五島列島の冬は「意外と寒い」けれど「美味しい」季節
「五島列島」と聞くと、沖縄のような南国のイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか? コバルトブルーの海、白い砂浜、半袖で過ごせる気候…。確かに夏は最高のビーチリゾートですが、冬の五島列島には、また違った厳しい自然と、それを補って余りある「深い魅力」があります。
「冬に五島へ旅行に行きたいけれど、どんな服装で行けばいい?」 「冬ならではの美味しい食べ物は何?」
そんな疑問をお持ちの方へ、今回は五島列島在住のさつまいも農家である私たちが、ガイドブックには載っていないリアルな冬の五島事情をご紹介します。 雪が舞う幻想的な教会、脂が乗った絶品の魚介類、そして寒風にさらされて甘みを増す干し芋やかんころ餅。 知れば知るほど行きたくなる、冬の五島の歩き方をご覧ください。
五島の天気・気候事情:雪は降るの?服装は?
まず最初に、一番よく聞かれる「天気」についてお話しします。 結論から言うと、五島列島の冬はしっかりと寒いです。そして、雪も降ります。
年に数回、五島が白銀の世界になる

「九州の西の端だし、暖かいんでしょ?」と油断してはいけません。 五島列島では、12月から2月にかけて、年に数回ほど雪が積もることがあります。 頻繁ではありませんが、寒波が到来するとうっすらと雪化粧をし、時には数センチ積もることも。赤煉瓦の教会や石垣の風景に白い雪が積もる様子は、言葉を失うほど幻想的で美しいものです。
しかし、現実的な生活面では少しパニックになります。 スタッドレスタイヤを持っている一般家庭はほとんどないため、積雪時は多くの車がノロノロ運転。チェーンを装着しているのはバスやタクシーくらいです。もし冬にレンタカーを借りて観光する際は、天気予報をこまめにチェックし、積雪が予想される日は運転を控えるのが賢明です。
服装のポイントは「風対策」
気温自体は氷点下になることは稀ですが、五島の冬の最大の特徴は「季節風(北西の風)」です。 海を渡ってくる強い北風が吹き付けるため、体感温度は実際の気温よりもずっと低く感じます。
- アウター: 風を通さないダウンジャケットやウインドブレーカーが必須です。
- インナー: ヒートテックなどの保温下着を重ね着しましょう。
- 小物: マフラー、手袋、ニット帽があると安心です。特に海岸沿いの教会巡りをする場合は、耳が痛くなるほどの風が吹くこともあります。
冬の五島はイベントが目白押し!
寒さに負けず、冬の五島列島は熱気あふれるイベントが盛りだくさんです。 観光客の方が参加できるものも多いので、日程を合わせて訪れるのもおすすめです。
ランナーの聖地!?マラソン・駅伝大会
五島市は、実はマラソンやロードレースが非常に盛んな地域です。 アップダウンの激しい島特有の地形と、美しい海沿いのコースがランナーたちの挑戦意欲を掻き立てます。
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11月:五島列島夕やけマラソン(マラニック) 景色を楽しみながら走る「マラニック」形式の大会などが行われます。
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12月:各地区でのロードレース大会
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1月:市民駅伝大会 地元のチームが襷(たすき)を繋ぎ、沿道からは熱い声援が飛びます。
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2月:五島つばきマラソン 「五島つばき祭り」期間中に開催されるメインイベントの一つ。フルマラソン、ハーフマラソンがあり、全国から健脚自慢が集まります。完走後の「五島牛」や「五島うどん」の振る舞いも楽しみの一つです。
五島の冬を彩る「五島つばき祭り」
五島列島・冬の観光の主役といえば、やはり「椿(つばき)」です。 五島は日本有数の椿の自生地であり、冬になると島中のあちこちで真っ赤な椿の花が咲き誇ります。
毎年2月中旬から開催される「五島つばき祭り」では、椿に関する展示や体験イベント、夜のライトアップなどが行われます。 特に、高級オイルとして知られる「五島特産・椿油」を使った搾油体験や、椿油を練り込んだ「五島うどん」の食べ比べは必見です。
地元の活気を感じる「産業まつり」

12月頃には各地域で「産業まつり」が開催されます。 農産物や海産物の品評会、即売会が行われ、生産者と直接触れ合える貴重な機会です。 私たち「五島商店佐藤の芋屋」のような農家も、自慢のさつまいもや加工品を出品することがあり、地元の方々との交流を楽しみにしています。
冬こそ美味しい!五島の「食」事情

寒くなると魚は脂が乗り、野菜は甘みを増します。 食通の間では「五島の食は冬が一番」と言われることもあるほど、絶品グルメが揃う季節です。
釣り人憧れの聖地!冬の狙いは「水イカ」
五島列島といえば、釣り人(アングラー)にとっては聖地のような場所。 真冬でも全国から「ガチ勢」のアングラーが訪れます。

