五島に移住して13年目の私は、関西に農産物直売所「旬の駅」と株式会社SAMURAI SUMMITを経営しているため、株式会社アグリ・コーポレーションがある五島市(福江島)には約150日しか滞在できない。取引先や行政との打ち合わせなど、五島市(福江島)にいる際は、どっと予定や打合せが入ってしまう。
社員とのコミュニケーション
そんな農業ベンチャーを経営する私が、どのように社員とのコミュニケーションを図るのか?。朝礼を取り入れている会社はあると思うが、当社もその一つで月曜日を担当している。そもそも月曜日にいないことも多いので、およそ年間20回ぐらいしか担当が出来ていないのではないか?と思う。朝礼当番の5分ぐらいの時間で、アグリ・コーポレーションの現状の課題、今大事にしていること、今期のテーマである「当事者意識とは」、取引先との連携などの話をするが、これは俗に言う一方通行のコミュニケーションな感じでもある。
私は経営者と社員とのコミュニケーションで大事にしていることがある。社員参加型の社員旅行や、忘年会などの飲み会、BBQなどを開催することで、同じ時間を共有することでコミュニケーションを図ることもあると思うが、私は懐疑的に思っている点もある。それは、私のサラリーマン時代がブラック企業であったことが起因していると思うが、旅行や飲み会は同じ時間を共有しているだけで、同じ経験をしているわけではないからである。社長としての立場、責任者としての立場、新入社員としての立場がそれぞれあるわけで、それぞれの役割が発生してしまうのものである。お酌をしないといけないかな?と考えたり、肉を焼いたり、先輩の世話したりと仕事の側面が大きく出るものだと思っている。仕事ができる人ほど、その感覚は強かったりするものである。共通する時間を過ごせても、共通体験はできない。立場によって体験の仕方、感じ方が大きく変わるから。
同じゴールを目指す。体験も同じ
そんな私が、お薦めするスタッフとのコミュニケーションツールの一つを紹介するのが「マラニック大会」である。マラニックとは、マラソンとピクニックを合わせた造語である。2023年11月5日(日)に、福江島マラニック大会が開催された。コースは二つあり、①81km15時間コース、②26km5時間コースがあり、今回は②で参加してみた。
ひと月ほど前の朝礼で参加者をつのり、5名の申し込みをしたが、少しづつ増えて合計10名で参加することになった。参加費は2,000円と安い理由は、主催者が五島市役所であることが低価格の理由かもしれない。
なぜ、マラニックをお薦めするかというと、早歩き程度のスピードで、同じペースで話しながら、景色をみながら時間を共有できることは表面的な理由である。大事になるポイントは共通体験ができることである。その共通体験が共通の話題になり、コミュニケーションのしやすさや頻度が高くなる。社長であれ、新入社員であれ、同じ距離を歩き、同じような激痛が足にはしり、同じゴールを目標にすることになる。社長だからといって誰かが背中を押してくれたり、距離が短かったりするわけではなく、足に痛みが走らないわけでも当然ない。この共通体験から、普段の仕事場で、この時の会話が自然とでて距離が近づくことを実感している。
やってきました!マラニック大会
マラニック大会の話すると、数年前から開催されるようになり、今回で4回目ぐらいだと思う。初期は1,000人近くの人数が参加したと聞いているが、今回は200名ほど。スタートは福江中央公園陸上競技場。7時30分まで受け付けを終えて、8時00分スタート。競技場を一周してから公道にでて、五島で有名な堂崎天主堂を折り返しポイントを目指し往復する。主催者の温かい開会挨拶をおえて、ぞろぞろとスタートラインに移動。今、覚えばこのような経験はしたことがなく、フルマラソンのスタートをよくテレビでみるがこんな感じなのかなと思いながら写真をパシャリ。今回の参加者は、仁田さん(38)、江川くん(38)、金子くん(20)、鎌田くん(21)、リーちゃん(23)、チョンくん(28)、トップくん(32)、マックくん(28)、佐藤(42)というメンツ。
スタートの合図と共に、スポーツ少年のチョンくんが先頭集団の4番手で勢いよく走りだす。グランドを一周する姿に、その他の社員は動画をとり、時速5kmちょっあるければゴールには間に合うと余裕のウォーキング。
さてさて…結果は?
5kmごとに案内板を用意してくれているため、ペース配分はしやすい。しかも、7.5kmでかんころ餅、10.5kmでは、すり身揚げ(浜口水産)、14kmで鬼鯖寿司、18km焼き芋、23km最中、ゴール地点に五島うどんと数か所に補給を楽しめる。
間食でよかったのは、10.5kmのすりみ揚げ、14kmの鬼鯖寿司は最高でした。ちょうどお昼ご飯前の時間帯で、ほど良い疲労感を充実感でよい思い出として残っている。おそらく、それはランニングではなく、ウオーキングだからだと思う。18km付近が今回、一番の疲労感とかんかん照りの日差しで焼き芋を食べる人は少なかった。先頭集団で走っていたチョンくんとは、12km地点ですれ違うほど離れていた。その後、数分後に、マックくん、トップくんとすれ違う。佐藤、江川、金子、鎌田、りーちゃんの5人は固まって歩いたりジョグしたり、最後尾に仁田さんが歩く。
折り返し地点が剛崎天主堂16kmで残り10kmあるが、私の足裏は激痛がはしり、ふくらはぎと太ももは鈍重な疲労感が蓄積されている状態。特に、足裏の激痛は薄っぺらい靴を履いていることが原因である。2週間前に24時間100km大会で完歩したことが油断として準備不足を招いたことを猛省する。すれ違いざまに仁田さんが何かを話しかけてきたが、到底理解できないほど疲れ切っている仁田さんの勇姿みて頑張らねばと。往路がアップダウンの激しい行程ということは、当然復路も同じ。
普段、車で移動すると感じない五島の険しい道路事情を感じざるをえない。数人の社員が車から応援にきてくれたり、勇気をもらいながら4時間55分で何とかゴール。少しの休憩をはさみ、予約していたつばき茶屋に移動してランチ。
月曜日の出勤時には、参加者は足を引きづったり、痛みとの闘い。その痛みが共通体験となり話が盛り上がる。この機会が数年つづき、参加者が増えるほど深い会話ができるようになると感じている。さぁ、来年は誰が参加してくれるか楽しみなのだ。
編集部が実際に見て、食べて、飲んで!美味しかったものを厳選!ばらかもん、舞いあがれ!の聖地として有名になった五島市のふるさと納税返礼品のオススメはズバリこれ!
地元の人、旅行で福江島へ訪れる人、出張で福江島へ訪れる人、夕食と同じくらい昼食、ランチを食べるのに…福江島のランチ情報まとめがない。「五島商店 佐藤の芋屋」の「福江島のこと」の記事の中にも多数のランチ、ディナー情報の記事があります。この「福江島のこと」の「ランチ情報」だけ抜き出してスピンアウトしたのが、「福江島ランチーズ」なのです。
アグリ・コーポレーションでは、現在、事業拡大につき新しい仲間を探しています。地元(長崎県五島市)の方をはじめ、地元以外の移住者、移住を検討されてる方、未経験者、大歓迎です。募集職種、ご応募時の問い合わせFAQ等、詳しくは専用ページにて掲載しています。お問い合わせや質問等ございましたらお気軽にご連絡ください。