さつまいものご当地料理って全国にどれくらいあるの?さつまいもご当地料理で現在も頻繁に食されている料理をご紹介!大学芋ってどこ発祥?干し芋ってどこ発祥?

なぜ「大学芋」と呼ばれるのか、どこの発祥のご当地料理なのか、など、全国津々浦々の郷土色豊かな「さつまいものご当地料理」を集めてみました。どれくらい、と言われれば「芋の数だけ料理がある」と言えるほど、全国には、様々なさつま芋料理があるようです。

郷土食としてのさつまいもの使われ方

比較的痩せた土地でも、耕せば次の年から収穫できる、といわれるほど生命力と繁殖に優れていたのが、さつまいもでした。更に貯蔵、保存、調理にも優れていたので、通年蔵出しで食すことができた点も、作付に有利に繋がった所以です。残渣は、家畜飼料、堆肥としても優秀で、捨てるところがなかった長所も大きいようです。

全国ご当地「さつまいも料理」

古今東西の、日本のさつまいもの郷土料理で、現在も頻繁に食されている料理を、いくつかご紹介します。

南九州と言えばさつま芋「がね」

出典:農林水産省Webサイト

宮崎県都城市姫城町のご当地郷土食で有名なのが、さつまいもを天ぷらにした「がね」です。がねの由来は、揚げた姿が蟹のように見えるから。だそうですが、都築市では子供会や自治会など、地元の寄り合いや、運動会のお弁当のおかずとして登場するさつま芋料理だそう。正確には、天ぷらというより「かき揚げ」が正しいようですが、短冊切りのさつまいものみを揚げる家庭も多いようです。宮崎県公式ホームページを見ると、椎茸やゴボウ、ニンジンなどの季節野菜と一緒に揚げるレシピが多く、旬野菜と貯蔵野菜をうまく組み合わせた郷土の逸品です。酒の肴としても人気が高く、地元の人が本場の辛口芋焼酎をチビチビのみながら、揚げたての「がね」を、サクサク箸で割って食べている様子が、まさに垂涎の極みでした。宮崎は、さつまいもの作付けの歴史も古く、その昔は馬や牛の飼料として、植えっぱなしでもよく育つという、カライモが重宝された経緯があります。

東京

あまりに有名な「大学芋」は、本郷キャンパスに通う東大生相手に売られていた、飴がけのさつまいものデザートです。ちなみに「中学生いも」という、調理法は同じだけれど、サイコロ状に小さくカットされた飴かけ揚げ芋もある模様。大学芋の由来は、上記が有力ですが、単に大学帽に乱切りのさつまいもが似ていたから、というのも捨てがたい説です。関西では、神戸ベイエリアの中華街でも、露天売りされていたりしますが、呼び名は「中華ポテト」と呼ばれています。デカイ豚まんとテイクアウトして、煉瓦倉庫を背に海を見ながら、いちゃつくカップルをよく見かけます。パリパリの飴のコーティングと、しっとり蜜がけがあるのですが、時間がたつと、大体一緒の食感になりますので、お好きな方をどうぞ。

山陰

出典:農林水産省Webサイト

鳥取県の郷土食は「いもぼた」、さつまいもで作るおはぎです。炊飯器一個でできる手軽さも嬉しいのですが、近年は、主材料が米飯になって久しく、芋を潰す「いもぼた」はめっきり減ってきています。季節柄の行事食や、小学校、放課後児童館などでのイベント食としては現在もよく見られるご当地料理です。

北陸

出典:農林水産省Webサイト

石川県「めった汁」は、豚汁風にして食べるさつまいもの汁椀です。語源は、「やたらめったら何でも放り込む」からだとか。調理もシンプルで、とにかく野菜を切って放り込むというこの大鍋料理は、仙台の秋の風物詩「芋煮(こちらは里芋使用)」と同じような趣向です。しかしながら、仙台の芋煮会のように「バーベキューと一緒にやってはならない」という暗黙の戒律や、「おにぎりは女子が握ってくる」という決まりもない上、最終調整で相容れない醤油派閥の山形人との「和やかなご当地談義」なども皆無で、こと羨ましい限りです。秋の収穫期に、みんなで大鍋を囲んで頂くような栄養満点の汁物なので、地元の寄り合いや学校給食にも、季節メニューとして登場するメジャーな大衆食です。反面、高級料亭で石川県の伝統工芸品である漆器・輪島塗の汁椀で呈されることもある、長い間を経て郷土に馴染んだ味わいと言えます。

茨城県

関東平野は、肥沃な耕土ゆえ、日本の食料庫といわれてますが、茨城名物と言えば、やっぱり日本一のシェアを誇る「干し芋」です。品種は、ねっとり系統(紅はるかやシルクスイート、金時など)の芋よりも、ホクホク系統(紅あずまなど)のさつま芋で作られたものが人気が高いようです。「寒ざらしの干し芋作業は嫁いびり」と言われるほど、ひたすらさつまいもをスライスし、天日に干す作業は壮観です。

長崎


出典:農林水産省Webサイト

対馬のさつまいも発酵食品として、「せんだんご」が挙げられます。その所以は、「千の手間がかかる」という意味ですが、せんだんごには様々な調理法があり、現在でも家庭の味として食卓を賑わせています。代表的な「ろくべえ」は、鍋物や煮物に、現在でも重宝されている保存食です。せんだんごは、さつまいもの澱粉で、通常は粉末として保存されており、その食感は、東北地方の温泉郷でよく売られている餡を包んだ郷土菓子「ゆべし」が食感的に類似しています。黒蜜きなこで食せば、京都の「葛餅」や「わらび餅」のような感じかもしれません。

まとめ「お取り寄せ可能なさつま芋料理」

さつまいもをふるさと納税の贈答品としている、文中で紹介した主な地域の贈答品はこちらです。レシピ再現や食べ比べしても美味しそうですね。

茨城県 干し芋 専門 カフェ 人気 スイーツセットHOSHIIMONOプリン6個&タルト6個

都城産「紅はるか」5kg サツマイモ

熊本県産 さつまいも10kg シルクスイート 紅はるか

さつまいも色々食べてくださいね、ではまた(*´艸`)