あなたは長崎県の五島列島を知っていますか?
私は学生時代を長崎県のお隣り、福岡県で過ごしているので…回答は、『もちろん知っています』となります。では、(私も含めて)知っているという人、行ったことはありますか?私の答えは、残念ながら『行ったことはない』になります。なぜなら、当時、高校生が興味を持つような観光地ではありませんでした。そして、そもそも行くにはかなり交通手段が限られており、家族旅行や友だち同士が気軽に旅行先に選ぶには、なかなか高いハードルが存在していたのです。
福岡から一番大きく栄えた有人島である福江島(福江港)に行くには、現在でも主な移動手段にフェリーを使った場合、約9時間かかります。それが飛行機ですと、福岡空港→五島福江空港(五島つばき空港)までは、約30分のフライトで到着できます。大人になった今なら、迷わずに飛行機に乗るでしょう。しかし、離島の魅力は海に囲まれた壮大な自然と、島と島を行き来する大小のフェリー、高速船海上タクシーなど…本州ではなかなかお目にかかれない乗り物、かつ私たちの知らない離島の移動や生活。
一次離島と二次離島が存在するのです。
興味はあったけれど行ったことはないという人、テレビドラマ(NHK「舞いあがれ!」、フジテレビ「ばらかもん」)で初めて五島を知って興味を持ったという人…一度訪れた人がその虜になる、五島(福江島、久賀島、奈留島、若松島、中通島)、さらには聞き慣れない二次離島という言葉自体や、その島(椛島、黄島など)について、移動手段などを簡単ではありますが、ご紹介したいと思います。
一次離島と二次離島
本土との間を直接結ぶ公共交通手段(航路・航空路)がある島を一次離島(いちじりとう)、その交通手段が無い島を二次離島(にじりとう)ということがある。
この用語は法的に定義されたものではないが、長崎県では公的文書に使用している例がある。 二次離島は近隣の一次離島への交通手段があるが本土と結ぶ交通手段がないため、二次離島と本土との間を往来する場合は一次離島を経由する必要がある。
二次離島の例(五島列島と有人島)
五島列島(長崎県) – 宇久島、小値賀島、奈留島、および福江島のいずれかとの間にしか航路がない島がいくつかある。
前島(長崎県五島市) – 奈留島との間にしか航路がない。
久賀島、椛島、赤島、黄島、嵯峨島(長崎県五島市) – 福江島との間にしか航路がない。
蕨小島(長崎県五島市) – 久賀島、奈留島および福江島との間にしか航路がない。ただし、この航路は定期便ではなく、チャーター船である。引用:ウィキペディア離島より
では、五島列島や二次離島に行きたい場合にはどのようにして行けばいいのでしょうか。隣県出身者である私ですら、頭に疑問符しか浮かびません。ネットで情報を探してみても、飛行機の本数、シーズンによりフェリーの本数が変わってしまうというネガティブな情報(=確実な予定がはっきりしていないと行けない、ふわっと行きたいな…だけでは無理そう)、そして複雑な乗り継ぎは面倒臭い、着くまでに疲れそう、そもそも見どころや目的を決めて行くべき?…様々な不安や懸念材料が浮かんでは消え、『行ってみたい!、どんなとこ?楽しそう!』といった最初に思い立った好奇心が萎んでいくのを感じました。
日本橋長崎館で聞いてみた
こういう時は、エキスパート、プロにお願いしてみるのが一番をモットーにしている私は、以前より知っていた、日本橋にある長崎県のアンテナショップを訪ねてみることにしました!
実は今、東京都では『東京アンテナショップ周遊 日本全国まるごとスタンプラリー』というイベントを下記スケジュールで開催しています。
第1弾:2023年9月1日(金)〜10月1日(日)、
第2弾:2024年1月15日(月)〜2月14日(水)
特に有楽町・銀座、日本橋・東京駅周辺では、狭いエリアの中に多数のアンテナショップがあり、東京にいながら厳選された全国の逸品に出会え、かつ各都道府県のアンテナショップにてツアーや現地情報も入手できるので、利用しない手はないですね!
