さつまいも1本の糖質は角砂糖何個分?カロリーと太りにくい食べ方を管理栄養士が解説

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秋の味覚として人気のさつまいも。その自然な甘さから「糖質が多くて太りやすいのでは?」と、ダイエット中は食べるのをためらってしまう方もいらっしゃるかもしれません。しかし、実はさつまいもは正しい知識を持って食べ方さえ工夫すれば、ごはんよりも太りにくく、ダイエットの心強い味方になってくれるのです。この記事では、管理栄養士がさつまいも1本あたりの糖質量やカロリーを具体的に解説し、血糖値の上昇を示すGI値や食物繊維の観点から、なぜダイエットに向いているのかという理由を明らかにします。さらに、糖質の吸収を抑える「冷やす」食べ方や1日の適量、逆に太ってしまう注意点まで、皆さまが抱える疑問に詳しくお答えしていきます。

さつまいも1本の糖質とカロリーは具体的にどれくらい?

秋の深まりとともに恋しくなる、あのほっくりとした甘さ。さつまいもは多くの人を魅了する冬の味覚の代表格ですが、その甘さゆえに「糖質やカロリーは一体どれくらいあるのだろう」と気になっている方も少なくないのではないでしょうか。まずは、さつまいものサイズ別に具体的な数値を見ていきましょう。

さつまいものサイズ別 糖質・カロリー早見表

さつまいものサイズ別 糖質・カロリー早見表

スーパーなどで見かけるさつまいもは、大きさも様々です。ここでは一般的なS・M・Lのサイズに分け、それぞれの重さに応じた生のさつまいも(皮なし)の糖質とカロリーの目安を一覧にしました。

さつまいものサイズ別 糖質量とカロリーの目安
サイズ(目安の重さ) 糖質量 カロリー
Sサイズ(約150g) 約44.6g 約189kcal
Mサイズ(約250g) 約74.3g 約315kcal
Lサイズ(約400g) 約118.8g 約504kcal

※生のさつまいも100gあたり、糖質29.7g、カロリー126kcalとして計算しています。

糖質量を角砂糖でイメージしてみよう

さつまいもの糖質量を角砂糖でイメージしてみよう

数値だけではピンとこない糖質の量を、より身近な角砂糖で思い描いてみましょう。一般的な角砂糖1個(約4g)の糖質量で換算すると、以下のようになります。

  • Sサイズ(約150g)… 糖質 約44.6g = 角砂糖 約11個分
  • Mサイズ(約250g)… 糖質 約74.3g = 角砂糖 約18.5個分
  • Lサイズ(約400g)… 糖質 約118.8g = 角砂糖 約30個分

例えば、中くらいのMサイズのさつまいも1本には、角砂糖およそ18個半分もの糖質が含まれていることになります。こうして具体的な個数で見てみると、その糖質の多さに少し驚かれるかもしれませんね。しかし、この糖質の量だけで「太りやすい」と結論付けてしまうのは、少し早いかもしれません。

なぜさつまいもはダイエット向きと言われるの?

さつまいもは甘くて食べ応えがあるため、一見するとダイエットには不向きな印象を受けるかもしれません。しかし、実際にはダイエットを力強くサポートしてくれる要素がたくさん詰まっています。その理由は大きく分けて3つあります。これから、さつまいもがなぜダイエット中の方におすすめされるのか、その秘密を一つひとつ紐解いていきましょう。

理由1 血糖値の急上昇を防ぐから

私たちが食事をすると、食べ物に含まれる糖質によって血糖値が上昇します。この血糖値の上昇度合いを示す指標が「GI値(グリセミック・インデックス)」です。GI値が高い食品ほど食後の血糖値が急激に上昇し、それを下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンには、余った糖を脂肪として体に蓄える働きがあるため、過剰な分泌は肥満につながりやすくなります。 さつまいものGI値は「55」で、これは白米(約88)や食パン(約95)と比べても低い数値であり、「低GI食品」に分類されます。 そのため、さつまいもは食後の血糖値の上昇が緩やかで、インスリンの過剰な分泌を抑え、結果として脂肪がつきにくい体づくりを助けてくれるのです。

