五島の有機安納芋が関西で爆売れ!旬の駅イオン鴻池店7周年記念セールへ行ってみた!今年最後の有機安納芋はあっという間に完売!ファンが多いこと、販売規格の良さ、充実した1日だった

五島市(福江島)に本社を置く株式会社アグリ・コーポレーションは有機安納芋をメインに栽培している農業法人である。桜咲く季節の到来とともに、植え付け新シーズンの足音が聞こえてくる3月30日に、私は東大阪市、旬の駅イオン鴻池店にいた。

旬の駅…あれこれ

13年前に五島市(福江島)に農業ベンチャー株式会社アグリ・コーポレーションを設立した2年後に、小売業である農産物直売所「旬の駅」1号店を奈良市にオープンさせた。現在は6店舗まで事業拡大をしているが、2号店が旬の駅イオン鴻池店(東大阪市)である。2号店の出店は、まさに「勢い」の二文字に集約される。ならやま本店(奈良市)で地域一番店の地位を確立して、その後の出店戦略が固まらない憤りや、成長している社員の活躍の場を探している矢先に出店が決まった。2016年秋にイオンから声がかかり、翌年4月5日にオープンさせたが、ならやま本店(奈良市)の成功パターンをそっくりもってくれば勝てると幻想を抱いており、思い返すと猿のお尻ぐらい青い時期だったかもしれない。

裏話をすると、半年足らずでオープン出来たわけだが、イオンとの契約は契約単価などの基本的契約事項や大型車の納品場所、農家さんの出荷方法など細部が当時の店長の一挙手一投足で次々と決定した。しかし、テナント契約特有のA工事、B工事、C工事の区分が曖昧であった。

A工事:(所有)イオン、(負担)イオン
B工事:(所有)共有 、(負担)テナント
C工事:(所有)テナント、(負担)テナント

元々あったイオンバイクが館内移転で空いたスペースのため、居ぬきのような形で入居したことや、すでに退去していた元飲食店の残工事がある中で、工事区分を都度都度、決める形でバタバタと大変なことは大手も中小企業も変わらないと思った記憶がある。そんな理由から契約書に捺印出来ないまま年を越した。翌年1月4日の新年賀詞交換会で農家300人の前で2店舗目の発表をせざるをえず、これで取り消しになったらどうしたものかとストレスを感じていたことが裏話の一つである。

7周年記念セール

冒頭に書いた旬の駅イオン鴻池店にいたというのは、少しずつ成長している鴻池店が7周年記念セールをすることになり、応援にやってきたわけ。売り場面積70坪と小さい青果店であるが、アグリ・コーポレーションの有機安納芋を最も販売してくれるのが鴻池店なのだ。ファンが多く販売力が強い。店長も3代目の高岡かな店長になってからお客様数、売上、利益が右肩上がりで、店を全員で良くしようとする意志が強くチーム力は旬の駅随一。

更に高岡店長は女性唯一の店長で、しかも、しかもパートさんである。よく、店長を引き受けてくれたものだ。

有機安納芋の規格

さつまいもはLサイズを500~600g袋に入れて販売するのが通常のスーパーの販売方法でありアグリ・コーポレーションも同様であったが、2年前に、高岡店長から2S~Sサイズを1,000gいれた形態のほうがよく売れると連絡を受けた。小さいさつまいもは皮を剥くなど調理に時間がかかり嫌煙されると思っていたがお客様目線を教えてくれたわけだ。

有機安納芋は糖度が高く香りも強いので、レンジアップしたり、皮を剥かずに料理に利用することができるので、小さいサイズがたくさん入ってお買い得感があればすごく売れるというわけである。ファンが多いこともあり爆売れにつながっている。29日に200袋出荷したものが、あれよあれよと売り切れてしまった。

オープン前に自分で販売棚にバーコードを貼りながら「売れ残ったら申し訳ないな」と思っていたのが杞憂であった。

農業サイド(アグリ・コーポレーション)の事情をいうと、2S・Sサイズなど小サイズはB2B取引(業者取引)には不向きで、安値になってしまうことや、そもそも取引が成立しない。高岡店長率いる鴻池店スタッフが小サイズの販売方法を確立してくれたので、旬の駅全店での販売形態は小サイズで統一することが出来たことがものすごく大きなことである。数ある規格(重量、形、肌色など)があるが、販売しにくい規格で統一できることはアグリ・コーポレーションの出荷班からすると出荷計画がたてやすく有難いのである。最後の有機安納芋ということで追加が出来ないのが残念であるが、遠く離れた五島市(福江島)で栽培したものが完売する光景を見れるのは、製販一体経営をしているからこその良さなのかもしれない。

じゃんけん…強すぎ…盛り上がらんわ

営業中は、裏方でバックヤードで野菜の白ネギ、キュウリ、カブ、玉ねぎなどの袋詰めやバーコード貼付をしていたが、11時のじゃんけん大会でじゃんけん役を店長から仰せ付かった。各店、週末にはよく行うイベントだが、初めてのことでうれしかった。7周年ということもあり40人ほど参加してくれたが、まさかの一発目で勝ったお客様が2名・・・トホホ。ガヤガヤしている店舗にも関わらず、遠くにいる高岡店長の声がきこえるではありませんか。「強すぎ(盛り上がらんわ)」と背を向け仕事を再開する店長。申し訳ない気持ちで一杯になり、その後、この役のクビを通告されてしまった…トホホ

目標超え。そして店舗の良さ

30日の目標を1,000人としていたが、何と1,333人。鴻池店の良さを列挙したらキリがないが、会社として取り組んでいることの多くは鴻池発信が多い。市場利益率やファンサービス、パートさんの戦力化、店舗会議、PB商品の販売、売り場コンシェルジュ、農家さんとの関係性、小型店の運営方法など会社として大事にしていきたい部分を率先してくれている店舗である。

何より多店舗戦略をとる経営者にとっての勇気というか背中を押してくれている感覚がある。

日向くん、お疲れ様でした

最後に、4月から社会人となる日向くんのお別れ会を行い解散となった。社会人となる日向くんへ次の言葉を送り最後とする。

「具体的な目標をもつように。なぜなら社会人として働きだしたら退職したい理由はいくらでもでてくるので、踏ん張る理由が具体的な目標になるので明確な目標をもったら良いよ」
「縁を大事に。旬の駅で一緒に働いた仲間の縁を。これから新しくできる人たちとの縁を。縁は、ほっといたら簡単に切れるので、自分から大切にするように心がけると、人生が豊かになるよ」

参考にしたのは柳生家家訓「小才は、縁に出合って縁に気づかず、 中才は、縁に気づいて縁を生かさず、 大才は、袖すり合った縁をも生かす」

PS.神田マネージャーは新社員の時に縁(えん)をみどりと呼んでました(笑)

※集合写真の後列左から3人目が高岡店長。二人目が2代目馬渡元店長