15年住んでいた北海道から長崎県五島列島へ!さつまいもと子牛は似ている!?命を使ってくれる有難さや不思議な話、五島でびっくりした話も

仕事のこと

一緒に働く畑班の先輩たちは、いつも優しく声をかけてくれます。嬉しいです。皆、思いやり合って、助け合って、仕事をしています。そんな皆さんをとても尊敬しています。

いつもありがとうございます。収穫の時、掘りたての芋の泥落とし作業が好きです。「大きく育ったね。美味しく食べてもらえるよ。」と嬉しい気持ちになります。自分で一から丹精込めて作ったさつまいもなら、もっと感動するんだろうな、と思います。まだ収穫しか経験していないので、これから苗作りから、さつまいも作りを経験できるのが、とても楽しみです。

私の北海道の思い出

私は約15年間、北海道の田舎に住んでいました。冬はマイナス30度、雪が半年は降り積もり、携帯の電波は入らず、町まで車で2時間近くという所で、酪農を営んでいました。子供たちが赤ちゃんだった頃は、おんぶして牛舎に連れて行き、牛の乳搾りをしたものです。長男と長女は、物心がつくまで、牛舎で一緒に働いていたので、酪農作業は、お手の物です。牛は、おとなしい性格で、飼いやすいです。たまに蹴られたりしますが…人間の子どもには、蹴ったりしない優しい子たちです。

人間のために、毎日牛乳を沢山出してくれています。本当なら我が子に飲ませるための乳を、人間におすそ分けしてくれているのです。牛乳を飲むたびに、感謝でいっぱいです。牛は愛情を込めて世話した分だけ、沢山牛乳を出してくれます。農業はなんでも、畜産も畑作も林業も、愛情を込めてやれば、その分だけ返ってくるものです。

命を使ってくれる有難さは忘れたことはありません。

牛が出産した時は、母牛には栄養のあるエサを食べさせます。昔はビールや味噌をあげたそうです。子牛は拭いて身体を乾かし温める作業をします。それが掘りたて芋の泥落としに似ています。生まれたての子牛には、「元気に育てよー」と嬉しい気持ちになりました。初乳をグビグビ飲む姿を見ると、安心しました。

牧草地で休憩していた時、私が昼寝をしてしまい、牛たちにベロベロ顔や頭を舐められ起こされた事がありました。多分、私が死んだと思って心配してくれたのでしょう(笑)牛は最後、お乳が出なくなったら、廃用となり、肉として出荷されます。それをわかっている牛は、最後連れて行かれる時に涙を流す牛もいます。そんな牛を見てきたので、家畜には本当に感謝ですし、命を人間のために与えてくれているので、食べ物、飲み物は本当に大切にしなきゃいけないと、子供にはちゃんと「いただきます」をいうように言い聞かせてます。

豚に名前を呼ばれた!?

養豚のお手伝いをしたことがあります。嘘のような本当の話で、豚は毎日会う人間を覚えると、その人の名前を呼びます。私も聞いた時は、信じられなかった話ですが、1ヶ月位、豚の世話に通っていたら、ある日、「瑞希ちゃ~ん!」と名前を呼ばれたのです。「は~い。」とふり返ると、そこに居るのは豚たちだけ。びっくりしたのと不思議な気持ちになりました。養豚場あるあるです。子豚のときに、しっぽ切りや睾丸つぶし作業があるのですが、その時は、子豚は痛くて「ピーギャー」と泣きわめきます。とても大変です。今は、芋のしっぽ切り作業をしてますが、動かないし、泣かないし、静かで平和だなあ、と思いながら作業しています。

ばんば馬のふれあい牧場によく遊びに行ってました。ばんば馬はとても大きいです。迫力満点です。すごくカッコよくてすごくキレイです。たて髪サラサラで三つ編みしているお洒落さんもいます。瞳が透き通っていて惚れます。十勝には、ばんえい競馬場があります。一度行ってみる事をおすすめします。とても楽しいですし、感動すると思います。

長崎県五島列島(五島)で一番!びっくりしたことは、熊がいないということです。北海道には熊がいっぱい出没します。玄関開けたらそこに熊、という感じな時もあります。酪農家にとって熊は大敵です。牛のエサになるデントコーンを食い荒らしたり、最近は牛自体を襲う熊も出てきました。私も何度か熊に遭遇したことがありますが、本当に恐ろしいです。間近で会ったら死です。ハンターの方が撃った熊を何回か見たことがありますが、手足が大きくて、こんなのにパンチされたら即死だなと恐怖を覚えました。通学路に熊が出たら休み、山に熊が出たら遠足中止など、学校生活にも熊が関わってました。子供達も恐かったことでしょう。

北海道の学校の話

北海道の小学校は、冬の校庭がスケートリンクになったり、スキー山ができたり、かまくらができたりします。親子、先生皆で毎年作ります。作り終えたら皆でジンギスカンを食べて、お疲れ様会を開きます。

北海道の美味しいもの

美味しい物が沢山あります。何かしらの集まりは、大体ジンギスカンを焼きます。運動会の昼、お祭りのあと、会合の時、人が集まると、とりあえずジンギスカンです。水が美味しい、空気がキレイですので、作物が全て美味しいです。冬の雪、寒さのおかげです。

野菜は全てサイズが大きいです。とうもろこしをとうきびと呼ぶのですが、とうきびがめちゃくちゃ甘くて感動しました。搾りたての牛乳は濃厚で格別です。冬はホットミルクにして毎日飲んでいました。初乳で作る牛乳豆腐というのがあります。初乳を沸かしてお酢を加え、固まりになったものです。醤油をかけて食べます。炊き立てご飯に、バターをのせて醤油をたらして食べるバター醤油ご飯は定番です。

とある農家のおじいが、バナナにマヨネーをつけて食べているのを見た時は、びっくりしました。山菜も美味しくて、よく犬を連れて、山に採りに行きました。

有名なのは「アイヌネギ」です。「行者ニンニク」という名前でもあり、食べるとかなり臭いです。でもとても美味しくてバター醤油で炒めたり、ジンギスカンと一緒に食べたり、餃子に入れたりします。

食べた翌日に人に会うと、「昨日食べたでしょ?」と必ず聞かれます。臭さ消しには牛乳が一番です。私の住んでいた「北海道」の話は、まだまだ尽きませんが…今度は、長崎県五島列島の美味しい話や長崎県五島列島の素敵なところ、場所をこっそり教えます!続きはまた次回!