旬の駅の毎年恒例の社員研修とは?今回の研修は愛知県~三重県のスーパー、直売所、道の駅を合計6カ所、視察訪問することと夜中までの親睦会。旬の駅の強さの秘訣、秘密とは?

令和の農業法人のあり方

令和に入って活躍する農業法人の特徴にスケールの大きさがある。栽培面積の拡大のことであるが、高齢化により離農する農家から畑をバトンタッチされる背景があり、規模拡大を狙う農業法人からすると今は最高のチャンスである。また、新規就農も同じで一昔前のような参入障壁はないといっても過言ではない。

私は13年前の東日本大震災の年に五島市(福江島)に株式会社アグリ・コーポレーションを設立したが、その2年後に奈良県で農産物直売所「旬の駅」を立ち上げた。当時は、栽培するだけではなく、販売する会社も経営した方が有利になるいう安易な考えで始めたが、今や6店舗年商40億円と少しずつ大きくなっている。今日は、その旬の駅での研修旅行の話を書こうと思う。

毎年恒例の社員研修

旬の駅の正社員は22人いるが、その内店舗に残るスタッフを4名おいて総勢18名での研修旅行となった。毎年、一回行っているが過去は、広島・福岡・関東圏・和歌山など全て車でいっている。経費節約である。今回の研修先は愛知県~三重県で、スーパー・直売所・道の駅などの6社(店舗)に訪問することになった。

JAあいち三河へ

朝5時30分に出発し、一つ目の行先は幸田憩い農園。年商14億円でJA農産物直売所ランキング全国7位。特徴は売場面積2,500㎡、ライブカメラ、駐車場に雨除け設置、生産者数450名、通常出荷数150名、客単価3,000円未満、広告5-6回/年。今年の春に二回目のリニューアルをし3日間で12,000人、客単価200円アップと大成功。感想としては、やはりJA。売り場面積が大きい。そして園芸コーナーも別棟で大きい。朝から20名ぐらい並んでおり、根強いファンがついていることがわかる。売場面積と駐車場の台数、生鮮品~園芸品まで農産物直売所感が伝わり、何よりバランスよくお客様が来店されていることに経営の安定感が伝わる。生鮮、園芸、お米、その他諸々を一つ一つをみると特段の強み・安さなど目を引くものはなかったように思うが、少しの値ごろ感、ボリューム感、園芸販売面積のワクワク感、通路の広さによる買い物のしやすさど見えにくい点がうけているのかもしれない。

JAあいち三河・憩い農園
愛知県額田郡幸田町大草上六條20-3
TEL:0564-63-2001

スーパーサンヨネ蒲郡店へ

二件目はスーパーサンヨネ蒲郡店。ここは凄かった。年商45億円。来店客数4,000~5,000人。社員数320人、パート300人。通常、スーパーは市場の仲卸業者から野菜を購入するが、ほとんどを農家さん直で仕入し、プライベートブランド化を進めている。そのため、農家さんとの月一回の勉強会を開催するなど特徴満載の会社。販売品目の特徴は、価格での訴求はせず、品質高めとボリューム感で惹き付けている。プライベートブランド化させているので無添加でかつ、他のスーパーでは販売していない商品数の多さや、肉・魚も内製化させているため販売の自由度が広い。つまり、目的買いで来店されるお客様が多いので客単価も自然と増える。素晴らしい会社でした。サンヨネのPBは安全ハートマークがついていてわかりやすい。

スーパーサンヨネ蒲郡店
愛知県蒲郡市八百富町7-34
TEL:0533-66-1919

JAひまわり・グリーンセンター豊川店へ

三件目はJAひまわり、グリーンセンター豊川店。3店舗経営しているが全て黒字経営。豊川店は年商13億円。駐車場台数も少なく滞在時間は15-20分。小さい店なのでデッドゾーンをなくした店舗づくりで、販売棚も多段式で狭いなりに工夫がみられる。広告は一切せず、豊川市に28軒のスーパー+ドラッグストアというオーバーストア状態の中、勝ち組である。強みは価格の安さだろう。安さが最大のサービスといえるぐらいの生鮮品の安さ・ボリューム感が目立つ。逆の見方をすると、それだけ農家の手取りがすくなるなるということだが、販売量でカバーできているのか。

グリーンセンター豊川
愛知県豊川市馬場町上石畑65
TEL:0533-85-8318

道の駅とよはしへ

四件目は道の駅とよはし。広大な駐車場で、大規模な道の駅を想像した通りの店である。道の駅は行政のお金がどかっと入っているため、旬の駅のように民間経営をしている側からみると特に目につくポイントはなかった。

道の駅とよはし
愛知県豊橋市東七根町一の沢113-2
TEL:0532-21-3500

一日目は四軒で終わり、名古屋グランドホテルに向かう。このホテルは愛知県朝食ランキングNo1ホテルである。朝から、名古屋名物がバイキング形式でどさっと並んでいる情報があり予約した。晩御飯も名古屋名物がコースで出てくる名古屋めし食堂丸八さんに行きました。二次会にカラオケにいき、三次会にダーツバーと終わった時間が3時30分と狂人な社員もあり。

生鮮館やまひこ尾張旭店へ

二日目は生鮮館やまひこ尾張旭店。この店はインスタグラムでぜひ見てほしい。圧倒的に惣菜の製造に力をいれていて、テレビ局からの取材が多い。特におにぎり惣菜の破壊力が凄まじく、インスタで告知をするとオープン前から長蛇の列になる。

この店のように、圧倒的な強みをもつとメディアが放映してくれて、インスタでも告知できるぐらいの店づくりは目標の一つ。圧倒的な強み。

生鮮館やまひこ尾張旭店
愛知県尾張旭市狩宿町4-59
TEL:0561-56-3120

道の駅朝津味へ

二日目の二件目は道の駅朝津味。毎週金曜日13時から近場の漁協が直売会をしていた。たまたま13時に到着し、20名ほど並んでいた。私が近場に住んでいたら買いに行ってたと思う鮮度、品種の良さが目立ちうらやましく思った。

道の駅朝津味
三重県津市高野尾町5680
TEL:059-230-8701
営業時間:11時~14時

最後に、伊勢神宮で参拝を終え、各車両ごとに現地解散となった。五島に移住して参拝する機会が遠のいていたため、10数年ぶりの参拝となり有意義な時間となった。