宝来軒という名前のラーメン店は、日本では至る所にありますが、今回は五島の宝来軒を紹介します。出張で五島(福江島)を離れていました。その出張の帰りはフェリーで戻ってきました。土曜日の朝9時15分、太古丸が福江港に到着。到着ギリギリまで船の中で寝ていたので朝ごはんも食べていなかった私は、船を降りたとたん、空腹を感じました。港の駐車場には向かわず、そのまま近くのラーメン屋、宝来軒に直行。(昨夜、福岡で博多ラーメンを食べ損ねたせいもあり、無性に食べたくなりました)駐車場、みなと公園を横切ると道路の向こうには朝日に照らされた赤いのれんが!朝ラーが食べられるとは聞いていましたが、半信半疑でのれんをくぐりました。
朝から開店している
お客さんはいませんでしたが、いらっしゃいませーと言われたのでほっとしました。お冷を出す奥さんに「何がおすすめですか?」と聞くと「ラーメンとちゃんぽんです」と教えてくれ、ラーメンを注文しました。お店を見渡すと広いとは言えないお店ですが、家に帰ってきたような妙に落ち着く雰囲気です。ずっと昔から貼られているであろうメニューの紙も味があります。テーブル席4つしかないのですぐ満席になり、お昼時に諦めて帰ったのを覚えています。さすがに朝は貸し切りかなーと思っていたら、若い夫婦がラフな格好で入ってきました。近所の方が朝ごはんにラーメンを食べに来た風で、常連なのかご主人も男性客に声をかけていました。朝ラーが気軽に食べられるなんてうらやましい限りです。
そうしているうちにラーメンがきました。白濁スープにネギの青さが映えます。そして私の好きなもやしがのっています。チャーシューとメンマものり、とてもシンプルな豚骨ラーメンです。スープはしつこくなくあっさりでもなく、飲みやすいスープです。これなら朝からでもいけます!麺は中細麺で柔らかいけどちぎれにくくするする口に入っていきます。麺とスープを交互に味わいながら美味しくいただきました。出張から帰って疲れた体が癒されました。お酒を飲んだ翌朝にもおすすめしたいですね。
朝から営業しているお店は五島では少ないのでとても貴重な存在です。お店の先は港の近くなので運送会社やいろいろな倉庫で働いている人の胃袋を支えていることでしょうね。なんと朝の7時から16時まで営業しているそうです。ランチタイムを過ぎた時間帯に食べられるのも良いですね。
この宝来軒は1967年創業で、父のお店を継いだ2代目の山口善人さんが奥さんと営んでいます。先代は朝5時から開け、漁師たちの御用達のお店だったそうです。創業して間もないころは、「男はつらいよ」で五島がロケ地となり、寅さん(渥美清さん)がこの宝来軒ののれんをくぐったそうです。海の玄関口、福江島の玄関口にあるお店だけあり、すごいヒストリーがあったのですね。一度は五島を出て、最初は継ぐつもりもなく、洋食のシェフになりたいと思っていた山口さんでしたが、37歳のときに父親に戻ってこいと言われ、継ぐことに。
守るべき味
最初は新しい味を出そうとしたりアレンジしたりしましたが、長年愛されているスープの味はやはり変えたらいけない、守っていかないといけないという使命感に変わったそうです。朝早くからスープ作りは大変ですが、朝から足を運んでくれる地元の方や観光客のために頑張っています。ご夫婦仲が良くて素敵です。
日曜日は急用が入ることがあり、少し早くお店を閉めることがあるのでご了承くださいとのことです。今度は、同じ豚骨からとったスープにうまみが加わったちゃんぽんを食べに行きたいです。朝7時から開店している宝来軒。ランチを食べ損ねた…もしくは、ブランチでラーメンが食べたくなったら…もちろん、朝ラーもそうなのですけど…。かなりオススメのお店です。五島の玄関口とも言える福江港からすぐの場所にありますので五島へフェリーで観光でいらっしゃった時に、行ってみてはいかがでしょうか?
宝来軒
長崎県五島市東浜町1-9-15
TEL:0959-72-4351
営業時間:7時~16時
定休日:不定休
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