理由2 豊富な食物繊維がお通じを改善するから

さつまいもは豊富な食物繊維がお通じを改善するから

さつまいもは、お腹の調子を整える「食物繊維」が豊富なことでも知られています。 食物繊維には、水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」の2種類があり、さつまいもにはこの両方がバランス良く含まれています。 水溶性食物繊維は糖質の吸収を穏やかにし、不溶性食物繊維は便のカサを増やして腸を刺激することで、スムーズなお通じを促します。 さらに、さつまいも特有の成分として注目したいのが、切った時に断面から染み出る白い液体「ヤラピン」です。 このヤラピンは、腸のぜん動運動を活発にする働きがあり、食物繊維との相乗効果で便秘の改善を力強くサポートしてくれます。 これら食物繊維とヤラピンの働きによって腸内環境が整えられることは、ダイエットだけでなく、美肌づくりにもつながる嬉しい効果と言えるでしょう。

理由3 満足感が高く食べ過ぎを防ぐから

さつまいもは満足感が高く食べ過ぎを防ぐから

ダイエットを続ける上で、空腹感との戦いは大きな課題です。その点、さつまいもは非常に心強い味方となります。豊富に含まれる食物繊維は消化に時間がかかるため、腹持ちが良く、満腹感が長続きします。 これにより、少量でも満足感を得やすく、間食や次の食事での食べ過ぎを防ぐ効果が期待できるのです。 また、加熱することで増す自然で優しい甘みは、ダイエット中に不足しがちな「甘いものを食べたい」という欲求を満たしてくれます。 わざわざ砂糖を使ったお菓子に手を伸ばさなくても、さつまいもそのものの甘みで心も体も満たされるため、結果的に余計なカロリー摂取を抑えることにつながります。

糖質を抑える効果的な食べ方はある?

さつまいもは調理法やひと工夫で、糖質の吸収をより穏やかにすることが可能です。同じさつまいもでも、食べ方次第で体に与える影響が変わってくるのです。ここでは、糖質を上手にコントロールしながら、さつまいもの栄養を最大限に活かすための具体的な方法をご紹介します。

一番のおすすめは「冷やす」こと

さつまいもの一番のおすすめは「冷やす」こと

さつまいもの糖質対策として、最も手軽で効果的なのが、加熱した後に一度冷ましてから食べることです。 最近ではコンビニエンスストアなどでも「冷やし焼き芋」を見かけるようになりましたが、これにはちゃんとした理由があるのです。温かいままで食べてももちろん美味しいのですが、ダイエットや健康を意識するなら、ぜひ「冷やす」という一手間を加えてみてください。

冷やすと増えるレジスタントスターチとは

さつまいもを加熱後に冷やすと、「レジスタントスターチ」という特別な成分が増加します。 レジスタントスターチは、「レジスタント(消化しにくい)」「スターチ(でんぷん)」という名前の通り、体内で消化・吸収されにくい性質を持つでんぷんです。 このため、糖質でありながら食物繊維とよく似た働きをすることが知られています。

具体的には、消化されずに大腸まで届き、腸内にいる善玉菌のエサとなります。 これにより腸内環境が整えられるだけでなく、糖質の吸収が緩やかになり、食後の血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できるのです。 まさに、糖質が気になる方にとっては救世主のような成分と言えるでしょう。

栄養満点の「皮ごと」食べる

さつまいもは栄養満点の「皮ごと」食べる

さつまいもを食べる際には、ぜひ皮をむかずにそのまま調理して召し上がってください。実は、皮とその周辺には、実の部分だけでは得られない貴重な栄養素がぎっしりと詰まっています。 さつまいもを切った時に断面から染み出る白い液体「ヤラピン」は、さつまいも特有の成分で、腸の動きを活発にする働きがあります。 このヤラピンは、特に皮の近くに豊富に含まれています。

