焼き芋好きの聖地「行方(なめがた)」へ!
「焼き芋好き、全員集合!」 そんな号令がかかったかのように、全国からさつまいも関係者が集結する一大イベントがあります。 それが、2026年1月16日〜17日に茨城県行方市(なめがたし)で開催された「第2回 全国やきいもサミット」です。
私たち「五島商店佐藤の芋屋」も、アグリ・コーポレーションの佐藤社長と共に、この熱気あふれるサミットに参加してまいりました。 実は恥ずかしながら、「行方」を現地で初めて「なめがた」と読むことを知ったのですが…(汗)、そこはまさにさつまいもの聖地。
畑の広さ、集まる人々の熱量、そして最新の焼き芋技術。 五島列島でさつまいもを作る私たちにとっても、刺激と学びに満ちた2日間の様子をレポートします!
【1日目】空から眺める絶景と、芋畑の海原へ
神戸から茨城へ!空の旅も芋づくし?

旅の始まりは神戸空港から。早朝7時50分発のスカイマーク便は、予想外の大混雑でした。 しかし、天気は快晴!眼下には淡路島、明石海峡大橋、京都の碁盤の目、そして琵琶湖、浜松、水戸、大洗と、東日本の名所が次々と現れます。

ふと空を見渡すと、東から西へ向かう飛行機が10機前後も!まるで空の上も朝の通勤ラッシュのようでした。 そんな絶景を楽しんでいると、あっという間の52分で茨城空港に到着。 この空港、実は航空自衛隊百里基地と共用なんです。到着早々、頭上を轟音と共に第3航空隊のF2戦闘機が2機、スクランブル発進のように飛び去っていきました。 焼き芋サミット、いきなりテンションMAXのスタートです!
見渡す限り「芋畑」の衝撃
空港からはレンタカーで会場の行方市へ向かいます。 車窓からの景色は、どこまでも続く平坦な畑、畑、畑。 五島列島のような段々畑や起伏はなく、見渡す限りの広大な農地が広がっています。 「これが、さつまいも生産量全国トップクラスの実力か…」 まるで芋畑の海原を航海しているような気分になりながら、1時間足らずで会場の「行方市生涯学習センター レイクエコー」に到着しました。

隣接する「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」の看板も見え、いよいよ聖地に足を踏み入れた実感が湧いてきます。
熱気ムンムン!サミット開幕と分科会
会場に入ると、すでに全国から集まった生産者、加工業者、販売店の方々で熱気ムンムン。 開会宣言に続き、基調講演、トークセッションとプログラムが進みますが、どこもかしこも話題は「焼き芋」一色。 「品種のトレンドは?」「今年の出来は?」「新しい焼き方は?」 飛び交う専門用語に、参加者全員の「芋愛」を感じずにはいられません。
絶品味噌ラーメンで腹ごしらえ

お昼休みは、佐藤社長と一緒に地元の人気ラーメン店へ。 注文したのは味噌ラーメン。これがまた濃厚で絶品! 「焼き芋サミットに来てラーメン?」と思われるかもしれませんが、美味しいものは正義です。冷えた体に染み渡る一杯に感動しつつ、午後の部への英気を養いました。
地域×焼き芋の未来を語る分科会

午後は4つのテーマに分かれた分科会が行われました。私が選んだのは「地域観光体験事業」のセクション。 なめがたしろはとファーム株式会社の佐藤氏と、一般社団法人さつまいもアンバサダー協会理事の天谷氏によるトークセッションを聞いた後、30名ほどの参加者でディスカッションを行いました。
「焼き芋をどうやって観光資源にするか?」 「地域全体で芋ブランドを盛り上げるには?」
音楽視聴覚室で行われたこの議論は、非常に刺激的でした。五島列島も「かんころ餅」や「五島芋焼酎」など独自の芋文化を持っていますが、それをどうやって全国へ発信し、観光客を呼び込むか。 他の地域の成功事例や悩みを聞く中で、五島でも実践できそうなアイデアがいくつも浮かびました。
その後、各分科会の発表、サミット宣言が行われ、1日目のプログラムは終了。 久しぶりに再会した業界の知人たちとも、「焼き芋業界の未来」について熱く語り合うことができ、非常に有意義な時間となりました。
夜も芋尽くし!夢のような懇親会

