スーパーで買った紅はるかで蜜が溢れるねっとり焼き芋の作り方

焼き芋は簡単そうに見えても実は奥が深かったりします。紅はるかを使って焼き芋を自宅で作っても、思ったほど甘さが出なかったり、ねっとり感が足りなかった経験はありませんか?その原因は、さつまいもの大きさや焼き方に隠れています。紅はるかは、じっくり時間をかけて低温で焼くことで、その持ち味である濃厚な甘さとしっとりした食感が引き出されます。今回の記事では、焼き芋を徹底的にこだわって何回も焼いてきた筆者が焼き芋失敗を元に、より理想的な仕上がりにするには?自宅でこの食感や濃厚な甘さを作るには?を研究しました。この方法を試せば、家庭でも極上の紅はるかの焼き芋を楽しむことができます。しかもスーパーで購入できる紅はるかでねっとりしっとりと蜜があふれる焼き芋が作れるのです。

焼き芋の季節がやってきた

焼き芋の季節がやってきた

誰もが思っていることかと思いますが、どこからが夏でどこからが秋、そしてどこからが冬?衣替えという学生であれば夏服が冬服に変わったりと…今年は10月1日に衣替えをしたのだろうか?10月でも夏日が連発し、観測後、最も遅い夏日を記録したなんて言われている中、衣替えをしていたのであれば少し不憫に思うくらいの暑さが続く日本列島です。昨年と比べても同じ時期でも5℃は異なるとのことです…確かに昨年の今頃は、真夏日や夏日という話にはなっていなかったように思えます。しかし、朝晩はすっかり涼しくなり、秋と言える気温になってきました。沢山のさつまいも、焼き芋ファンの皆様が首を長くして待ち望んでいた「焼き芋の季節」いよいよ始まりそうです。かくいう私も焼き芋に関しましては色々なさつまいもの品種を様々な焼き方で試行錯誤しながらベストな焼き芋を焼ければと思い、焼いてきました。例えば、安納芋を使い「究極の焼き芋」として時間をたっぷりと使い焼き上げたり…

安納芋で窮境の焼き芋作り

過去の焼き芋作成-安納芋

焼き芋に適した芋を選ぶ。今回は少し小さめのサイズを選びました。理由は、全体に均等に火が通りやすく、甘さが引き出されやすいのではないかと考えたからです。小さめの安納芋は、焼いた際により甘みが濃厚になることが多く、表面から内部までしっかり火が通ることで、芋全体の食感がねっとり、しっとりとした理想的な仕上がりになるのでは?と思いました。また、小さめの芋は焼き時間も比較的短く、じっくり時間をかけて低温で焼くことで、安納芋の持つ自然な甘さがさらに際立ちます。実は、ここがかなり重要なポイントかもしれません。焼き芋はサイズ選びも重要で出来る限り小さめがベスト。

過去の焼き芋作成-安納芋端をカット

安納芋を軽く洗ってアルミホイルで包み、オーブンに入れるという手軽な方法ではなく、今回は少し変えてみました。まず、安納芋の両端を少しだけカットし、アク抜きを行ってみました。こうすることで、芋の雑味が取れ、より安納芋が持つ甘みを引き出すことができるのでは?と考えました。安納芋は水分量が多いため、アク抜きをすることで余分なアクが取り除かれ、焼いたときの味わいがさらにまろやかになるのが特徴です。こういったひと手間をかけることで、より一層美味しい焼き芋を楽しむことができるはずです。

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黒いアルミホイルが良い!と聞けば黒いアルミホイルで包んで焼き芋を作ったり。

焼き芋専用アルミホイルで焼いてみた

過去の焼き芋作成-専用アルミホイル使用

家に到着した「石焼きいも【黒】サンホイル」。これは、普通のアルミホイル!?ちょっとやられた感満載で、念の為に開封してみた。中のアルミホイルは、ブラック。「ROASTED SWEET POTATO」とある。もはや焼き芋専用のアルミホイルなのだ。焼き芋専用のアルミホイルは25㎝×3.6m。

