福江みなとまつりに初参加!長崎・五島でねぶたを楽しめる唯一の秋祭り

長崎県五島市・福江島で毎年9月末に開催される「福江みなとまつり」は、島内最大の秋祭りです。青森から伝わったねぶたが商店街を練り歩く姿は迫力満点で、全国的にも珍しい光景といえます。屋台グルメやパレード、夜空を彩る花火まで楽しめるこの祭りは、地域の人々はもちろん観光客にも愛され続けています。本記事では、実際に参加した体験を交えながら、福江みなとまつりの魅力をご紹介します。

福江みなとまつりとは?

福江みなとまつりとは?

長崎県五島市・福江島で毎年9月末に開催される「福江みなとまつり」。商工会議所が主催するこの祭りは、島内外から多くの人が訪れる福江島最大の秋祭りです。1957年に始まり、1977年には青森との交流をきっかけにねぶたを取り入れたことで、全国的にも珍しい存在となりました。福江の商店街アーケードを舞台に、勇壮なねぶたが練り歩く様子は、五島ならではの迫力ある光景です。

福江みなとまつり

1日目(9月27日)|雨でも盛り上がる夜のねぶたパレード

1日目(9月27日)|雨でも盛り上がる夜のねぶたパレード

初日は朝からあいにくの雨で、午後のパレードは中止となりましたが、夕方には天気が回復し、18時40分からメインイベントであるねぶたパレードが始まりました。青森から運ばれたねぶたに加え、五島独自の「火消しカッパ」や「遣唐使船」も登場し、商店街アーケードを勇ましく進みます。至近距離で見るねぶたは迫力満点で、「ラッセーラー」の掛け声や五島高校吹奏楽部の演奏、中学生によるソーラン節が加わり、夜の街を熱気で包み込みました。

2日目(9月28日)|昼のパレードと多彩な出し物

2日目(9月28日)|昼のパレードと多彩な出し物

2日目も午前中は雷を伴う大雨でしたが、午後には晴れ間が広がり、予定どおり昼のパレードが開催されました。恒例となっている三井楽町の航空自衛隊による龍踊りは間近で見ると圧巻で、保育園児による炎上太鼓、八幡神社のお神輿、商工会議所婦人部の五島さのさ、五島市職員の踊りと続きます。沿道ではお菓子や紅白餅が配られ、子どもから大人まで笑顔があふれる温かな時間となりました。

屋台グルメと出店の魅力

屋台グルメと出店の魅力

福江みなとまつりの楽しみのひとつが、商店街や特設会場に並ぶ屋台です。商店街入口の坂道沿いには島外からやってきた屋台が軒を連ね、たこ焼きやクレープ、肉巻きおにぎりのほか、子どもに人気の光るジュースやロングポテトなどが並びます。今年は吉野家のキッチンカーも初出店し、多くの人が行列を作っていました。また、地元からの出店も年々増えており、トラットリアウシータのお肉料理や五島ワイナリーのカレーパン、肉焼き文太さんのホルモン焼きなど、普段なかなか味わえない特別なグルメも楽しめます。祭りの醍醐味が存分に味わえる時間です。

ねぶたパレードに参加してみて

ねぶたパレードに参加してみて

今年は炎上太鼓の曳き手として初めて参加しました。大太鼓には「アグリ・コーポレーション」が初奉納した社名入りの提灯が飾られ、間近で打ち手の迫力を体感できる貴重な経験となりました。曳き手は毎年不足しており、旅行者でも当日参加が可能です。

法被を身にまとい、掛け声をかけながらねぶたを曳く一体感は、言葉にできないほどの高揚感

太鼓や笛の演奏者も小学四年生から募集しているため、地元の子どもたちだけでなく、訪れた人にとっても日本文化を体験できる場となっています。法被を身にまとい、掛け声をかけながらねぶたを曳く一体感は、言葉にできないほどの高揚感を与えてくれました。

花火で幕を閉じる祭りの夜

花火で幕を閉じる祭りの夜

2日間にわたる福江みなとまつりは、20時30分からの花火大会でフィナーレを迎えます。花火は港付近で打ち上げられるため、漁港や大津公園など、さまざまな場所から鑑賞が可能です。TSUBAKI HOTELでは全室オーシャンビューのベランダから花火を眺められ、お酒を片手に贅沢な時間を過ごすことができます。

福江みなとまつりを未来へ

福江みなとまつりを未来へ

今回初めてねぶたパレードに参加し、祭りを支える人々の努力と熱意に触れることができました。一方で、ねぶたの老朽化や修理を担う職人不足など、継続に向けた課題も見えてきます。それでも、世代を超えて受け継がれる祭りの力強さと温かさは、地域の誇りそのものです。子どもたちの未来に、このねぶたの光景が変わらず続いていくことを願わずにはいられません。

まとめ

福江みなとまつり まとめ

福江みなとまつりは、長崎・福江島で半世紀以上にわたり続いてきた、地域最大の秋祭りです。本場青森から伝わったねぶたと五島独自の文化が融合し、迫力あるパレードとして今も受け継がれています。狭い商店街のアーケードを練り歩くねぶたは、観客と至近距離で楽しめるため、他では味わえない迫力と一体感があります。子どもから大人まで声を合わせ、炎上太鼓や笛の音が鳴り響くその瞬間、町全体がひとつになる感覚を体験できるのは、このお祭りならではかと思います。

さらに、商店街にずらりと並ぶ屋台や地元グルメ、そして夜空を彩る花火大会と、楽しみ方は尽きません。普段は食べられない特別な味を求めて屋台を巡ったり、オーシャンビューのホテルから花火を眺めたりと、思い思いの過ごし方ができるのも魅力です。この時期に五島へ観光で訪れる人にとっても、地元の人々の温かさと五島ならではの賑わいを存分に感じられるはずです。一方で、ねぶたの老朽化や職人不足など、伝統を守り続けるための課題も少なくありません。地域の協力と支えがあってこそ、この祭りは続いてきました。世代を超えて引き継ぎ、未来の子どもたちにもねぶたを見せ続けられるよう、今後も地域全体で盛り上げていくことが大切です。

秋の訪れを告げる風物詩として、そして地域の誇りを象徴する祭りとして、福江みなとまつりはこれからも多くの人々に感動を与え続けることでしょう。次の秋には、ぜひ五島列島・福江島(五島市)を訪れて、ご自分の目と心でその熱気を体験してみてください。お待ちしています!