五島列島が舞台の、フジテレビ水曜夜10時のドラマ『ばらかもん』は皆さんご覧になっていますか?。朝の連続テレビ小説『舞いあがれ!』で出演していた赤楚さんが同じ時間帯のドラマ主演を果たしており、それも捨てがたいですが、そんななか、評判も良いみたいで、いろんな方から「五島のドラマ見てるよ~」と言われてとても嬉しいです。「舞いあがれ!」で出演していた、川口春奈さん、福原遥さん、目黒蓮さんまでそれぞれドラマで活躍しており、本当に楽しみが増えております。先日はヒロインの祖母役を演じていた高畑淳子さんが五島のふるさと大使になったというニュースもありました。今回は『ばらかもん』の裏側や魅力について書きたいと思います。五島の暮らしが垣間見える部分も考察していきます。
1.最初に登場した福江空港、福江空港から目的地に行くにはどうしたら良い?の問題
東京から来て初めて主人公が五島に降り立ったシーンですが、空港前は閑散としており、タクシーは1台も停まっていません。バス停の時刻表を見たら次のバスは1時間後とかありえない状況で戸惑っていましたね。実際の空港のバス停はこんな感じです。朝と夕方の便はバスが止まって待ってくれていますが、昼間は利用客が少ないため1時間に1回しかバスがきません。タクシーは予約をおすすめします。大抵の人が、車で送迎してもらえるのでバスを利用するのは観光客のみです。出張や旅行で五島から飛行機に乗る際は、駐車場が無料なのでたくさん停めてあります。レンタカー利用の場合はレンタカー会社の人が迎えにきてくれます。
清舟は諦めて歩きだしますが、偶然通りかかった第一村人のキャリーに乗せてもらいます。歩いて目的地に行こうという発想がすごいですけどね。空港からドラマでいう村までは車でも20分くらいかかるので無理がありますね。それはさておき、この前、出張の帰りに空港のバスを初めて利用しました。行きは船で行き、帰りは飛行機で帰ってきて、自家用車は港に置いていたため、車を取りにいかないと帰れなかったからです。福岡からの最終便は30分遅れで、もちろん最終のバスも、飛行機が到着するまで待ってくれていました。
2.競争相手がいない五島ではサービス精神があまりない!?説
五島バスに乗る機会ってなかなか無いので新鮮でした。バスは運転席の横しかドアがありません。整理券もありません。私のほかは明らかに観光客の年配の方々でした。「○○ホテルまで行くにはどのバス停で降りますか?」と運転手さんに聞いてみましたが、「わかりません」の一言。あまり聞かないホテルの名前だったからかもしれません。そこで私が教えました。五島バスはバス停でなくても行きたい場所を言えばその近くで途中で降ろしてくれますので気軽に聞くといいです。そして別のお客さんが、小銭がちょうどなくて1000円札をそのまま運賃箱に入れました。釣銭が出てくると思いきや、「釣銭は用意してないんですよ」と運転手。運賃箱に入れる前に言えばいいのになと正直思いました。そのお客さんは「じゃあその1000円でいいわ、おつりもいらない」といってさっと降りていきました。
そこでドラマの1場面を思い出しました。1話で、運送業者が引っ越しの荷物を玄関先に置いて戻ろうとしたとき、清舟が「家の中に運んでくれないんですか」と聞くと「うちはそういうのやってないんで」とそそくさと帰って行くシーン。そのあと清舟が言い放った言葉が、「競争相手がいないと島のサービスは落ちていく一方だ」です。確かにそうかもしれませんね。両替機もないのはさすがに不便ですね。そんな五島バスですが、Tsubaki HOTELにお泊りの方はターミナルホテル前、CONNEHOTERLにお泊りの方は本町通りで降りてください。ほか、飲食店に行くと、水はセルフ、注文もこちらから呼ばないかぎりとりに来ないなどもありますね。2人とかで営んでいるお店が多いので厨房にすぐ引っ込んでしまうんです。島のシステムは観光客にとっては接客態度があまりよろしくないという印象も。
3.海や港のシーンのロケ地はどこ?五島がロケ地じゃないシーンもある件
空港から家に向かう途中海のシーンが出てきますが、原作ファンの方や五島の人はすぐ、この海じゃないのに…と気づいてしまったと思います。原作では町の中心部からばらかもんの舞台、富江町に向かう途中の大浜海水浴場の砂浜が見えますが、ドラマで通った道はメインの国道から離れた農道のような細い道、しかも岩場の見える荒々しい海です。製作者は清舟の鬱々とした気分を表現したかったのか?それとも、この場所が気に入ったのでしょうか。この場所は五島市三井楽町の柏地区の海だそうです。このように、全部が富江町で撮られているわけではないのです。子どもたちが村の運動会に向かうシーンは三井楽町の高崎でした。ここは好きなのですぐにわかりました。
そのほか、なるのお気に入りの夕陽が綺麗に見える防波堤は五島市上崎山町にあります。
他にも漁港のシーンがよく登場しますが、ほとんどが千葉県の勝浦市の漁港でロケが行われていたそうです。クランプアップして間もない頃、記者会見で、リポーターがなる役の子に、「五島列島の海は綺麗ですか?」と聞かれ、困った顔をしていたのはそんな理由があったのかと納得。ちょうどロケが始まったころ五島は記録的な雨が続き海も大荒れな日が多かったためとも言われていますし、撮影で長期間キャストを島に滞在させるのはスケジュール的にも予算的にも厳しい状況なのが窺えます。ちなみに、残念ですが、商店や病院も五島のものではありません。
4.ドラマによく登場する「このもん」とは!?