過去の焼き芋作成-専用アルミホイル使用、アルミホイル拡大

たっぷり、いや暫くは、焼き芋に困らない長さ。使い方は簡単で、焼き芋専用アルミホイルの内側をたっぷりと水で濡らし、さつまいもを包むだけ。私は、さつまいもの皮にもたっぷりと水を付けて、両方(焼き芋専用アルミホイルの内側にも)包んでみた。しっかりと包んで♪と書いてあったので数回、確認しながらサツマイモを包んだのだ。

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このような感じで色々な焼き方を挑戦してきています。そして、今回、「焼き芋の季節がやってきた」としてまずは、「紅はるか」で蜜があふれる…ねっとりとした食感の焼き芋を自宅で作れるのか?を試してみました。過去、失敗した焼き芋の数は、そこそこ。私の焼き方がいけなかったのか?調理器具の選択ミスだったのか?色々と失敗の要因はあると思うのですが(この焼き芋失敗話は別でまとめて書いてみようと思います)簡単そうに見えて実は奥が物凄く深いのも焼き芋なのです。さつまいもという青果物ですので個体差があって当たり前です。今までの経験からすると焼き芋には、さつまいもの大きさが一番重要かもしれません。さつまいもの品種もねっとり系の食感が好きな方やほくほく系の食感が好きな方によって色々と変わると思います。今回は、先にも書きましたが紅はるか。ねっとり系の代表と言っても過言では無いさつまいも品種です。さつまいも博の焼き芋や道の駅の焼き芋でもよく見かけるさつまいもの品種の焼き芋。ではまずは、紅はるかのおさらいから。

紅はるかとは?

紅はるかとは

紅はるか(べにはるか)は、果皮の色が濃い赤紫色から「紅」という文字が品種名に使われ、「はるか」は、既存のさつまいも品種より「はるかに甘い」、「はるかに美味しい」という意味がこめられいる品種です。確かに、甘さ、糖度で言えば他の品種よりも甘く、糖度が高い品種です。その際立ちの表現で「はるか」のようです。さつまいもは加熱することにより糖度が上がりますがこの紅はるかは、加熱して焼き芋にすると糖度が40~60度にも達するくらいの甘さを持っています。そのような事からスイーツに匹敵する焼き芋、さつまいもとも言われ、焼いている時に蜜が出て来ることからも安納芋と同じく蜜芋とも言われています。食感は、ねっとり系と言われるさつまいもの品種と同じように加熱してもしっかりと果肉に水分が残り、その影響でしっとりなめらかになり、糖度が高いことからそこにねっとりとした絡みつくような食感がプラスされます。紅はるかは他のさつまいも品種と同じように収穫してから一定期間、貯蔵することででん粉が糖に変化することから貯蔵し熟成(一定期間寝かす)すると甘さが際立ちます。紅はるかの品種の詳しい説明はこちら

紅はるかってどんなさつまいもなの?紅はるかの特徴や収穫、旬の時期、紅はるかの産地と紅はるかのオリジナルブランド、美味しい紅はるかの選び方を解説

紅はるかを使って焼き芋を作ってみた

紅はるかの焼き芋を作ってみた

紅はるかは、近所のスーパーでも手軽に入手ができるさつまいもです。その為、焼き芋を作るのに道の駅やお取り寄せ通販等を利用しないで良いのが気軽に、思い立ったが吉日ということですぐに焼き芋を作れるというのが最大のメリットかもしれません。今まで色々と焼き芋を作ってきたこともあり、泥付き、土付きのさつまいものほうが泥、土がさつまいもをコーティングして保存に向くということも学習済みですので泥、土付きの紅はるかを探してみました。(土や泥が付いていなくても長期間保存しないのであれば別段問題ありません)泥、土付き紅はるかを入手が簡単に出来たので…いよいよ、焼き芋作りをしてみます。

