五島は夏の観光シーズンに差し掛かろうとしています。そのような中、毎年、開催されるのが五島長崎国際トライアスロン大会、通称「バラモンキング」です。「バラモンキング」は、選手たちにとって特別な挑戦の場です。しかし、今年の大会は、前日からの大雨と波の高さによるスイムの中止という予期せぬ事態に見舞われました。それでも、選手たちは過酷なバイクとランのコースを駆け抜け、地元の応援とボランティアの支援の中でフィニッシュを目指しました。この大会の意義や魅力を知ることで、五島市が選手たちにとってどれだけ特別な場所であるかを理解でき、最後まで読み進めることで大会の感動的な瞬間や大会の裏話に触れることができます。バラモンキングは、単なるレースではなく、地域全体が一丸となってサポートする感動的なイベントなのです。ではでは今年のバラモンキングはどうなったのか?いってみましょう!
五島長崎国際トライアスロン大会について
今年で13回目の開催となる五島長崎国際トライアスロン大会、「通称バラモンキング」。世界トライアスロン選手権の日本代表選考対象大会であり、選手にとって重要なレースでもあります。遠くは北海道から、最高齢79歳の選手もエントリーしています。
朝7時にスタートし、制限時間は夜8時半までの13時間半の過酷なレースです。7時に太鼓の音とともにスイムがスタートし、富江湾を3キロ泳ぎ、バイクで福江→岐宿→三井楽→玉之浦を154.8キロ走ります。
私の住む山内の交差点では3回もバイクが通り、その間は通行止めとなります。バイクは坂道のアップダウンが激しいため、たくさんのボランティアが各地で給水などでサポートします。そして、港の近くまで来るとバイクを降り、最後の力を振り絞り、福江周辺をラン42.2キロで締めくくります。総距離200キロ、Bタイプは124.4キロで、気が遠くなるような距離です。ほぼ島を1周するため、その日は通行止めを避けて移動したり、声援を送ったりして過ごします。会社は休み、お店もほとんど休みとなり、大会一色となります。
今年の五島長崎国際トライアスロン大会(通称バラモンキング)
バラモンキング当日の様子
今年は6月23日、梅雨の真っ只中で前日から雨がひどく、大会当日の開催が心配でした。しかし、何も連絡が来なかったため、ボランティアに参加する娘を車でゴール会場に送りました。ゴール会場でアグリの商品などを販売することになっていたためでもあります。販売は13時から開始でしたが、周辺は12時過ぎから交通規制が入るため、早めに会場入りしました。さらに、8時から16時すぎまで山内地区は交通規制がかかるため、主要道路を避けて迂回して一度富江地区まで行ってからゴール会場の福江方面に向かいました。多くの人が同じように考えたため、少し渋滞が起きていました。富江地区は早く解除され、スタッフや選手の家族など応援する人たちが、コースの後を追う形で移動しました。しかし、今日はえらく解除が早く、看板の撤去まで完了していました。波が高く、雷の危険性があったため、やむなくスイムが中止となり、バイクでスタートしたためだと、ゴール会場で初めて知りました。少々の小雨では決行されてきたため、スイムが中止になったのは初めてのことです。人命に関わることなので、素晴らしい英断だったと、選手たちは言ってくれたのが、主催の五島市にとって救いでした。
バラモンキングゴール会場
ゴール会場では、五島市職員や高校生のボランティアが続々と集まり、強い雨風のなか、ゴール受け入れ準備をしていました。娘は、隣の会場でバイクを降りた選手たちに着替えなどが入った荷物を渡す係でした。ゴールは福江港公園で、横にはMCのブース、ゴール門の目の前には報道席があり、ゴールの1人目が来るのを待っていました。
長崎からやってきたMC2人と、長崎のラジオのパーソナリティーも務める「まえかわパーティー」という若い芸人さんも会場を盛り上げてくれました。
早くも13時頃にBタイプの1人目、2人目のゴール者が出てきました。五島市長自ら、完走メダルを首にかけて祝福していました。15時頃には次々とゴールする人が増え、ゴール会場に一般の応援者も増えて盛り上がってきました。雨もやっと小雨に変わりました。ゴールした人は記念バスタオルをボランティアの高校生に渡され、ゴール門前で満面の笑みで記念撮影をします。先にゴールした仲間と一緒に撮ったりと、過酷なレースの後とは思えないほど元気なのに驚きました。スイムがカットされたうえに雨で例年より気温が低く涼しかったため、比較的恵まれたレースだったのでしょう。ただ、雨でバイクがスリップし、転倒するのを恐れてか、直前で棄権した選手も多かったそうです。コース道路の整備は6月に除草作業も含め完了しているものの、晴れていても転倒し救急車で搬送される選手もいるため、常に危険と隣り合わせです。ゴール会場には長崎大学病院の医療スタッフもテントで待機し、万全の体制を整えています。
