五島市が移住者急増の理由とは?5年連続で移住者が200人越え!福江島に移住が増えている理由と福江島に住む費用はどれくらい?

五島列島のひとつである福江島。島内には五島列島の自然を学べる「鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンター」や、神秘的な「大山祇神社」、断崖絶壁の上に建つ「大瀬埼灯台」、無料で利用できる「荒川温泉足湯」など、魅力的な観光スポットがいっぱいです。そんな福江島を主とする五島市は、5年連続で移住者が200人越えを記録しています。今回は、福江島に移住者が増えている理由と、福江島に住む費用はどれくらいなのかについて、ご紹介します。

福江島を主とする五島市に移住が増えている理由

五島市はこの5年間で約1,000人もの移住者を受け入れており、そのうち7割が30代の若者です(2024年3月現在)。五島市がある場所は日本列島の西の端ですが、なぜ若者がそのような離島を移住先として選んでいるのでしょうか。

都市部とのアクセスが良好

五島市が移住先として選ばれている理由のひとつが、都市部とのアクセスが良いことです。五島市には「五島福江空港(五島つばき空港)」があり、長崎空港と福岡空港に直行便が出ています。飛行時間は長崎空港まで約30分、福岡空港まで約40分です。羽田空港まで向かう場合は、福岡空港で乗り継ぎ、約3時間で到着します。福江港からは、長崎港へフェリーとジェットフォイル、博多港へフェリーが出ており、都市部とのアクセスが良好です。

子育て環境が整っている

五島市には保育園と認定こども園があり、待機児童はいません。妊娠・出産・子育ての支援を切れ目なく行っているのも魅力のひとつです。例えば、助産師や保育士が妊娠から就学まで、成長・発達の支援を行いながら、家族の心身サポートを実施しています。情報交換の場である母親教室や、育児用品の貸し出しも行っています。

教育環境が整っている

小学校と中学校は、どちらも10校以上あります。中には全校生徒が450人規模の大きな学校もあれば、生徒数が少なめの複式学級の学校も。高校は5校で、普通科をはじめ、衛生看護科やスポーツコースもあります。国公立大学の進学率が6割の進学校のほか、ビジネス起業と地域活性化を学べる地域振興系列学科のある高校、英語教育を重視する高校、定時制高校もあります。また、特別支援学校(小中学部・高等部)の分校があるのも特徴です。

適度に便利で人々が暮らしやすい

五島市には大型スーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ホームセンターがあり、生活必需品を揃えるのに便利です。レストラン、居酒屋、カフェのような飲食店も多く、グルメを堪能できるのも特徴のひとつ。また、医療施設や銀行、郵便局も複数あります。さらに、光インターネットは市のほぼ全域で利用可能で、市内各地にはコアワーキングスペースがあります。
町から車で約15分の場所にはのどかな風景が広がっており、島のあちこちで荘大な大自然に触れ合えるのが魅力です。

人が良い

五島市は遣唐使の時代から他所の土地の人を受け入れてきたほど、島民は開放的な人が多いです。移住者によると、「居酒屋で食事をしていたら島民に話しかけられ、ぐっと人脈が広がった」「人が親切なので移住を決めた」といった声が聞かれました。また、移住者同士が自然と繋がる環境ができているのも特徴といえるでしょう。

福江島に住むのにかかる費用

次に、福江島に住むために必要な費用をピックアップしてご紹介します。

引っ越し料金

福江島に住むのためにかかる費用のひとつが、引っ越し料金です。本土とは異なり、船や飛行機を使うケースがあるため、陸送のみの引っ越しより高額になる可能性があります。また陸送と比べると、船や飛行機は天候の影響を受けやすく、追跡サービスや紛失保証のようなオプションが必要です。そのような追加料金が発生する可能性があるため、本土での相場より、単身は約10万円、家族での引っ越しは20万円程度の費用を多めに準備しておくべきでしょう。

家賃や住宅事情

福江島は土地が広いため、住宅のほとんどが平屋(戸建て)です。しかし、近年は単身で住みやすい集合住宅も増えています。民間のアパートの家賃を調べてみると、間取りや築年数などにもよりますが、4万~5万円台のところが多いようです。移住するにあたっておすすめなのが、五島市が管理する短期滞在住宅を利用することです。短期滞在住宅は、五島市への定住に向けた住まいや仕事探しの拠点として、短期的(1ヶ月以上3ヶ月未満)に利用できます。人気があり満室のことが多いですが、急遽キャンセルが発生するケースがあるようです。気になる方は、利用条件などの詳細について調べてみると良いでしょう。

運転免許と自動車が必用

基本的に福江島は車社会で、自動車は一家に一台というより、一人一台が当たり前になっています。もし運転免許を持っていない場合は、まず免許を取得しましょう。
ペーパードライバーの人はスムーズな運転ができるよう、移住前に練習しておくことをおすすめします。道路はほとんど舗装されていて運転しやすく、移住後に初心者マークを外せた人は大勢いるようです。また自動車の購入や車検は島内でも可能です。安い中古車は後から修理が重なるケースがあるため、新車購入を考慮し、ある程度の費用を用意しておくべきでしょう。さらにガソリン代は本土と比べると20円ほど高いようです。

収入と支出に変化あり

実際に移住した人の感想をみてみると、「収入は減ったけど支出も減った」という声が多くみられました。また「本土にいたときは外食するお店が多くあったけど、近くにお店が少ないのでお金を使う機会が減った」という人もいます。中には「自給自足で野菜をつくったり、ご近所さんや大家さんからおすそ分けをもらったりしているため、食費が減った」という人もいました。

福江島の移住を後押しする補助金と助成金

福江島には、移住を後押しする、以下の補助金と助成金があります。ただし、受け取るには年齢・家族構成・移住後の居住期間など、さまざまな条件があるため注意が必要です。例えば、移住後5年間は福江島に住み続けること、などの条件があるようです。もしも期間経過前に転出すると、補助金を返還する必要があります。場合によっては加算金を支払わなければいけません。補助金・助成金の活用は慎重に検討すべきでしょう。

補助金・助成金

  • 奨学金返還助成
  • 面接旅費助成
  • 雇用機会拡充支援事業補助金
  • 子育て世帯引っ越し補助
  • 空き家バンクリフォーム助成
  • 結婚生活支援事業
  • 移住支援金

福江島(五島市)への移住まとめ

福江島に移住が増えている理由と福江島に住む費用はどれくらいかをご紹介しました。福江島に移住者が増えているのは、都市部とのアクセスが良好で子育て環境や教育環境が整っているからです。また人が良く適度に便利な町で人々が暮らしやすいことも挙げられます。福江島への移住が気になっている人は、ぜひ参考にしてくださいね。