必要なもの

  • 紅はるか(小ぶりなもの)
  • トング(無い場合は軍手でもOK)
  • 軍手

作り方/レシピ

①大きさはあまり大きくないほうが全体に火が回りやすいので小さめサイズを選びます。

小ぶりな紅はるかを選ぶ

②土付き紅はるかを水できれいに洗います。

土付きの紅はるかを丁寧に洗う

③洗った紅はるかを水に浸して60分アク抜きを行います。

洗った紅はるかを水に浸してアク抜き

この際に「塩」をひとつまみ入れるのも可です。塩を入れることによりさつまいもの味の個体差が少なくなります。

④アルミホイルは紅はるかをひと巻きし、少し余るくらいの大きさがベスト。

アルミホイルの大きさに注意

紅はるかを何周もしてしまうような感じにはしないほうがムラなく火が回りやすいです。

⑤紅はるかの端のアルミホイルは折りたたむ感じにしてください。

アルミホイルは両端を折り返す

⑥アルミホイルで包んだ紅はるかを150℃(温度設定が140℃、160℃しかない場合は140℃)にして60分、焼きます。

⑦⑥で60分、焼いた後にオーブンを消して予熱で60分、放置します。温度が急激に下がってきますが、その間、アルミホイルを外さないでください。

⑧⑦で予熱で放置した後、140℃で60分、焼きます。30分、経過した時点でトングでひっくり返してください(軍手を使用してひっくり返し)

⑨残り15分になりましたら軍手で紅はるかをアルミホイルの上から触ってみてください。柔らかく手で触って大きく凹んだり、かなり柔らかくなっていましたら火を消してください。

⑩かなり熱くなっているので軍手を使用し、アルミホイルを外してください。蜜がたっぷりとアルミホイルに出ていると思いますので火傷に注意してください。

⑪完成

蜜たっぷりの出来上がり

温度が高く、熱いうちは白ぽい筋ばったものが見えますが。時間が経過すると白ぽいものが透明に変わっていきます。

焼き立ては白い筋がある

冷蔵庫へ入れると急激に温度が下がってしまいますのでアルミホイルから外したら室温で15分程度、放置してください。白い筋ぽいものが透明になったり、見えなくなってきたら食べごろです。

白い筋が透明、見えなくなったら完成(室温の温度に戻す)

たぶん、手では柔らかすぎて食べれないくらい「しっとり・ねっとり」していると思いますのでスプーンを使用して紅はるかの焼き芋の美味しさ、甘さを味わってください。

ねっとりしっとりの為、スプーンで食べる

紅はるかの焼き芋を食べてみた

蜜が溢れる紅はるかの焼き芋がねっとりしっとり食感で甘い

紅はるかの焼き芋を焼き始めてから180分。実際にオーブンで火を入れて焼いていたのは120分ですが、それなりの時間はかかっています。過去、色々と焼き芋を焼いてきましたが、時間を上手に使い、時間をかければかけるほど、方法を間違わなければ、驚くような美味しさになります。今回も、見た目からして美味しそうですよね???スプーンですくって食べてみるとしっとり、ねっとりとして物凄く甘く、熱々の状態よりも少し冷やしたほうが甘さが際立た感じでした。熱々の焼き芋も美味しく、甘いのですが、室温で紅はるかの焼き芋の温度を下げた後は、一度、冷蔵庫に入れて冷やして食べるというのも有りかもしれません。焼き芋=スイーツというのが、分かるような気がする食べ方です。ひんやりした紅はるかの焼き芋、美味しかったです。

まとめ

透明な紅はるかの焼き芋

紅はるかを使った焼き芋は、手軽に作れる一方で、その甘さや食感を最大限に引き出すにはコツが必要です。今回の記事では、紅はるかの特性を活かし、失敗を減らすための焼き芋の作り方を紹介しました。紅はるかは、低温でじっくり焼くことで、糖度が最大60度に達し、スイーツのような甘さが引き出されます。

糖度60度に迫る甘さ

また、さつまいものサイズ選びやアク抜きなどのひと手間が、さらに美味しさを引き上げます。この記事を参考にすれば、ねっとりとした食感と濃厚な甘さが溢れる焼き芋を、家庭でも簡単に楽しむことができますよ。今週末に近所のスーパーで紅はるかを購入して焼き芋を焼いてみたらいかがでしょうか?