さらに、皮にはポリフェノールの一種であるクロロゲン酸や、紫芋の場合はアントシアニンといった抗酸化作用を持つ成分も含まれています。 これらの成分は、糖の吸収を穏やかにする働きも期待されています。 食物繊維も豊富に含まれているため、皮ごと食べることで、便通改善と血糖値コントロールの両面から体をサポートしてくれるのです。

調理法は「蒸す」がベスト

さつまいもの調理法は「蒸す」がベスト

さつまいもの糖質やカロリーを考えるとき、調理法の選択は非常に重要です。数ある調理法の中でも、栄養素の損失が少なく、GI値の上昇も比較的緩やかに抑えられる「蒸す」方法が最もおすすめです。

さつまいもは調理法によってGI値(食後血糖値の上昇度合いを示す指標)が変化します。 下の表で主な調理法の特徴を比較してみましょう。

調理法によるさつまいもの特徴とGI値・糖質への影響
調理法 特徴 GI値・糖質への影響
蒸す 水分を保ちながら加熱するため、しっとり仕上がる。栄養素の流出が少ない。 GI値の上昇が比較的穏やかで、糖質が過度に増えるのを抑えられます。
焼く 水分が飛んで糖分が凝縮され、甘みが強くなる。メイラード反応で香ばしさが増す。 甘く美味しくなりますが、その分GI値は高くなる傾向があります。
茹でる GI値は低く抑えられますが、ビタミンCなどの水溶性の栄養素が煮汁に溶け出しやすいです。 GI値は低めですが、栄養を丸ごと摂るなら蒸す方が効率的です。
揚げる 油を吸収するため、カロリーが大幅に増加します。衣が付くとさらに糖質量も増えます。 高カロリー・高糖質になりやすく、ダイエットには最も不向きな調理法です。

このように、じっくり加熱して甘みを引き出す焼き芋は魅力的ですが、GI値が高くなりがちです。 天ぷらや大学芋のように油や砂糖を多用する調理法は、カロリーと糖質の両面から注意が必要です。 さつまいも本来の栄養と優しい甘さを活かし、糖質を賢くコントロールするためには、「蒸す」調理法を基本と考えるのが良いでしょう。

1日にどれくらい食べていいの?食べる時間は?

さつまいもがダイエットや健康維持の心強い味方であることは間違いありませんが、その恩恵を最大限に引き出すためには「量」と「時間」の二つの要素が非常に重要になります。糖質も含まれるからこそ、やみくもに食べるのではなく、自身の体と相談しながら賢く取り入れていくことが大切です。ここでは、具体的な目安量と、食べるのに最適な時間帯について詳しく解説していきます。

1日の適量はこぶし1個分(約150g)が目安

さつまいもは1日の適量はこぶし1個分(約150g)が目安

ダイエット中にさつまいもを取り入れる場合、1日の摂取量はこぶし1個分、重さにして約150gを目安にするのがおすすめです。 これは、1日に摂ってよい間食のカロリー目安である200kcalの範囲内に概ね収まる量です。 ご飯やパンなどの主食と置き換える場合も、まずはこの量を基準に始めてみるとよいでしょう。

もちろん、これはあくまで一つの目安です。ご自身の活動量や、その日の他の食事内容によって柔軟に調整することが肝心です。例えば、特に活動量が多かった日や、他の食事でカロリーを抑えられた日には少し多めに、逆に高カロリーな食事を楽しんだ日は量を減らすなど、日々の生活に合わせて加減しましょう。 さつまいもは栄養豊富ですが、そればかりに偏るのではなく、様々な食材からバランス良く栄養を摂ることが健康的な体づくりの基本です。

活動量の多い日中(朝食・昼食・おやつ)に食べよう

さつまいもは活動量の多い日中(朝食・昼食・おやつ)に食べよう

さつまいもに含まれる糖質を効率よくエネルギーとして活用するためには、食べる時間帯が鍵となります。基本的には、これから活動するぞ、という朝や日中に食べるのが最も効果的です。 夜は体が休息モードに入り、エネルギー消費が少なくなるため、食べたものが脂肪として蓄積されやすくなってしまいます。

