管理栄養士が解説!さつまいもダイエットで失敗しない方法とは?糖質が高いさつまいもでダイエットが出来るのか?さつまいもは糖質が高いがダイエット向きな理由を教えます!

ダイエット中でもさつまいもを食べてもいいのかな?と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。さつまいもは糖質量が多めですが、糖質以外にも豊富な栄養素がたっぷり含まれているので、ダイエットに向いている食材です。この記事では、さつまいもがダイエットに向いている理由について管理栄養士が詳しく解説します。今日からでも実践出来る方法を紹介しているのでぜひ、参考にしてみてくださいね。

ダイエットと糖質の関係

糖質とは炭水化物の一種で、エネルギー源としてとても重要な働きをしています。食事から摂取された糖質は、身体の中で優先的にエネルギー源として利用されます。しかし、必要以上に摂りすぎてしまった糖質は、脂肪として身体に蓄えられてしまいます。そのため、糖質=太る、といわれるようになりました。

糖質を脂質に変えるインスリン

インスリンは、血糖値が上昇したときに膵臓から分泌されるホルモンです。インスリンの主な働きは以下の通りです。

  • 血糖値を一定に保つ
  • 余った糖質を脂質に変える働きを促進

糖質制限することによって、血糖値の上昇が抑えられてインスリンの分泌が減り、脂肪がつきにくくなります。

さつまいもはGI値が低い

「GI値」とは「グライセミック・インデックス」の略で、食後高血糖の上がり具合を示すものです。GI値が高い食品ほど血糖値が急激に上がりやすく、GI値が低い食品は緩やかに上昇します。主食のGI値をまとめてみました。

ご飯 84
食パン 91
うどん 80
そば 59
さつまいも 55

さつまいものGI値は55で、ご飯やパンに比べると低いことが分かります。GI値が低いさつまいもはダイエットにぴったりの食材といえます。

さつまいもの糖質量

では、さつまいも100gあたりの糖質量はどのくらいなのでしょうか。他のイモ類とどのくらい糖質量に差があるのか見ていきましょう。

芋の種類 カロリー 糖質
さつまいも(生) 140 30.3
じゃがいも(生) 94.5 8.2
里芋(生) 34.8 6.5
長いも(生) 65 12.9

さつまいもは他のイモ類に比べると、カロリーも糖質も高いことが分かりますね。そのため、糖質制限中は食べる量に注意が必要です。

さつまいもの栄養素

さつまいもには、糖質の他にどんな栄養素が豊富に含まれているのでしょうか。ひとつずつ確認していきましょう。

便秘解消におすすめ「食物繊維」

さつまいもの皮には、便秘解消に役立つ食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があります。

・水溶性食物繊維

水溶性食物繊維は水に溶けやすいため、便を柔らかくし、便の排泄をスムーズにする作用があります。

・不溶性食物繊維

不溶性食物繊維は水に溶けにくいため、便のかさを増やし、腸を刺激し蠕動運動を活発にする作用があります。

食物繊維
さつまいも(皮付き)100g 2.2g
さつまいも(皮あり)100g 2.8g

さつまいもは皮付きのまま食べたほうが、食物繊維を多く摂ることが出来ます。また食物繊維は、糖質や脂質の吸収を緩やかにする働きがあるため、ダイエット中には積極的に摂りたい栄養素でしょう。

むくみ改善に効果的な「カリウム」

カリウムは、余分なナトリウムを体外に排出する働きがあります。塩分の取りすぎが気になっている方は、意識して摂りたい栄養素です。

抗酸化作用のある「ビタミンC」

ビタミンCは体内では合成することが出来ないため、食物から摂る必要があります。さつまいもには、りんごの10倍のビタミンCが含まれています。ビタミンCは加熱しても損なわれにくいのが特徴です。

ダイエットにさつまいもを取り入れる際の注意点

さつまいもをダイエット中に取り入れる際には、いくつか注意点があります。1つずつ確認してみましょう。

主食と置き換える

ご飯に比べるとカロリーが低いため、さつまいもに置き換えればカロリーカットも期待できます。さつまいもをご飯のおかずとして食べると糖質の摂りすぎとなるため、さつまいもがおかずの時はご飯の量を1口、2口減らしてみましょう。もしくは、ご飯の代わりに主食としてさつまいもを食べてもOKです。主食としてさつまいもを食べる場合は、普段食べているご飯の量と同じ量を食べても問題ありません。

焼き芋は冷やして食べる

一度加熱したさつまいもを冷ますと、さつまいもに含まれるでんぷんは、吸収しにくい「レジスタントスターチ」というものに形を変えます。レジスタントスターチは食物繊維と似たような働きをしてくれるため、血糖値の急上昇を抑えてくれます。レジスタントスターチを増やすには、冷やすスピードが重要です。急激に冷やしてもレジスタントスターチは増えません。レジスタントスターチが一番増える温度は4℃程度と言われているので、ゆっくり時間をかけて冷やしましょう。

調理方法は「蒸す」「茹でる」がおすすめ

揚げる、焼くといった調理方法は高カロリーになりがちなので、ダイエット中の方は注意しましょう。蒸す、茹でるといった調理方法は油を使わないので、ダイエット中の方にはおすすめの調理法です。

まとめ

さつまいもは糖質量が多めですが、食物繊維やビタミンCが豊富なため、ダイエット中に取り入れたい食品の一つと言えるでしょう。主食の代わりに取り入れたり、冷やして食べたり、食べ方を工夫するなどして、さつまいもを上手に取り入れてダイエットを成功させましょう。