洗ってしまったさつまいもを長持ちさせる方法とは?常温保存、冷蔵保存、生のまま冷凍保存、加熱してから冷凍保存と洗ったさつまいもを良い状態で保存する方法を教えます!

「さつまいもを洗ってしまったけど、長持ちさせる保存方法はある?」と、お困りの方もいるのではないでしょうか。さつまいもは土がついた状態で保存するのが最適ですが、実はスーパーで販売されているさつまいものほとんどは、出荷時に洗浄されています。鮮度の維持が難しいため、購入したらすぐに食べてしまうのがベストですが、すぐには食べきれない場合もあるでしょう。そこでこちらの記事では、常温、冷蔵、冷凍それぞれの保存方法や注意点について、写真を交えながら解説します。

洗ったさつまいもの保存方法4つ

さつまいもは洗浄した際にキズができていることも多く、購入したらなるべく早く食べきりたいところ。では、洗ってしまったさつまいもを良い状態で保つ方法はないのでしょうか?
以下では、洗ったさつまいもの4つの保存方法について解説します。

【常温保存】2週間以内

さつまいもの保存に最適な温度は13〜16℃であるため、涼しい時期なら常温保存がおすすめです。洗ったさつまいもは水分をしっかりと拭き取り、表面を乾燥させましょう。1本ずつ新聞紙やチラシで包んだら、段ボールや紙袋など通気性の良いものに入れて、玄関や風除室などの、直射日光の当たらない涼しい場所で保管してください。

16℃を超えると芽や根が出てきますが、じゃがいもと違い毒素を持たないため、食べても問題はありません。ただし、芽や根に養分を取られてしまうため、発芽したさつまいもは味が劣ってしまいます。購入してから2週間を目安に食べきるようにしましょう。

【冷蔵保存】2週間以内

室内の温度が16℃以上の場合は、冷蔵庫で保管し、2週間以内に食べきるようにしましょう。ただし8℃以下の環境では腐りやすくなってしまうため、冷蔵庫内の環境や保存方法には注意が必要です。メーカーや温度設定、収納する場所によって差はありますが、冷蔵庫の野菜室はおおむね4〜8℃のものが多くなっています。さつまいもを野菜室で保存する際は、設定温度を弱にして、比較的温度の高い手前側に置くのがおすすめです。

ビニール袋で保存すると、袋の中で結露が起こり、さつまいもが傷みやすくなってしまいます。常温保存のときと同様に、さつまいもは新聞紙やチラシで1本ずつ包んで、表面が濡れないようにしましょう。さらに紙袋に入れると、冷え過ぎを防ぐ効果が期待できます。

ためしに8℃の野菜室に、チラシと紙袋に包んださつまいも、同様にチラシで包んだ温度計を入れたところ、紙袋内の温度は9℃になっていることが確認できました。

【生のまま冷凍保存】1カ月程度

すぐに食べきれない場合は冷凍保存するのがおすすめ。冷凍すると食感が変わってしまう野菜は多いですが、さつまいもは冷凍してもおいしさが変わらないことが魅力です。さつまいもを冷凍する際は、使いやすい大きさにカットしてからあく抜きをします。今回は、皮ごと食べるために、タワシで表面をよく洗ったさつまいもを、いちょう切り、輪切り、スティック状の3種類にカットしました。皮には抗酸化作用を持つポリフェノールが含まれていますが、その下にはあくがあります。水にさらしてから冷凍するのが、おいしさを損なわずに保存するためのポイントです。

10分ほど水にさらしたら、キッチンペーパーで水気を拭き取り、ラップで1回分ずつまとめて包みます。包んださつまいもはフリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。おいしく食べられる目安は1カ月程度です。

スティック状にしたさつまいもを冷凍のまま揚げて、大学芋を作ってみました。160℃の油で3〜4分揚げ、一度取り出したあと180℃の油でさらに3分揚げました。

食べてみるとしっとりさとホクホク感がちょうどいいバランスで、冷凍したさつまいもを使ったとは思えないほどのおいしさでした。

【加熱してから冷凍保存】1カ月程度

焼き芋やお菓子作りの材料、または炒め物に使うなら、加熱後に冷凍すると使い勝手が良く、おすすめです。焼き芋にした状態で冷凍保存しておけば、電子レンジで数分温めるだけで手軽におやつを楽しめます。洗ったさつまいもは水分を拭き取ってアルミホイルで包み、予熱せずにオーブンに入れて160℃で90分ほど焼きます。

さつまいもの甘さを引き出すには、β-アミラーゼという消化酵素を活発化させることがポイント。そのために最適な温度は60〜70℃であるため、少しずつ熱を加えることで甘くておいしい焼き芋ができます。じっくりと低温から調理するのが、冷凍した後もおいしい焼き芋を楽しむためのコツです。竹串が抵抗なくスーッと刺さる程度に柔らかくなったら、オーブンから取り出して冷まします。さつまいもの表面が濡れていたら拭き取り、ラップで包みます。

さつまいもはフリーザーバッグに入れて冷凍庫へ。

解凍する際は冷蔵庫の中で5〜7時間ほど置くか、電子レンジで500Wで3分ほどあたためます。写真は電子レンジで解凍したさつまいもですが、甘さとホクホク感があり、おいしく食べることができました。

焼いたあとペースト状にしたものを保存容器に入れて冷凍しましたが、こちらも味や食感が保たれていました。長期間保存すると冷凍庫内の匂いが付いたり、水分が飛んでパサついたりするため、保存期間は1カ月が目安です。

まとめ

土がついたさつまいもは常温保存が最適ですが、洗ったさつまいもは冷凍するのがおすすめです。さつまいもは生で食べることがないため、冷凍した方がおいしさや鮮度を長く維持できます。旬のおいしいさつまいもをまとめ買いしたら、ぜひ、今回紹介した方法を参考にして保存してみてくださいね。