人気さつまいも品種「安納芋」、「紅はるか」、「紅あずま」の特徴と見分け方。更に購入する際に美味しいさつまいもに当たる可能性が高い!選び方のポイントとコツとは?

今年も寒くなり、さつまいもシーズンがやってきました。焼き芋や天ぷらをはじめとするさつまいも料理が恋しくなりますが、好みの品種や、状態がよくて美味しいさつまいもを見分ける方法などがイマイチわからない方もいるかと思います。今回はさつまいもの品種の中でも、安納芋、紅はるか、紅あずまの3種類の見分け方と、美味しいさつまいもを見極めるためのポイントをご紹介します。

それぞれのさつまいもの特徴

安納芋

鹿児島県種子島をおもな産地とする安納芋(あんのういも)。太平洋戦争の後、インドネシア・スマトラ島から帰還した兵士が持ち帰った芋苗を、安納地区で栽培したことが始まりだとか。
コロンと丸い形をしているのが特徴で、味は糖度が高くねっとりとしていて、甘くとろけるような舌触りです。糖度は生の状態だと16度前後、ゆっくりと時間をかけて加熱することで40度前後まで上がります。収穫時期は9月〜12月頃ですが、3〜4週間ほど時間をかけてゆっくりと追熟されることにより甘みが増すので、旬の時期は10〜12月頃となります。

紅はるか

ねっとり系さつまいも好きの間では、安納芋と人気を二分すると言われている紅はるか。他のさつまいもよりも、食味や外観が「はるかに優れている」から紅はるかという名前になったんだとか。紅はるかは、形のよい「九州121号」と、皮の色や食感の良さが魅力の「春こがね」を交配させ育成したものです。その生まれの由来の通り、形は「The さつまいも」といった細長い紡錘形で、皮は鮮やかな紫色。味も、スイーツをそのまま食べているかのようなクリーミーさと、濃厚な甘みが魅力です。糖度は生の状態でも約35度、加熱後は50〜60度にまでアップします。主に九州地方や関東地方で生産され、旬の時期は11〜1月頃となります。

紅あずま

ほくほく系さつまいも代表の紅あずま。関東地方での生産が盛んな品種です。皮の色は濃い赤紫色で、表面はゴツゴツとしていることが多いですが、全体的な色や形は揃っていることが多いのが特徴です。果肉は黄色く、繊維質が少ないので、断面を見られる場合は中身でも判別が可能です。味は、上品な甘さと粘質な舌触りが印象的で、水分が少なめなのでほくほくとした食感です。糖度は生の状態で約14度、加熱すると32度ほどまで上がるのだとか。収穫は早くて9月上旬からはじまり、11月中旬まで続くのですが、追熟期間が2か月ほどと長く、旬の時期は12〜2月頃まで。そして貯蔵性が高くない品種のため、旬を過ぎるとあまり出回らなくなるのも特徴です。

3種類のさつまいもの見分け方

安納芋、紅はるか、紅あずまを具体的に見分けられるように、外見的な特徴をさらに詳しく紹介します。

安納芋

コロンと丸い形をしていて、小ぶり。形もサイズ感もレモンに近いものが多い。品種によっては皮が淡い黄色っぽいものもある。断面の色も品種により様々。

紅はるか

皮は明るい紫色。全体的に凹凸も少なく、のっぺりと細長いものが多い。切った断面は白っぽい黄色。白い乳白色の液体(ヤラピン)が多く出てくるのも特徴。

紅あずま

皮は濃い赤紫で、表面はゴツゴツしている。太さも形もしっかりしており、ラグビーボールを連想させるようなフォルム。断面の果肉の色は黄色。

美味しいさつまいものポイント

美味しいさつまいもの特徴は

  • ふっくらとした紡錘形をしている
  • 皮の色が鮮やかで、表面がなめらか
  • 切り口や表面に黒い液だれのようなもの(ヤラピンが変色したもの)がついている

の3点です。詳しく解説していきましょう。

①ふっくらとした紡錘形をしている

土の中でたっぷりと栄養を蓄えることができると、ふっくらとしたさつまいもらしい形になります。基本的にはレモンのような紡錘形ですが、さつまいもの栄養は下の方に溜まるので、綺麗な紡錘形というよりは、下の方がよりふっくらとしており、重心がやや低そうな形をしているのも良いさつまいもの特徴。適度な太さがあり、持ったときにずっしりとした重みがあれば完璧です。

②皮の色が色鮮やかで、表面がなめらか

皮の色が濃く、色鮮やかで艶のあるものは健康的に育ったさつまいもです。そして表面のくぼみが浅く、なめらかな状態のものが良しとされます。なるべく傷のないもの選ぶのもポイント。皮は薄いので、多少剝けていてもOK。

③切り口や表面に黒い液だれのようなもの(ヤラピンが変色したもの)がついている

蜜のようにも見える、黒い液だれのようなものの正体は、「ヤラピン」という白い液体が酸化して変色したもので、汚れではありません。ヤラピンは新鮮で元気なさつまいもによく出るものなので、要チェックです。

安納芋、紅はるか、紅あずま3種類と、美味しいさつまいもの見分け方を紹介させていただきました。今回、紹介した見分け方を活かして、これからのさつまいもシーズンを美味しく楽しく過ごして頂ければ幸いです。