど)を含んでいません。つまり、さつまいもは皮ごと食べても安心な野菜です。

実際、大学芋やレモン煮といった料理でも皮つきで提供されることが多く、焼き芋も例外ではありません。

ただし、「皮が汚れていないか」「焦げていないか」など、いくつかの注意点を守ることが大切です。詳細は後述します。

焼き芋の皮に含まれる栄養素と効果とは?

焼き芋の皮に含まれる栄養素と効果とは?

さつまいもが栄養豊富な野菜であることはよく知られていますが、皮の部分にも注目すべき栄養がたっぷり含まれています。とくに健康や美容、そしてダイエットを意識する方にとっては見逃せない成分ばかりです。

ここでは、焼き芋の皮に多く含まれる主な栄養素を紹介します。

1. ポリフェノール(クロロゲン酸・アントシアニン)

ポリフェノール(クロロゲン酸・アントシアニン)

さつまいもの皮には、抗酸化作用があるポリフェノールが豊富に含まれています。代表的なのがクロロゲン酸アントシアニンです。

  • クロロゲン酸:コーヒーにも含まれており、脂肪の蓄積を防いだり、糖の吸収を穏やかにする作用があります。血糖値の急上昇を防ぐため、ダイエットや糖尿病予防にも役立つといわれています。

  • アントシアニン:ブルーベリーに含まれる成分として知られていますが、紫色のさつまいもの皮にも含まれています。眼精疲労の軽減や内臓脂肪の蓄積抑制、血圧の安定などが期待できます。

2. 食物繊維(不溶性・水溶性)

食物繊維(不溶性・水溶性)

皮には、不溶性食物繊維水溶性食物繊維の両方が含まれています。

  • 不溶性食物繊維:腸の蠕動運動を促し、便通をスムーズにします。

  • 水溶性食物繊維:腸内で水分を吸収し、善玉菌を増やして腸内環境を整える効果があります。

日本食品標準成分表(八訂)によると、100gあたりの食物繊維量は以下のとおりです。

状態 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維
皮なし蒸し芋 0.6g 1.7g
皮つき蒸し芋 1.0g 2.8g

皮つきのほうが、食物繊維をバランス良く多く摂取できることがわかりますね。

3. ヤラピン

ヤラピン

さつまいもを切ると白い液体が出てくることがあります。それがヤラピンです。古くから緩下剤としての働きがあるとされており、腸の動きを活性化させる効果が期待できます。

ヤラピンと食物繊維を一緒に摂ることで、さらに快便効果が高まるといわれています。

4. カルシウム

カルシウム

さつまいもの皮には、果肉よりも多くのカルシウムが含まれています。カルシウムは骨や歯の健康だけでなく、筋肉の収縮や神経の安定にも重要な役割を果たします。皮を一緒に食べることで、ミネラルバランスの良い栄養補給が可能になります。

焼き芋の皮を食べる際の注意点

焼き芋の皮は健康的ですが、食べるときに気をつけたいポイントもあります。

1. 焦げた皮は取り除く

焦げた皮は取り除く

焼き芋の皮が焦げている場合、その部分はアクリルアミドという有害物質が含まれる可能性があります。これは高温調理時に発生し、発がん性があると懸念されています。黒く焦げた部分は避け、焦げが少ない状態で食べるようにしましょう。

2. 汚れを落としてから調理する

汚れを落としてから調理する

市販のさつまいもは出荷時に洗浄されている場合が多いですが、気になる方はさらに自分で洗ってから焼きましょう。皮を食べる場合は、特に清潔さが気になりますので、重曹を溶かした水で軽くこすり洗いするのもおすすめです。

3. 胃腸が弱い方は量に注意

胃腸が弱い方は量に注意

焼き芋の皮は食物繊維が多く、消化に時間がかかります。胃腸が弱い方やお年寄り、小さなお子様は、少量から試して様子を見るとよいでしょう。

焼き芋以外で皮ごと食べられるおすすめレシピ

焼き芋の皮はそのままだと硬さや食感が気になるという方もいるでしょう。そんなときは、以下のようなアレンジで美味しくいただけます。

大学芋

焼き芋以外で皮ごと食べられるおすすめレシピ-大学芋

皮つきのまま揚げて甘辛いたれに絡める定番レシピ。カリッとした皮の食感がアクセントになります。

さつまいもサラダ

焼き芋以外で皮ごと食べられるおすすめレシピ-さつまいもサラダ

角切りにして茹でることで、皮の食感も和らぎ、彩りもきれいに仕上がります。

皮のきんぴら

焼き芋以外で皮ごと食べられるおすすめレシピ-皮のキンピラ

皮だけを細切りにして、ごま油と醤油で炒めれば、栄養満点の副菜に。

フライドスイートポテト

焼き芋以外で皮ごと食べられるおすすめレシピ-フライドスイートポテト

皮つきのままフライドポテト風に揚げると、香ばしさが加わり、つまみにぴったり。

さつまいもチップス

焼き芋以外で皮ごと食べられるおすすめレシピ-さつまいもチップス

スライスして皮ごと揚げるだけ。おやつにも◎。

焼き芋は皮ごと食べるのが栄養的にもコスパ的にも◎!

焼き芋は皮ごと食べるのが栄養的にもコスパ的にも◎!

焼き芋を皮ごと食べることで、無駄なく、より多くの栄養を取り入れることができます。わざわざ剥く手間も省けるうえ、皮の香ばしさが加わって美味しさもアップ。ダイエット中や健康意識の高い方にこそおすすめの食べ方です。

焼き芋を自作する際には、皮ごと食べる前提で洗い方や焼き方にこだわるとより安心ですね。

まとめ

焼き芋の皮には、ポリフェノールやカルシウム、食物繊維、ヤラピンなど、私たちの健康に嬉しい成分が豊富に含まれています

焼き芋の皮には、ポリフェノールやカルシウム、食物繊維、ヤラピンなど、私たちの健康に嬉しい成分が豊富に含まれています。皮ごと食べることで栄養バランスが高まり、ダイエットや腸活のサポートにもつながります。

もちろん無理をしてまで食べる必要はありませんが、「焼き芋は皮まで美味しくて栄養たっぷり」なことを知っておくだけでも、日々の食事がちょっと楽しくなるはずです。ぜひ一度、皮ごとの焼き芋を試してみてくださいね。