春から初夏にかけては「キス釣り」が人気で、透き通るような飴色の美しいキス(海の女王)が釣れますが、冬の防波堤での主役はなんといっても「水イカ(アオリイカ)」です。

五島の水イカは、とにかく肉厚で甘みが強いのが特徴。 「エギング」という疑似餌を使った釣り方なら、女性や初心者でも防波堤から手軽に狙えます。 釣り上げたばかりの水イカは、透明でコリコリとした食感。刺身はもちろん最高ですが、一夜干しにして炙って食べると、凝縮された旨味が口いっぱいに広がります。
釣りたての魚は別格の味

私が好きなキスの天ぷらもそうですが、自分で釣った魚をその場で調理して食べるのは、何物にも代えがたい贅沢です。 ただし、冬の釣りは餌の「イソメ(ゴカイ)」を触る手が悴んで辛いのが難点…。虫餌が苦手な方は、疑似餌(ルアーやエギ)を使う釣りがおすすめです。
脂が乗った「寒ブリ」と「アラ(クエ)」

冬の五島の海産物で外せないのが、荒波で揉まれて脂が乗った「寒ブリ」です。 刺身にすると醤油を弾くほどの脂乗りで、ブリしゃぶにすればとろけるような食感を楽しめます。 また、幻の高級魚と呼ばれる「アラ(クエ)」も、冬場は鍋料理の王様として珍重されます。五島の民宿やホテルで、これらの冬の味覚を堪能するのは最高の贅沢と言えるでしょう。
五島の冬のソウルフード「かんころ餅」
海産物も美味しいですが、私たち農家にとっての冬の主役は、やはり「さつまいも」です。 冬はさつまいもの収穫が終わり、貯蔵によって甘みが増す時期。そして、五島の伝統菓子「かんころ餅」作りの最盛期でもあります。
こたつで食べる「かんころ餅」の幸せ

かんころ餅とは、薄く切って天日で干したさつまいも(かんころ)を蒸して、お餅と混ぜ合わせてついた郷土菓子です。 冷たく乾いた冬の北風(空っ風)は、良質な「干し芋(かんころ)」を作るのに欠かせません。
冬の五島の家庭では、ストーブの上やトースターでかんころ餅を焼き、熱々を頬張るのが定番の過ごし方。 焼くと柔らかくなり、さつまいもの素朴な甘さと、お餅のモチモチ感が絶妙にマッチします。まさに心も体も温まる、冬のおやつです。
プロが教える!冬の「さつまいも」が一番甘い理由
「さつまいもは秋の味覚」と思われがちですが、実は一番甘くて美味しいのは冬だということをご存知でしょうか?
熟成で糖度がアップする

さつまいもは、収穫直後よりも、一定期間寝かせる(熟成させる)ことでデンプンが糖に変わり、甘みがグンと増します。 10月〜11月に収穫されたさつまいもが、1〜2ヶ月の貯蔵を経て、ちょうど食べ頃を迎えるのが12月〜2月の冬場なのです。
寒い日は「焼き芋」が最高のご馳走

寒い冬空の下、ハフハフと言いながら食べる焼き芋は格別です。 特に、五島列島のミネラル豊富な土壌で育った「安納芋」や「紅はるか」をじっくり焼いた焼き芋は、蜜が溢れ出し、まるで天然のスイーツ。
まとめ:冬の五島列島で心温まる体験を
五島の冬は、確かに寒く、時には雪も降ります。 しかし、その寒さがあるからこそ、椿の花の赤色が鮮やかに映え、魚たちは脂を蓄え、さつまいもは甘く熟成します。
- 観光なら: 2月の「つばき祭り」や幻想的な雪の教会巡り。
- アクティビティなら: マラソン大会への参加や、防波堤での水イカ釣り。
- 食なら: 寒ブリ、アラ鍋、そして焼きたてのかんころ餅と熟成焼き芋。
こたつに入って美味しい特産品を食べ、早朝の凛とした海の空気を吸い込めば、日頃のストレスも解消され、心身ともにリフレッシュできるはずです。 もし現地に来るのが難しい場合は、通販でお取り寄せできる「冬の五島の味覚」で、島旅気分を味わってみてくださいね。
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地元の人、旅行で福江島へ訪れる人、出張で福江島へ訪れる人、夕食と同じくらい昼食、ランチを食べるのに…福江島のランチ情報まとめがない。「五島商店 佐藤の芋屋」の「福江島のこと」の記事の中にも多数のランチ、ディナー情報の記事があります。この「福江島のこと」の「ランチ情報」だけ抜き出してスピンアウトしたのが、「福江島ランチーズ」なのです。
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