シュクメルリって知ってる?ジョージア料理に挑戦!さつまいもを使った話題の料理シュクメルリを料理研究家が解説!実際にシュクメルリを作ってみた!結論!日本人の味覚に溶け込む味だった!

シュクメルリという料理をご存知でしょうか。恐らく知っている方は少数ではないかと思います。シュクメルリはジョージアの郷土料理なのですが、近年、日本でもブームになってきています。この料理のアクセントにさつまいもが使われているのです。ジョージア×さつまいもの風味とはどんなものでしょうか。料理研究家が自宅でも’作りやすいレシピ付きでお伝えしていきます。

シュクメルリとはどんな料理?

シュクメルリは簡単に言うと「鶏肉のクリームソース煮込み」のことで、にんにくがしっかり効いているところが特長です。今でこそ牛乳を加えたクリーム系の味付けが定番になってきていますが、元々は鶏肉、ニンニク、塩だけで作るシンプルな味わいの料理であったといわれています。ジョージアでは各地方で鶏肉とニンニクを使った料理が作られていていましたが、牛乳を加えるスタイルがシュクメリ村で広がるようになったそうです。想像がつくかと思いますが、シュクメルリの名前の由来は「シュクメリ村の」という意味です。

日本でブームになった理由は?

さて、そんなジョージアの郷土料理は何故日本でブームになったのでしょうか。確かに鶏肉のクリーム煮込みとは日本人も多くの人が好むであろう味ですが、なかなかジョージアの料理にたどり着くことは難しいと思うでしょう。そんな日本人の好みとジョージアの味覚を結びつけるきっかけになったのは、牛丼チェーン大手の松屋です。2020年「世界紀行シリーズ」として「シュクメルリ鍋定食」を展開したことがブームの先駆けとなりました。松屋はシュクメルリを日本人向けに上手に作っており、その一つとしてさつまいもを加えています。鶏肉、さつまいも、クリームソースの組み合わせは大ヒットとなり、その人気ぶりで、販売が終わった後の復刻メニュー総選挙でも堂々の1位を獲得し、見事に復刻を果たしました。今ではレシピサイトでもシュクメルリのレシピが沢山載せられているほど、日本にも浸透してきています。その後も日清食品やファミリーマートといった有名企業からレトルト食品や総菜として商品化されてきました。給食で提供された学校もあるそうです。

シュクメルリを作ってみよう

ここまでお話すれば、シュクメルリを食べずにはいられませんね!ジョージアの料理と聞くと難しそうな印象を抱くかもしれませんが、心配ご無用です!!フライパン一つでとても簡単に作ることが出来ます。

<材料・2人分>

  • 鶏肉・・・160g
  • 塩・・・小さじ1/4
  • さつまいも・・・100g
  • 玉ねぎ・・・120g(約1/2個)
  • ニンニク・・・1かけ
  • オリーブオイル・・・大さじ1
  • 牛乳・・・100ml

<作り方>

①鶏肉は食べやすい大きさに切り、塩で下味をつける。

種類はもも肉がメジャーですが、ヘルシーに仕上げたい場合は胸肉でも大丈夫です。その際はくっつきやすいので薄く薄力粉をまぶしておくと良いでしょう。

②さつまいもは食べやすい大きさの乱切りにして水にさらしておく。

たまねぎは薄切り、にんにくは芯を除いてから薄切りにする。

③フライパンにオリーブオイルの半量を入れて熱し、鶏肉を表面がキツネ色になるまで焼く。

この工程は強火で通すと、表面だけ焦げて中が火が通らないことがあるので中火でじっくり焼き色をつけるようにします。

④焼き色がついたらひっくり返し、反対側もキツネ色に焼き色がつくまで焼く。

空いたところにオリーブオイルの半量を広げ、玉ねぎとニンニクを黄色味を帯びるまで炒める。

焦げないように弱めの火加減でたまねぎとニンニクを炒めます。ここでじっくり炒めることが玉ねぎの甘みやにんにくの香りを引き出すポイントになります。でも、たまには鶏肉の方にも気を使ってあげて下さいね。

⑤牛乳を加えて、弱火で煮込む。

牛乳を加えたら強火はNGです。分離する原因になります。弱火で時折混ぜながら煮込みましょう。

⑥さつまいもは水気をきって、濡らしたクッキングペーパーとラップで包み、耐熱容器に入れて3分加熱する。柔らかくなったら⑤に加えてさっと煮込む。

いよいよさつまいもの登場です!牛乳を加えたら、さつまいもをレンジ加熱すると丁度煮立ってきたあたりでさつまいもをフライパンに加えることが出来ます。最後に塩で調味をすれば完成です。

それではいよいよご試食タイム。

著者も初のジョージアの料理でしたが、良い意味でジョージアの味とは思えないほど、日本人の味覚に溶け込む味わいです!そして、さつまいもとにんにくがこんなに相性が良いということも初めて知りました。身体がとても温まるので、代謝アップを意識している方にもオススメです。火鍋に続く「温活鍋」になるかもしれません。にんにくの量は返ることが出来るので、お好みで増減されると良いと思います。チーズをトッピングするとさらに濃厚な味わいが’楽しめますよ。最近、食卓のレパートリーが少ないな・・・と感じている方、是非シュクメルリで新しいさつまいもの味わいを愉しんで見て下さい。