福江港での派手な見送りは五島の名物?観光名所も良いけど送別セレモニーは一見の価値があります!本日、3年間以上、一緒に働いてきた仲間が故郷のベトナムへ帰国するので見送りに行ってきた

一月も半ばに入り晴天の日、今まで3年間以上もアグリ・コーポレーションで働いてきた仲間たちが、故郷のベトナムへ帰国する事となりました。彼らはまだ二十歳前後という若さで、九州のさらに西の果ての島「五島列島」へ働きにやってきたのです。

外国人の同僚

私もこれまで多くの仕事を経験してきましたが、同僚に外国人がいるのは初めてでした。彼らは、言葉も生活や食習慣も全く違う日本の土地で逞しく働いてきました。驚いたエピソードはいくつもありますが、ひとつ紹介すると梅の実を生でガリガリと食べることです。日本では梅干しや梅酒などひと手間加えないと食べることは出来ないのが常識だったので、ほんとうに驚きました。日本人とは違う、分解酵素でも備えているのでしょうかね?甘いお菓子も、そこまでは好きではなくて、どちらかというとしょっぱい味が好みの子が多いようでした。長期で働いている社員とは仲間が良くて、自宅にも行き来をし親睦を深めているようでした。家に招きテーブルを囲んで同じものを食べながら歓談する…これこそ等身大の国際交流といえると思います。

日本人も学ぶことが多い

彼らは普段はふざけて冗談を言ったりして陽気で明るいふるまいをしていますが、仕事となると、とても勤勉で仕事が速くリーダー的な役割も立派にこなしてきました。近年では若者と仕事で接すると、すごくドライというかきっぱり公私を分けているタイプが多い印象があります。時間になったら仕事が途中でもさっと帰ったり、仕事外のことはやりません。例えば職場の外のゴミ等が目についても、さっと掃いて帰るという発想はないようです。それはきっと日本の若者たちの個人の問題なのではなく、今の社会の歪みや窮屈さからくるものだと思います。ここ30年ずっと不況が続き、若者も年配者もお金や生活の心配が頭から離れません。未来に希望が持てないのです。

仕事でも、長い目で育てる文化は過去のこと。今は即戦力を求められます。好きで入った仕事なのに会社の歯車となってしまい長期労働で身体と心を蝕まれて休職や退職に、追い込まれてしまった人を何人も知っています。少子高齢化に歯止めのかからない日本はこのままでいいのでしょうか?そんな息苦しい空気の中で暮らしていた自分から見ると、外国人の彼らにはまだ「未来」を感じる事が出来たのです。少し前の日本にも確実にあったものです。これは今の日本に一番必要なもなんだと思います。

そんなベトナム人の彼らの帰国の日

ラボ長からのグループラインで日程のみ知らされているだけでしたが、蓋を開けてみると沢山のお見送りの面々が集まっていました!その中には、もう退職されたのにもかかわらず駆け付けてくれた顔もありました。

他にも「あ」「り」「が」「と」「う」のパネルを持ってきてる社員も。これまでこうして色んな方々を見送ってきたんですね…胸があつくなりました。そういえば昨年の春に福江港で見かけたお見送りも、太鼓や楽器を使って盛大にやっていたっけ。これをしてもらった日にはもう涙腺崩壊ですね。

五島の名物?

五島の人たちの思いやりというか派手なお見送りはもう立派な名物です。観光名所も良いですけど、この送別のセレモニーを生で見る価値はありますよ。

いよいよお別れの時。川村班長の声に合わせて、ズンくん、ザンちゃん、ヒエンちゃん、キエンくんの名前をみんなでコール!!パートさんたちの「ありがとね〜元気でね〜」の声は彼らにも届いてたようで、目を小さくこすっているのが見えました。野母商船のご協力もあり、紙テープを持ち込んで五島名物の「お見送り」を出来たと思います。

みんな身体に気をつけてこれからもぎばって(頑張って)いってね!彼らのこれからの成長と成功を五島から祈っています。