簡単!小麦粉、生クリーム不要!マグカップで作る!焼き芋バスクチーズケーキを作ってみた!美味しすぎる→2通りの楽しみ方で家族に喜んでもらえること間違いなし!

スイーツ界にすい星のごとく現れた「バスクチーズケーキ」。濃厚でなめらかな口当たりと、黒い焼き目が特徴的な人気のスイーツです。濃厚、なめらか、焼き目…、バスクチーズケーキに関するこれらの特徴を挙げてみると、なんだか焼き芋と似た共通点を持っている気がするのは、私だけでしょうか?というわけで(かなり強引な展開ですが)、今回は超人気スイーツを焼き芋で作ってしまおう、というお話です。

なるべく材料はシンプルにして、しかも簡単に作れる方法で、焼き芋バスクチーズケーキを作ってみました。ちなみに筆者はチーズケーキを作ったことがありません。最後までご覧いただければ、スイーツ好きだけど料理初心者という方でも、私も作ってみようかなと思うかもしれませんよ。

バスクチーズケーキとは?

バスクチーズケーキ(バスク風チーズケーキ)とは、スペインのバスク地方が発祥とされています。その特徴はなんと言っても、表面に真っ黒な焼き目のついたその見た目です。表面はしっかり焼き目が付いているのに対して、中はとろりと柔らかく、ベイクドチーズケーキとレアチーズケーキの中間のようです。

また、クリームチーズをたっぷり使用しているので、濃厚なチーズの風味が楽しめます。日本では、2016年に株式会社Plan・Do・Seeが運営するレストランで、「バスク風チーズケーキ」が提供されたのが始まりとされています。その後、バスクチーズケーキ専門店や、バスクチーズケーキを販売する洋菓子店が登場しますが、広く世間に認知されたのは2019年にローソンから「バスチー」という略称でバスクチーズケーキが販売されたことがきっかけではないでしょうか。つまり、まだ日本ではバスクチーズケーキを食べるようになってから10年も経っていないということです。ベイクドチーズケーキ、レアチーズケーキ、ニューヨークチーズケーキ、スフレチーズケーキのように、バスクチーズケーキは定番スイーツとしての道を歩み始めたばかりと言えるでしょう。そんな日本に来たばかりのバスクチーズケーキと、日本で300年親しまれてきた焼き芋の融合が今回の企画なのです。つくづく、日本の食に対する懐の深さ、自由さに感心してしまいますね。

材料はこちら

【材料】※マグカップ約2個分

  • 焼き芋 100g
  • クリームチーズ 120g
  • ヨーグルト 60g
  • たまご 1個
  • 砂糖 大さじ3杯

今回は、なるべく手間をかけずに調理したかったので焼き芋を使用しましたが、時間に余裕がある場合などは、生のさつまいもを加熱したものを使用しても良いでしょう。ちなみに、バスクチーズケーキのなめらか食感に近づけられるかと思い、ねっとりとした紅はるかの焼き芋を用意しました。また、ヨーグルトは、無糖のものを使用しました。上記の分量で、およそマグカップ2個分の焼き芋バスクチーズケーキを作れると思います。ホールサイズのケーキよりも手軽に作れるところが良いですね。

作り方はこちら

【作り方手順】

  • 材料を混ぜる

  • 水で濡らしたクッキングシートをマグカップに敷いて、混ぜた材料を入れる

  • 180度に予熱したオーブンで、25分~35分焼く
    ※必ず、マグカップはオーブンで使用可能なものを使用してください。また、クッキングシートは上記の焼成に耐えられるものをご使用ください。

材料を混ぜて型に入れて焼く、というシンプルな作り方です。材料を混ぜる際に使用したのは、玉ねぎのみじん切りに使用するような、取っ手を引っ張るタイプの手動ミキサーです。焼き芋、特にホクホク系のさつまいもはミキサーがないと混ぜるのが大変かもしれません。混ぜやすさの点からも、ねっとり系の紅はるかや安納芋、またはしっとり系のシルクスイートを使用するのが良いのではないかと思いました。

もしも焼成時間が足りない場合は、様子を見ながら追加で調理してください。

超熱々のマグカップを慎重に取り出してみると…、筆者が用意したマグカップの形状が不揃いであったためか、焼き目の付き具合に差が出てしまいました。思い描いていたバスクチーズケーキのイメージ(焼き目)とはちょっと違いますが、そんなことどうでも良いと思えるぐらい、甘くておいしそうな香りが漂っています。焼き芋をリベイクしているような、そんな香りです。

焼き芋バスクチーズケーキの2通りの楽しみ方

普段お店で購入するチーズケーキは冷蔵状態で販売されているため、焼きたての状態に出会える機会はほとんどないと思います。一方、焼きたてのものを食べられるのが手作りの醍醐味ではないでしょうか。焼きたての香りは、その時だけしか出会うことができない格別なものと言えるでしょう。

そんな焼きたてほやほやの焼き芋バスクチーズケーキ、自然で優しい焼き芋の甘さを十分に活かしたスイーツに仕上がっています。どちらかと言うと焼き芋感の方が強めの味わいで、ほのかな酸味が感じられます。表面はしっかりと焼かれていますが、中は水分が残っています。バスクチーズケーキとしてはややクリーミーさが足りないかと思いましたが、味は濃厚で、満足できるものに仕上がったと思います。

焼きたての特別感を味わったところで、今度は粗熱をとった焼き芋バスクチーズケーキを、冷蔵庫で3~4時間ほど冷やしてみました。冷蔵庫から出してみると、焼き芋の香りは控えめとなり、かわりにチーズの香りの主張が強くなりました。野球で例えるならば、イニングの表裏で攻守交替したような、焼き芋とチーズケーキの立場が逆転したような印象を与えてくれます。

また、冷やしたことによってチーズケーキの身が締まり、クリーミーさも増しました。紅はるかの濃厚な風味ももちろん健在です。実は、筆者はさつまいも好きであるのはもちろんのこと、チーズケーキも大好きなのです。チーズケーキ好きな自分をも満足させてくれたのが、この冷やし焼き芋バスクチーズケーキなのです。温冷それぞれの状態で、まるで違った表情を見せてくれる、手作りの焼き芋バスクチーズケーキ。これは試す価値あり、ですよ。

まとめ

今回は、マグカップで作る焼き芋バスクチーズケーキのご紹介でした。見た目はさておき、チーズケーキを作ったことのない筆者でも簡単に作れましたよ。日本の焼き芋と、スペインはバスク地方発祥のバスクチーズケーキとの融合。スペインは漢字で「西班牙」と表されるので、日西融合スイーツとでも言いましょうか。まさに、焼き芋とチーズケーキの良いところ取りが楽しめるものでした。皆さんもぜひ、焼きたてと冷蔵庫で冷やした状態、2通りの楽しみ方を試してみてくださいね。