バラモンキングゴール後は…
ゴールするとまず五島うどんのふるまいが待っています。さらに、地元の事業者の屋台村も準備され、一般の人も利用できるようになっています。今年はキッチンカーが増え、毎年訪れるMCさんも驚いていました。レース後にビールを飲む人や五島の食材を使った料理などを堪能する人、ゴールで仲間を待つ人さまざまで会場にとどまっている選手は多かったです。
バラモンキングでの最後の選手たちの戦い
19時頃、残り100名ほどの選手がまだレースの途中だとアナウンスが流れます。選手にとっては焦りが出始める頃です。なんとかして20時半までにゴールするという自分の体力の限界との戦いが始まります。私の知り合いも毎年出場しており、無事に家族皆でゴールすることができ、ほっとしました。遠方の方だったり、当日船が欠航になり応援に来られなかった人もいるため、ネットで中継も行われます。また、選手がゴールするとMCがメッセージを読み上げてくれます。とても愛がこもっており心が温まります。
バラモンキング感動のカウントダウン
ゴールの門の時計が制限時間に近づくと、ボランティアもゴール前に集合し、20秒前からカウントダウンが始まります。その直前にゴールした人、そして僅かな時間間に合わなかった選手が一人いてとても悔しそうでやるせなかったですが、最後までゴールし、皆が温かく迎えました。娘も一緒にカウントダウンし、感動したらしく、また来年もボランティアに参加したいと言っていました。そして長い1日が終わりました。
バラモンキング翌日のイベント
翌日24日は、港の近くの福江文化会館内で授賞式と特産品販売が行われ、外の駐車場広場には再びキッチンカーなど屋台が揃い、選手に食事を提供しました。選手には参加費の中から300円のチケットが3枚配られ、そのチケットをここで使用します。昨日の疲れた表情はすでに消え、達成感を得た選手たちが仲間と称え合いながら飲んで食べて、とても楽しそうでした。そして帰路に着きます。
時間に余裕がある人は、昼食後に街のごみ拾いをしてから帰るのが、選手の呼びかけでいつの間にか始まった恒例行事となっています。福江島の人に恩返しをしたいという気持ちがこもっているのです。
雨の中沿道で応援してくれた島の人たち、ボランティアの人たちがいたからこそ最後まで頑張れたと、私に語ってくれた選手の言葉にまた胸が熱くなりました。
五島長崎国際トライアスロン大会(通称バラモンキング)まとめ
五島長崎国際トライアスロン大会、通称「バラモンキング」は、毎年多くの選手が参加する大規模なイベントです。今年も、北海道から最高齢79歳の選手まで、全国から集まった選手たちが厳しいレースに挑戦しました。しかし、波の高さと雷の危険性からスイムが中止され、バイクとランの過酷なコースが待ち受けていました。選手たちはボランティアのサポートを受けながら、154.8キロのバイクと42.2キロのランを完走しました。ゴール会場では、選手たちを迎えるために多くの人々が集まり、応援とサポートが行われました。
大会当日は悪天候にもかかわらず、五島市の素早い対応により、安全なレースが実現しました。参加者はゴール後に五島うどんや地元の料理を楽しみ、疲れを癒しました。大会翌日には、授賞式と特産品販売が行われ、選手たちは達成感を共有し、街の清掃活動にも参加しました。バラモンキングは、選手と地域が一体となって作り上げる感動的なイベントであり、その魅力を存分に感じることができます。来年も多くの感動が待っていることでしょう。来年もこのバラモンキングを楽しみにしています。
昨年のバラモンキングの様子はこちら
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地元の人、旅行で福江島へ訪れる人、出張で福江島へ訪れる人、夕食と同じくらい昼食、ランチを食べるのに…福江島のランチ情報まとめがない。「五島商店 佐藤の芋屋」の「福江島のこと」の記事の中にも多数のランチ、ディナー情報の記事があります。この「福江島のこと」の「ランチ情報」だけ抜き出してスピンアウトしたのが、「福江島ランチーズ」なのです。
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