
夏になると、さつまいもが手に入りにくいと感じたことはありませんか?秋冬にはスーパーに並んでいる焼き芋や生のさつまいもが、夏場になると見かけなくなることがあります。実は、さつまいもは貯蔵しながら販売されるため、流通量が少なくなる時期があるのです。しかし、夏でも焼き芋を楽しむ方法はあります。スーパーや焼き芋専門店で取り扱っている場合があり、通販を利用すれば冷凍焼き芋を手に入れることも可能です。冷凍保存された焼き芋は、夏でもひんやりとした食感が楽しめ、栄養補給にも最適。この記事では、夏場にさつまいもが売られていない理由や、手に入れるための方法を詳しく解説。冷凍焼き芋の美味しい食べ方も紹介するので、最後まで読んで、暑い季節にもさつまいもを楽しむコツをチェックしてみてください。
夏でも買える焼き芋
さつまいもは、家で小さく切ってオーブンで焼いたり、茹でたり、電子レンジで加熱したりすると、しっとり柔らかく仕上がります。短時間で調理できるため、手軽に楽しめるのが魅力です。ただ、焼き芋と比べると甘さが控えめに感じることがあり、もう少し濃厚な甘みが欲しくなるかもしれません。焼き芋特有のねっとりとした食感や深い甘みは、じっくり加熱することで生まれるため、じっくり加熱するほど糖化が進み、甘みが引き立ちます。名古屋学芸大学管理栄養学部公式サイトによると
さつまいもの内部の温度をゆっくり上げていくと、甘みが強くなるそうです。つまり、電子レンジ等で短時間で加熱するよりも、さつまいもを丸のままゆっくりと焼いていくことでずっと甘くなるのです。
オーブンで焼く際、小さめのさつまいもは火の通りが早く、手軽に仕上がりますが、大きめのさつまいもをじっくり加熱すると、より甘みが引き出されます。時間をかけて加熱することで、さつまいもに含まれるデンプンが糖化し、ねっとりと濃厚な甘さが生まれるため、焼くなら丸ごとが理想的です。しかし、自宅でじっくり焼くとなると、オーブンを長時間稼働させることになり、室温が上がるのが悩みどころ。特に夏場は、キッチンが暑くなってしまうため、オーブンを使うのが億劫になることもあります。そう考えると、スーパーや通販サイトで手軽に焼き芋を買える環境はとても便利です。私が住んでいるスペインでは、日本のように焼き芋が簡単に手に入るわけではないので、夏場でもオーブンでさつまいもを焼いています。本当は暑い時期にオーブンを使うのは避けたいところですが、日本のように気軽に購入できる環境がないため、自分で焼くしかありません。その点、日本では一年中美味しい焼き芋が手に入るので、とても羨ましく思います。
焼き芋を購入できる場所
焼き芋がどこで手に入るのか調べたところ、イオンやダイエー、オーケー、マルエツ、ドン・キホーテなどのスーパーマーケットで取り扱っていることがわかりました。さらに、焼き芋専門店の「芋やす」や「芋王」などでは、こだわりの焼き芋を販売しており、より本格的な味わいを楽しめます。最近では、冷凍焼き芋を取り扱う通販サイトも充実しており、全国どこからでも購入できるため、自宅で手軽に楽しむことが可能です。
ただし、スーパーマーケットの場合、店舗ごとに取り扱い状況が異なるため、必ずしも焼き芋が置いてあるとは限りません。特に、さつまいもの収穫量が減る時期になると、仕入れが難しくなるため、すべての店舗で安定して販売されているわけではないようです。その点、確実に手に入れたい場合は、通販サイトを活用するのが賢い選択肢となります。冷凍焼き芋であれば、保存がきくため、食べたいときに解凍してすぐに楽しめるのも魅力です。焼き芋好きにとっては、こうした選択肢が増えているのは嬉しいことですね。
焼き芋の保存方法
夏場の焼き芋は気温が高いため、特に腐りやすいので取り扱いには注意が必要です。常温で保存すると、環境によっては半日ほどで傷んでしまうこともあるため、基本的に当日中に食べるのが安心です。食べきれない場合は、ラップで包んで冷蔵、もしくは冷凍で保存すると品質を保ちやすくなります。保存の際は、ラップで包む前にペーパータオルなどで表面の水分を軽く拭き取っておくと、余分な湿気を抑えられ、より腐敗しにくくなります。
冷蔵保存なら3〜4日程度、冷凍すれば約4週間ほど持つため、長く楽しみたいときは冷凍保存が便利です。冷やした焼き芋には、通常の状態と比べて変化する成分があり、健康面でも注目されています。もともと、さつまいもには100gあたり約4gの食物繊維が含まれていますが、冷蔵することで「レジスタントスターチ(軟消化性でんぷん)」が増えるのが特徴です。この成分は、デンプンでありながら食物繊維と同様の働きを持ち、腸内環境を整えるのに役立ちます。冷蔵した焼き芋は、温め直しても美味しいですが、そのまま輪切りにして食べることで、レジスタントスターチをしっかり摂取できます。夏の暑い時期には、冷たい焼き芋をスイーツ感覚で楽しむのもおすすめです。