夜は場所を「らぽっぽ なめがたファーマーズヴィレッジ」に移しての懇親会です。 ここでも驚きの連続でした。テーブルに並ぶ料理は、まさにオール・オブ・イモ!
- ねっとり甘い「焼き芋」
- カリカリの「大学芋」
- 意外な組み合わせ「芋ピザ」
- さつまいものポタージュ
- 芋焼酎…

「芋好きにはたまらない」を通り越して、もはや「芋のテーマパーク」です。 特に話題になったのが、廃校になった小学校をリノベーションした体験型農業テーマパークや、サツマイモをコンセプトにしたホテルなどの取り組み。美味しい芋料理と芋焼酎を囲んでの意見交換は大盛り上がりでした。
懇親会の後は、車で鹿嶋市へ移動。 地元の居酒屋で、冬の味覚「あん肝鍋」を堪能しました。濃厚なあん肝と野菜の甘みが溶け出したスープは絶品。茨城は芋だけじゃなく、海産物も美味しいんですね。ホテルでゆっくりと疲れを癒し、濃密な1日目が終了しました。
【2日目】焼き芋塾と最新技術の見学
翌1月17日(土)は、実践的な学びの場である「焼き芋塾」へ。 これがまた大人気で、なんと抽選になるほどの倍率だったそうです。運良く参加できた私たちは、最前列でその技術を目に焼き付けました。
焼き方で味が変わる!?実演比較

会場では、以下の3つの焼き方が実演されました。
-
電気式オーブン: 温度管理が正確で、均一に焼ける。
-
つぼ焼き: 遠赤外線効果で、皮がパリッと中はしっとり。
-
スチームコンベクション(スチコン): 蒸気を使って、水分を逃さずふっくら仕上げる。
同じ品種のさつまいもでも、焼き方一つで「甘みの感じ方」や「食感」が全く異なることに驚愕。 それぞれの特徴を科学的に解説してもらい、焼き芋の奥深さを再認識しました。
カレーに焼き芋!?衝撃のランチ
昼食にはカレーライスが用意されていました。 しかし、ただのカレーではありません。試食用の「紅はるかの焼き芋」を、カレーにダイブイン(投入)して食べるスタイル!
「えっ、カレーに甘い焼き芋?」と半信半疑で一口。 …美味い!! スパイシーなルーと、ねっとり甘い紅はるかが口の中で混ざり合い、絶妙な甘辛ハーモニーを奏でます。
最新鋭!キュアリング倉庫の見学
午後は、2月に完成予定という最新の「キュアリング倉庫」と圃場(ほじょう)の見学へ。 キュアリングとは、収穫したさつまいもを一定の温度・湿度で保管し、皮の傷を治癒(キュア)させ、腐敗を防ぎつつ糖度を高める処理のことです。
完成間近の巨大な倉庫を見ながら、現場の方から「温度管理のコツ」や「設計のこだわり」など、現場ならではの情報を伺うことができました。 規模は違いますが、私たちも良いお芋を届けるためには「貯蔵」が命。座学と実地のバランスが良く、明日からの農業経営に直結する学びが得られました。
旅の教訓とこれからの意気込み
最後の誤算:移動の落とし穴

充実した2日間を終え、いざ帰路へ。 ここで最後に小さなトラブル(誤算)が。 茨城空港から東京方面へ向かおうとしたのですが、バスや電車の本数が非常に少なく、乗り継ぎなどで移動に3時間以上もかかってしまいました。 「地方の移動は車が基本」ということを痛感しつつ、「事前準備の大切さ」を身を持って学びました。これもまた旅の醍醐味ですね(笑)。
さつまいも博、そして未来へ
今回の「全国やきいもサミット」に参加して感じたのは、「焼き芋業界の熱量はすごい!」ということです。 生産者も、加工業者も、販売者も、みんなが真剣に「どうすればもっと美味しい焼き芋を届けられるか」「どうすれば地域を元気にできるか」を考えていました。
芋の奥深さと、そこに関わる人々の情熱を肌で感じることができ、今後の焼き芋業界の発展に大いに期待が持てると確信しました。








