紫芋の果肉はなぜ?紫色なんだろう?と思ったことはありませんか?さつまいもと言えば黄色やオレンジ色が常日頃から見てきている果肉の色じゃない?そう思うのは仕方がありません。紫芋の美しい色の秘密は、ポリフェノールの一種であるアントシアニンにあります。しかし、アントシアニンの役割はそれだけではありません。強い抗酸化作用を持つアントシアニンは、老化防止や生活習慣病の予防にも期待されています。特に、紫芋のアントシアニンは他の植物に比べて優れた効果を持ち、熱にも比較的強いとされています。この記事を読み進めることで、アントシアニンの健康効果や紫芋から効率よく摂取する方法が詳しくわかります。アントシアニンの豊富な紫芋を日々の食生活に取り入れ、健康をサポートするヒントを手に入れましょう。
紫芋に含まれるアントシアニンとは?
きれいな紫色の理由
紫芋といえば、目を惹く鮮やかな紫色が特徴です。この紫色の理由は、アントシアニンが豊富に含まれているからです。アントシアニンはブルーベリーなどにも含まれるポリフェノールの一種です。同じ紫芋でも微妙に紫の色味が違うのは、アントシアニンにも複数の種類があるためです。青味が強いタイプと青味が少ないタイプ、大きく分けると2種類あります。品種による微妙な紫色の違いを楽しむのも良いですね。
アントシアニンで期待できる健康効果
「色素」としてだけでなく、れっきとした「栄養成分」であるアントシアニン。ここでは、期待できる健康効果をご紹介します。
アントシアニンの抗酸化作用
私たちの健康面への効果にも注目される成分の一つです。期待できる効果としては、強い抗酸化作用が挙げられます。私たちの体内でエネルギーを作り出すときに生じる活性酸素は、本来、病気をやっつける働きを持ちますが、増えすぎると体内を傷つけ、老化やがん、糖尿病などの生活習慣病の原因となります。活性酸素は年齢とともに増えますが、ストレスや食品添加物の摂取、大気汚染、喫煙、紫外線などによって多くなります。アントシアニンには、この活性酸素を除去する力があり、結果的にアンチエイジング、病気の予防、疲労回復などが期待できるのです。
アントシアニンで生活習慣病の予防
アントシアニンには、生活習慣病の予防効果も期待されています。ブルーベリーを使った動物実験ではありますが、アントシアニンを定期的に摂ることで心血管疾患、2型糖尿病リスクの低下、体重維持に効果があることが報告されています。
アントシアニンは目に良いのは本当?
よく聞かれる「目に良い」とされる効果については、暗順応(目が暗い環境に適応する力)が改善される可能性が示唆されていますが、確固たる結論に至っていない部分もあります。また、近視や白内障など目のトラブルへの効果についても、研究はまだ不十分です。近視や白内障は複雑な病態であり、原因も多岐にわたるため、単一の成分や栄養素だけで予防できるわけではありません。ただし、バランスの取れた栄養素豊富な食事が目の健康にプラスの影響を与えることは示唆されています。
紫芋のアントシアニン
天然色素であるアントシアニンは、様々な植物に含まれています。その性能は植物によって異なります。国内で行われたとある研究では、18種類の植物からアントシアニンを抽出し、その活性を比較しました。すると、紫芋のアントシアニンは、紫キャベツやブルーベリー(果皮)、ブドウ(果皮)よりも強い活性を持つことがわかりました。また、紫芋のアントシアニンは他の食品のアントシアニンよりも比較的熱に強い、という報告もあります。ただし、品種や条件による差異があるため、おまけ程度に知っておいてくださいね。
効率よくアントシアニンを摂取する方法とは?
ここまで、アントシアニンの効果などをお伝えしました。続いて、効率よくアントシアニンを摂るコツについてお伝えします。
アントシアニンの特性とは?
アントシアニンは熱や光に弱いため、加熱や長時間の光にさらされると分解しやすくなります。効率よく摂取するなら、保存時は光の当たらない場所にする、なるべく加熱時間を短くすることが有効です。
紫芋でアントシアニンを摂取するなら
様々な要因によって異なりますが、一般的な概念としては、加熱によって約30%〜50%のアントシアニンが失われることが報告されています。つまりは加熱したとしても、アントシアニン全てが無くなるというわけではありません。紫芋を食べることでアントシアニンを摂取することができるでしょう。損失を抑える方法として、できるだけ短時間で加熱するか、温度を抑えたり、加熱の前後に適切に保存するなどの対策が有効です。また、食品を加熱する際に酸性の調味料を加えることで、アントシアニンの安定性を保つことができる場合もあります。レモン汁やお酢などの調味料を活用したレシピも良いかと思います。
サプリでアントシアニンを摂取するなら?
紫芋などの食材でアントシアニンを摂るのが難しい方は、健康食品を活用するのも方法の一つです。おすすめの健康食品をご紹介します。
おすすめ1 大正ブルーベリー ヒトミクリア(大正製薬)
出典:Amazon
農薬不使用にこだわったビルベリーを原料とするサプリメントです。ビルベリーは栽培されたブルーベリーと比べ、一般的に色素成分アントシアニン含有量が高いと言われています。アントシアニンの他、ビタミンA、ビタミンEなど抗酸化ビタミンを一緒に摂取できるのがポイントです。
おすすめ2 めにサプリ ビルベリー+M(メニコン)
出典:Amazon
アントシアニンを豊富に含むビルベリーを原料とするサプリメントです。ビルベリーは特にアントシアニン類の一種であるアントシアニジンを多く含んでいます。ビルベリーのアントシアニジンは、抗酸化作用を持ち、目の健康をサポートすることで知られています。
紫芋のアントシアニンまとめ
今回の記事では、紫芋に含まれるアントシアニンの魅力とその健康効果について最新の研究結果と合わせてご紹介しました。ポリフェノールとしても注目の成分だけに、今後の研究や報告も楽しみです。紫芋の鮮やかな紫色の理由は、アントシアニンというポリフェノールの一種にあります。アントシアニンは、抗酸化作用が強く、老化防止や生活習慣病の予防に期待されています。また、紫芋のアントシアニンは他の植物に比べて熱に強い特性を持つことが研究で示されています。効率よくアントシアニンを摂取するためには、短時間で加熱するか、酸性の調味料を加えると良いでしょう。
さらに、アントシアニンを豊富に含む紫芋を日常の食事に取り入れることで、健康をサポートすることが期待できます。紫芋を使ったレシピやサプリも紹介しましたので、ぜひ活用してみてください。アントシアニンといえば、ブルーベリーなどのベリー類に含まれる印象を強く持つ方も少なくないのではないかな、と思います。この記事が、紫芋のアントシアニンや栄養素にも注目する機会になれば、とても嬉しく思います。