冷凍焼き芋の食べ方
丸ごと冷凍した焼き芋は、冷凍庫から取り出した直後は非常に固く、包丁を入れるのが難しく感じるかもしれません。しかし、パン切り包丁を使い、ゆっくりと力を加えながら切れば、滑らせるように刃を入れることでカットが可能です。完全に凍った状態でも切れますが、少し時間をおいて5分ほど室温に置いておくと、ほどよく柔らかくなり、よりスムーズに切れるようになります。解凍しすぎることなく、冷凍焼き芋の食感をそのまま楽しめるのが魅力です。輪切りにした焼き芋は、アイスキャンディーのようにそのままかじるのがおすすめです。ひんやりとした口当たりと、しゃりしゃりとした独特の食感が暑い日にぴったり。冷たさの中に甘みが広がり、さつまいも本来の優しい風味が口の中にふんわりと広がります。アイスクリームは美味しいものの、食べ過ぎると砂糖の摂取量が気になりがちですが、その点、冷凍焼き芋なら余計な甘味料が加えられておらず、安心して楽しめます。さらに、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富に含まれているため、スイーツ感覚で食べながら、栄養もしっかり摂れるのが嬉しいポイントです。
オーブンを使わない焼き芋を使ったお菓子
「さつまいも」と聞いて思い浮かべる、あの素朴で優しい甘さがそのまま感じられる、どこか懐かしさを覚える味わいのお菓子です。子どもの頃に食べた焼き芋や、ふかし芋を思い出すような、自然な甘みとほっくりした食感が特徴。余計なものが加えられていないからこそ、さつまいも本来の美味しさがじんわりと口の中に広がります。冷たくして食べることで、また違った魅力が楽しめるのもポイントです。ひんやりとした口当たりが心地よく、さつまいもの甘さが際立ち、まるでアイスのような感覚で味わえます。「焼き芋はあまり食べない」という男性でも、これなら新鮮に感じてくれるはず。暑い季節にもぴったりで、食後のデザートやおやつにするのもおすすめです。
材料
- 焼き芋 250g
- 牛乳 500ml
- 砂糖 40g
- コーンスターチ 50g
- バニラエッセンス 数滴
作り方
1.焼き芋が冷凍の場合は、自然解凍しておく
2.焼き芋と牛乳、砂糖をブレンダー(ミキサーでも可)に入れて撹拌
3.コーンスターチ、バニラエッセンスを混ぜてもう一度撹拌
4.ブレンダーの中身を鍋に移し、弱火にかける
5.泡立て器でかき混ぜながら、沸騰したら火を止める
6.型に入れる( 型を水で濡らしておくと、型から外しやすい)
7.表面が平らにならなくても気にしないで大丈夫
8.粗熱を取って、冷蔵庫へ
9.固まったら型から外す
しっかり冷やして型から出し、ホワイトチョコレートのすりおろしを飾る
型はエンゼルケーキタイプを使用しましたが、小さめのプリン型やゼリー型を使って数個に分けて作るのもおすすめです。見た目が可愛らしくなり、食べやすさもアップします。お鍋に移して火にかけたら、必ずしっかり沸騰させることが大切です。十分に加熱されていないと、きちんと固まらず、仕上がりに影響してしまいます。また、作ったものを冷蔵庫で冷やす際は、熱いまま入れないようにしましょう。粗熱を取らずに冷蔵庫に入れると、腐りやすくなるだけでなく、庫内の温度が上がり、他の食品にも悪影響を及ぼす可能性があります。常温でしばらく冷ましてから、しっかりと冷やすのがポイントです。
今回はホワイトチョコレートを加えてアレンジしましたが、黒蜜やカラメルソース、チョコレートソースをかけても美味しく仕上がります。仕上げにきな粉をまぶしたり、砕いたナッツを散らすことで食感のアクセントも楽しめます。
夏は冷たい焼き芋で
夏にぴったりの焼き芋の食べ方を紹介しました。さつまいもは、ビタミンB1やビタミンC、食物繊維が豊富に含まれており、冬だけでなく夏の食事にも積極的に取り入れたい食材です。特に冷凍焼き芋は、ひんやりとした食感が楽しめるだけでなく、栄養補給にも役立つため、暑い季節にも最適。食欲が落ちてしまったときや、キッチンで長時間料理をするのが億劫な日でも、手軽に食べられる点が魅力です。冷凍庫に常備しておけば、暑さで疲れを感じたときや甘いものが欲しくなったときにも重宝します。アイスのように冷たくてスッキリとした口当たりなので、おやつ代わりにもなり、夏バテしがちなときにも無理なくエネルギー補給ができます。さらに、さつまいもに含まれるレジスタントスターチは、冷やすことで増えるため、腸内環境を整える効果も期待できるでしょう。
輪切りにしてそのまま食べるのはもちろん、ヨーグルトやはちみつと合わせたり、スムージーに加えたりとアレンジの幅も広がります。夏の間もさつまいもを活用しながら、美味しく栄養を摂取し、暑さを乗り切りましょう!