長崎館、川島さんにお話を伺ってみると、長崎五島列島は今、イチオシの旅行先であるとのことです。入り口から入って正面の棚に五島うどん、確かに鎮座しています。
では、私が東京から五島列島に行きたい場合、どのような交通手段で行けばよいのか、また見所やおすすめをシュミレーションしていただきました。まず東京などの主要大都市(日本全国)から、空路で長崎空港、福岡空港を目指すべし…とのこと。出発地によっては、西九州新幹線の利用で直接各駅を目指しましょう。各駅とは、長崎駅、佐世保駅、博多駅=新幹線停車駅になります。ここまでは通常の国内旅行と遜色はありません。
そして次に、何が観たいのか、何をしたいのか…そこはパンフレットを見て閃きや好奇心で選んでくださいね、と優しく仰ってくださいました。それにより、次に選ぶ交通手段が決まります。
五島列島は上五島エリア=新上五島町と下五島エリア=五島市の2つに分けられるそうです。下五島に五島列島最大の有人島である福江島があります。この福江島を起点に二次離島である久賀島、奈留島、椛島を目指すツアーにするのか、新上五島町に行くのかで選ぶ港が決まります。港が決まる…なかなか普段聞きなれない言葉が出てきました。五島列島=島と島の行き来は全て、なんらかの海路であるという当たり前のことに気付かされました。
それでは、まず五島市=福江島に行くと仮定すると、私が取る手段は何通りかありますが、一番速く着きたい場合には羽田空港→福岡空港→福江空港(五島つばき空港)、料金は一番高いですが、文句無し断トツの速さです。
1時間45分+30分の空の旅、乗り換えの待ち時間を入れたとしても、半日もかかりませんし、島に着いたその日から観光などに動き回ることが可能になります。そして福江島を半日堪能した後は、そのまま島に宿泊し、次の日に二次離島である久賀島、奈留島、椛島のツアーなどに参加したり、個人でレンタカーを借り、気ままに島内を一周するのもなんだか楽しそうです。この福江島、NHKの朝ドラマ『舞いあがれ!』のロケ地としても有名になったようで、ドラマにも登場した沢山の見どころが満載です。そして、久賀島、奈留島は5年前、世界文化遺産に『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』として認定登録されています。見学に連絡を必要とする施設(教会)も一部あるので、事前確認が必要です。(面倒な方は組み込まれたツアーを選ぶと良いかもしれないですね。)
一般社団法人 五島市観光協会
営業時間:9:00〜17:00
TEL:0959-72-2963
FAX:0959-74-3215
公式ページはこちら
その他、下五島エリア=福江島、久賀島、奈留島に行くには海路を選択すると、どの様に行くのでしょうか。福岡空港→博多港に地下鉄で5分程度→博多港からはフェリーで約8時間30分(深夜に出港し、朝到着)という行き方になります。もちろん空路を選択するよりも安価ですので、時間に余裕がある方はこちらでのんびりと向かうのもお薦めです、とのことです。むしろ日常を忘れてのんびりと島時間を満喫していただきたいので、川島さんのおすすめは断然こちら!便利さや速度、忙しない日常を忘れてゆるやかな時間の流れを楽しむことが…他にはない離島旅行の魅力なのかもしれませんね。
乗り換え、乗り継ぎが苦ではなく、しかも長崎市街地の観光も楽しみたいという方は、長崎空港→長崎港から福江港を目指すルートもおすすめです。東京からを例にとると、空路は羽田空港→長崎空港→福江空港で、時間は1時間45分プラス30分程度ですが、フェリーやジェットフェイル(=高速船)などを使う海路の場合には、長崎港へはリムジンバスが便利で、約30〜40分程度乗った後→フェリー:3時間10分、もしくはジェットフェイル:1時間25分の船旅になります。長崎港を使うルートのメリットは、福江港を経由せずに、上五島エリアの港に直接行く船もあるという点です。海路には佐世保港を使うルートがありますが、こちらは下五島ではなく、上五島エリア=新五島町=若松島、中通島の港に行く船が出ています。
五島列島旅行の醍醐味とは?
このように、福江島、久賀島、奈留島、若松島、中通島を五島と呼びますが、どの島を選び観光するにも…まずは交通手段ひとつ取っても自ら選択する必要がある、ということです。それを面倒と思うのか、楽しめるのか…ただ、今までの国内旅行、旅の常識や固定観念を吹き飛ばしてくれることには、間違いなさそうです。選択肢がたくさんあるということは、自らの選択ひとつで組み合わせが無限にでき、他にはないオリジナルな旅行が体験できるのではないでしょうか?気持ちの持ち方ひとつ変えただけで、初体験や発見の連続が出来る…それが五島列島旅行の醍醐味かな、と思いました。
ただひとつだけ補足をするのならば、のんびりとした島時間を過ごすためには、時間に余裕を持ち、(天候による欠航の可能性がないとは言えませんので)、イレギュラーを楽しんでみてはいかがでしょうか?
取材協力:日本橋長崎館、川島様、菊池様、長崎県文化観光国際部、田川様
編集部が実際に見て、食べて、飲んで!美味しかったものを厳選!ばらかもん、舞いあがれ!の聖地として有名になった五島市のふるさと納税返礼品のオススメはズバリこれ!
地元の人、旅行で福江島へ訪れる人、出張で福江島へ訪れる人、夕食と同じくらい昼食、ランチを食べるのに…福江島のランチ情報まとめがない。「五島商店 佐藤の芋屋」の「福江島のこと」の記事の中にも多数のランチ、ディナー情報の記事があります。この「福江島のこと」の「ランチ情報」だけ抜き出してスピンアウトしたのが、「福江島ランチーズ」なのです。
アグリ・コーポレーションでは、現在、事業拡大につき新しい仲間を探しています。地元(長崎県五島市)の方をはじめ、地元以外の移住者、移住を検討されてる方、未経験者、大歓迎です。募集職種、ご応募時の問い合わせFAQ等、詳しくは専用ページにて掲載しています。お問い合わせや質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。