第1話で島に引っ越してさっそくなるの祖父におすそ分けで袋に大量のこのもんをもらった清舟。食べたとたんあまりの美味しさに夢中で食べ、ドラマの中でよく登場します。このもんは大根の漬物で、一般的にははりはり漬けともいうんでしょうか。たくあんよりも薄いのに歯ごたえがあり、触感がいいです。見た目は粕漬けみたいな色です。私も農家に嫁いで初めてこのもんを食べた時とても美味しくてびっくりしました。甘辛いのがご飯にぴったりです。
作り方はけっこう単純で、厚さ3ミリほどのくし形切りした大根をからからになるまで天日干しします。天気が良い時は一気に2、3日で乾きます。鍋にお酢、薄口醬油、砂糖を入れ沸騰させます。熱いうちに大根を投入します。切干大根を水で戻すように、干して縮んだ大根が戻っていきます。冷ましてから瓶に移し1週間が食べごろです。家庭によってしょうがや鷹の爪をアクセントに加えます。大根の大量消費で、一度にたくさん作っておすそ分けします。ばらかもんの漫画に載っていたレシピで作ったことがあるのですが上手くできませんでした。しかし、富江町にあるカフェ手と場のオーナーのYou Tubeでレシピが紹介されていてその黄金比で作ったら本当に美味しく出来上がりました!砂糖やお酢の種類にも味が左右されるようです。
5.五島の人は餅まきが大好きな件
第2話では、清舟が餅拾いの極意を島の人たちに教えてもらいます。イベントや上棟式では餅まきは普通かもしれませんが、島では漁師さんが新しい船をお披露目するときに大漁旗を飾り、餅まきをします。また、お墓を建てるときも餅まきや、餅配りをします。餅まきの噂を聞きつけ袋を持参し、たくさんの人が集まります。そしてなぜか子どもだけじゃなく大人まで異様なほどの闘争心をむき出しにします。横取りは当たり前、ジャンピングキャッチしたり、地面を四つん這いになったり大騒ぎです。小さい子はぶつかったり、手を踏まれたりするので気をつけなければなりません。大人は餅拾いに全集中で周りが見えていません(笑)
先月、自衛隊の航空ショーに行ったのですが、最後に餅まきがあり、お客さんがとても喜んでいました。というのもコロナでずっとイベントの餅まきを控えていたからです。
私も子どももたくさんゲットできて大満足でした!嬉しいことにかんころ餅もあったので、出来立てほやほやのやわらかいうちにいただきました!ドラマの中ではパンチと呼ばれるこわもてのおばさんが善哉にしておすそ分けしてくれたり、餅拾いを人生に例えたヤス婆の言葉もジーンとしました。餅まきは幸せのおすそ分け、島の人たちは縁起物として餅拾いが好きなのですね。
まとめ
早くもロケ地巡りで千葉の漁港に行く方も増えているそうです。でもやっぱり五島の海を皆さんに見てもらいたいです。あっ、ここのシーンはあそこだ!なんて会話しながら見るドラマはやっぱり面白いです。福江空港が登場しただけでもテンション上がりますし、五島弁も楽しみに見ています!原作と違うシーンは多々あります(暴力的なところはカットされていたり)が、毎回毎回ほっこりするドラマですので落ち込んだ時などにぜひ見てください。
編集部が実際に見て、食べて、飲んで!美味しかったものを厳選!ばらかもん、舞いあがれ!の聖地として有名になった五島市のふるさと納税返礼品のオススメはズバリこれ!
地元の人、旅行で福江島へ訪れる人、出張で福江島へ訪れる人、夕食と同じくらい昼食、ランチを食べるのに…福江島のランチ情報まとめがない。「五島商店 佐藤の芋屋」の「福江島のこと」の記事の中にも多数のランチ、ディナー情報の記事があります。この「福江島のこと」の「ランチ情報」だけ抜き出してスピンアウトしたのが、「福江島ランチーズ」なのです。
アグリ・コーポレーションでは、現在、事業拡大につき新しい仲間を探しています。地元(長崎県五島市)の方をはじめ、地元以外の移住者、移住を検討されてる方、未経験者、大歓迎です。募集職種、ご応募時の問い合わせFAQ等、詳しくは専用ページにて掲載しています。お問い合わせや質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。