さつまいもは皮つきで食べるのがおすすめ!その秘密とは?さつまいもの皮に含まれる栄養素が素晴らしい!さつまいもを皮つきで食べる方法と調理法を解説

さつまいもの皮には栄養がたくさん含まれているのをご存じですか?さつまいもは皮つきで食べることで、栄養を逃さず摂ることができます。この記事では、さつまいもの皮に含まれる栄養素とその効果について、解説していきます。あわせてさつまいもを皮つきで食べるときの下処理や食べ方もご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

さつまいもの皮に含まれる栄養素とその効果

さつまいもは実だけでなく、皮にもさまざまな栄養素が含まれています。どのような栄養効果があるのでしょうか。

ヤラピン

ヤラピンはさつまいも独自の栄養成分で、切ったときに出る白い液体です。実の部分には含まれていないため、皮ごと食べて摂取しましょう。ヤラピンは、腸内のぜんどう運動を促進し、腸内環境を整えることで、便秘を改善します。また、加熱しても変性しないため、調理したさつまいもからも摂取することが可能です。

クロロゲン酸

冷蔵庫などで放置したさつまいもの切り口が緑っぽく変色してしまうことはありませんか?この変色は、さつまいもに含まれるクロロゲン酸と呼ばれるポリフェノールの一種によるものです。いわゆる「アク」の成分で、皮付近に多く含まれています。効率よく摂取するなら、さつまいもを皮つきのまま食べるのがおすすめです。クロロゲン酸は、コーヒーの褐色や苦み、香りのもとで、脂肪を燃焼する働きや血糖値の上昇を抑制し、ダイエットにも効果的です。ほかにも、活性酵素を除去する抗酸化作用、動脈硬化や糖尿病、がん予防にも効果があるとされています。

アントシアニン

さつまいもの皮は鮮やかな赤色をしていますが、これは皮に含まれるアントシアニンと呼ばれる赤い色素によるものです。ブルーベリーやなす、紫芋などにも含まれているポリフェノールの一種で、強い抗酸化作用があります。老化防止や生活習慣病予防に繋がるとされています。また、視力改善の作用があるため、パソコンなどで目を酷使する方は、意識して取りたい栄養素です。

食物繊維

皮なしのさつまいもの食物繊維量は2.2gですが、皮つきの場合は2.8gです。さつまいもは皮がある状態で食べた方が、食物繊維を0.6gも多く摂取することができます。食物繊維を効率よく摂るなら、皮つきで食べましょう。食物繊維は、腸内で善玉菌のエサになり、腸内環境を整えるため、ヤラピンとの相乗効果により、便秘の予防に有効です。ほかにも、糖や脂質の吸収を妨げ、血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。

さつまいもを調理するときのポイント

さつまいもはアクや苦みがあるため、調理前に下処理をしておくと、美味しく食べられます。さつまいもを調理する際は、次のポイントを押さえておきましましょう。

やさしく洗って汚れを取る

さつまいもの皮は薄いため、洗うときに擦りすぎると皮が破れて、見栄えが悪くなってしまいます。水に浸けながら、やさしく手で汚れを落とすようにしてください。

アクを抜くために水にさらす

さつまいもの断面は、空気に触れると黒く変色してしまいます。これは、さつまいもに含まれるヤラピンがポリフェノールと結合して酸化するからです。水に浸けることでアクや苦み成分は取り除けるため、切ったさつまいもはたっぷりの水に浸けましょう。ただし、あまり長い時間浸すと、必要な栄養分も流れ出てしまうため、さらす時間は10分以内に留めてください。

芽は取らなくてもよい

じゃがいもの芽にはソラニンと呼ばれる毒素があり、中毒症状が出る恐れがあるため、取り除く必要があります。ですが、さつまいもの芽には毒素はないため、取らなくても問題ありません。芽が出たさつまいもでも、体に害がないため、安心して食べられます。

皮つきさつまいもを美味しく調理するレシピ

さつまいもを皮つきのまま食べるときに、おすすめのレシピをご紹介します。

さつまいもご飯

さつまいもの季節は、主食に混ぜて食べるのも良いですよ。炊飯器で炊くので、よりホクホクとした食感に仕上がります。角切りにしたさつまいも、米、調味料(酒、みりん、しょうゆ、塩)を入れて炊けば出来上がりです。さつまいものほっこりとした甘みに、思わずお箸が進みます。シンプルな味付けなので、さつまいものほっこりした甘みが引き立ちますよ。

さつまいものバター炒め

さつまいものバター炒めは、甘じょっぱい味つけがあと引く美味しさです。食べやすい大きさに切ったさつまいもを電子レンジで加熱します。そのあと、バターを溶かしたフライパンでさつまいもを炒め、砂糖を加えて照りつけたら、塩をひとつまみ入れて完成です。

さつまいもと枝豆のサラダ

ほかの野菜と合わせて、サラダにするのもおすすめです。角切りにしたさつまいもを電子レンジで加熱し、粗熱が取れたら、枝豆、マヨネーズ、粒マスタードを混ぜ合わせ、塩と黒こしょうで味を調えます。材料を混ぜ合わせるだけのお手軽レシピで、たくさん食物繊維が摂れます。大豆の水煮やキュウリを加えても美味しいですよ。

さつまいもスープ

さつまいもの甘みを効かせた濃厚なスープはいかがでしょうか。バターを溶かした鍋でさつまいもと玉ねぎを炒め、水と一緒に煮ます。さつまいもが柔らかくなったら、牛乳を加えて、ミキサーにかけてください。そのあと鍋に戻して、さらに牛乳を加え、塩こしょうで味をととのえて仕上げます。さつまいもを丸ごと使っているので、栄養がたっぷり摂れます。寒い日にぴったりな、体がほっこり温まる一品です。

まとめ

さつまいもは皮つきのまま調理して食べたい野菜のひとつです。特にヤラピンやクロロゲン酸、アントシアニンなどは、皮周辺に多く含まれています。皮つきのまま食べることで、効率よく栄養を摂取できますし、食品ロスを減らすことが可能です。

また皮ごと使えば、食卓の彩りも華やかになりますよ。さつまいもはいろいろな形に調理できますので、ぜひ美味しく味わって、栄養を逃さずしっかり摂りましょう。