具体的にどの時間帯に食べるのが良いのか、それぞれのメリットを下の表にまとめてみました。

さつまいもを食べる時間帯別おすすめ度
時間帯 おすすめ度 ポイント
朝食 1日の活動を始めるためのエネルギー源として最適です。食物繊維が豊富なので、朝のスッキリ習慣にも繋がります。
昼食 ご飯やパンの代わりとして主食に置き換えることで、午後の活動エネルギーを補給しつつ、満足感を得られます。
おやつ 午後の空腹感を満たし、夕食のドカ食いを防ぐのに役立ちます。自然な甘みがお菓子への欲求を抑えてくれるでしょう。
夜食 × エネルギーとして消費されにくく、脂肪として蓄積されやすいため、ダイエット中は避けるのが賢明です。

特に、おやつとして取り入れる方法は、甘いものが欲しくなった時の罪悪感の少ない選択肢として非常に優れています。 活動量の多い日中に上手にさつまいもを取り入れて、無理なく健康的な食生活を送りましょう。

逆に太ってしまう食べ方は?

さつまいもはダイエットの味方という印象が強いですが、食べ方次第ではかえって太る原因となってしまうことがあります。せっかくの栄養を無駄にしないためにも、太りやすい食べ方の特徴をしっかりと把握しておきましょう。

天ぷらや大学芋など油と砂糖を使う料理

太ってしまう!さつまいもを天ぷらや大学芋など油と砂糖を使う料理

さつまいもを美味しく調理する方法はたくさんありますが、特に注意したいのが油と砂糖をふんだんに使う料理です。代表的なものに、天ぷらや大学芋が挙げられます。これらは、さつまいもそのものが持つカロリーや糖質に加えて、調理で使う油や砂糖、衣のカロリーと糖質が丸ごと上乗せされるため、ダイエット中にはあまり向いていません。

例えば、調理法によって100gあたりのカロリーや糖質量がどのように変わるか、下の表で比較してみましょう。

さつまいもの調理法別カロリー・糖質比較(100gあたり)
調理法 カロリー 糖質
蒸しさつまいも 約132kcal 約30g
さつまいもの天ぷら 約248kcal 約24g
大学芋 約226kcal 約38g

このように、油で揚げたり砂糖で甘い蜜を絡めたりすることで、カロリーや糖質が大幅に増加することが分かります。 どうしても食べたい場合は、揚げる代わりに少量の油で焼いたり、砂糖の量を控えめにしたりするなど、調理法を工夫するだけでもカロリーオフにつながります。

寝る前の夜食として食べる

さつまいもを寝る前の夜食として食べる(注意)

食べる時間帯も、太りやすさに大きく関わってきます。特に避けたいのが、活動量の少なくなる夜、とりわけ就寝前に夜食として食べることです。 夜間は日中に比べてエネルギーが消費されにくく、摂取したカロリーが脂肪として蓄積されやすくなります。

私たちの体には、「BMAL1(ビーマルワン)」という体内時計を調節するたんぱく質が存在します。 このBMAL1には脂肪の蓄積を促す働きがあり、午後10時から深夜2時にかけてその分泌量が最も多くなることが分かっています。 この時間帯に食事を摂ると、食べたものが脂肪に変わりやすくなってしまうのです。 そのため、さつまいもを食べるのであれば、これから活動する朝や日中のおやつとして取り入れるのが賢明と言えるでしょう。

まとめ

さつまいもの糖質は角砂糖何個分?気になる1本のカロリーや、ごはんとの糖質量を比較

さつまいもは甘いから太りやすいと思われがちですが、実はごはんよりも低糖質・低カロリーです。太りにくさの秘密は、血糖値の上昇を穏やかにする「GI値」の低さと、お通じを助ける豊富な食物繊維にあります。より効果的に楽しむなら、一度冷やして皮ごと蒸して食べるのが一番。こうすることで、腸内環境を整えるレジスタントスターチが増えるのです。1日の目安はこぶし1個分ほどにして、活動量の多い日中に取り入れましょう。油で揚げたり、夜遅くに食べたりするのを避ければ、さつまいもはダイエットの心強い味方になってくれます。