さつまいもの代表的な食べ方といえば、焼き芋。近年の焼き芋ブームで専門店が続々オープンするくらい、人気が高まっていますよね。自宅で食べるなら、さつまいもを蒸して作る、ふかし芋の存在も欠かせません。同じ加熱調理ですが、さつまいもは「焼き」と「蒸し」、どちらがおいしく食べられるのでしょうか。それぞれの特徴をもとに、さつまいもをおいしく食べられる調理方法と、その理由を解説します。
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さつまいもを甘くおいしく食べるなら、焼き芋!
さつまいもは、焼くことで最も甘さが引き出されます。なぜ、ふかすよりも焼く方が甘味を感じられるのでしょうか。さつまいもを加熱することで、デンプンが分解され麦芽糖に変化。この変化を手助けする酵素は「βアミラーゼ」と呼ばれ、70℃前後で活発に働きます。焼き芋の中でも、特に石焼き芋の場合、βアミラーゼが活性化する温度でじっくりとさつまいもを焼き上げるため、麦芽糖が増加して甘くおいしくなるのです。蒸す調理方法の場合は、蒸気の温度が100℃近くになるため、βアミラーゼにとっては活動しにくい環境となります。以上の理由から、焼き芋の方がおいしくさつまいもを食べられるのです。
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焼き芋とふかし芋の調理方法と特徴
さつまいもだけを使ってシンプルに調理する、焼き芋とふかし芋。それぞれどのような違いがあるのか、作り方と特徴を説明します。
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甘さ凝縮!じっくり焼き上げる焼き芋
焼き芋はその名の通り、さつまいもを焼いたものです。寒くなってくると、スーパーマーケットで目にすることが多くなるのではないでしょうか。他にも、「いしやーきいもー、おいも」と、どこからか移動販売の放送が聞こえてくることがあります。どちらも秋の訪れを感じますよね。調理の過程で水分が抜けて、甘さが凝縮されているのが特徴です。
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満腹感アップ!しっとり蒸し上げるふかし芋
ふかし芋は、さつまいもを蒸したものです。家庭では蒸し器や鍋を使って作れます。自宅では焼き芋を作ることは難しく、ふかし芋の方が作りやすいと言えます。なぜなら、焼き芋を作るには、加熱用の石や窯が必要だからです。家庭で気軽に作れるところと、水分が抜けにくく満腹感を得やすいところが特徴です。
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さつまいもをさらにおいしく食べるコツ
焼き芋とふかし芋、そのまま食べてもいいのですが、一工夫加えることでより味の深みを感じられます。それぞれ、さつまいもをおいしく食べるコツを紹介します。
焼き芋にちょい足し!トッピングでさらにおいしく
そのままでもおいしい焼き芋ですが、「ちょい足し」することでさらに満足度アップ。おすすめのトッピングをまとめました。
- 塩
- バター
- バニラアイス
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塩はさつまいもの自然な甘さを引き立て、
バターは濃厚な旨味をプラスします。
また、冷たいバニラアイスと熱いさつまいもの相性は抜群!アイスを添えるだけで、焼き芋がデザートに早変わりです。トッピングで「味変」することで、さらに焼き芋の甘さを引き出し、楽しめます。
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ふかし芋はじっくり蒸して!アレンジでさらにおいしく
ふかし芋をおいしく食べたい場合は、70℃でじっくり蒸し上げることが大切です。鍋を使って作る場合、強火ではなく弱火でゆっくり時間をかけましょう。また、電子レンジを使って、一気に過熱したくなるかもしれませんが、温度が高くなりすぎるので注意が必要です。ワット数を下げられる場合は、調整すると良いでしょう。ふかし芋は、水分が残りしっとり食感に仕上がるので、サラダやスイートポテトにアレンジしてもおいしく食べられますよ。
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焼き芋とふかし芋のカロリーと糖質
生のさつまいものエネルギー量は、100gあたり約134kcal、糖質は約29.7gです。焼き芋にすると、100gあたり約163kcal、糖質は約35.5gに変化。ふかし芋の場合、エネルギー量は100gあたり約134kcal、糖質は約29.6gと、生のさつまいもとほとんど変化がありません。材料は焼き芋もふかし芋も変わらないのに、なぜ焼き芋の方が高カロリーなのでしょうか。実は、さつまいもを焼くことによって水分が飛び、ぎゅっと縮んで重さが減ることで、カロリーが高く見えているだけなのです。したがって、焼き芋の方が太りやすいわけではありませんので、ご安心ください。
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焼き芋とふかし芋の栄養
焼き芋とふかし芋には、カリウムとビタミンCが豊富に含まれています。カリウムは体内の余分な水分を排出し、むくみを予防。ビタミンCはコラーゲンの生成を助け、シミやそばかすを防ぎます。焼いても蒸しても、それぞれの栄養量はほぼ同じです。カリウムとビタミンCは水溶性のため、仮にさつまいもを茹でた場合、お湯に栄養が流れ出てしまいます。カリウムとビタミンCをしっかり摂取するためにも、さつまいもを焼いたりふかしたりして食べることは有効です。
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まとめ
焼き芋とふかし芋、どちらがおいしいか比べてみました。最後に記事の内容をまとめます。
- おいしく食べるなら焼き芋がおすすめ
- 甘さの秘訣は70℃でじっくり加熱すること
- 焼き芋は水分が抜けて甘さ凝縮
- ふかし芋は水分が残って満腹感アップ
- 焼き芋はトッピングでさらに甘さを楽しめる
- ふかし芋はゆっくり時間をかけて蒸し上げることでおいしくなる
さつまいもをおいしく食べるポイントは、加熱するときの温度。焼き芋派の人もふかし芋派の人も、焦らずゆったりと構えてご賞味ください。
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