秋になると食べたくなる食材で人気の「さつまいも」ですが、支持されているのはエンターテインメントの世界においても、同じです。この記事では、さつまいもが使われた映画やマンガなどをご紹介します。
マンガとさつまいも
マンガの世界でも大人気のさつまいもですが、どのような作品で取り上げられているかを見ていきましょう。
クッキングパパ
1985年から始まった、「クッキングパパ」をご存知の方は多いのではないでしょうか?会社でバリバリ仕事をこなす有能なサラリーマン、「荒岩 一味」は、家でも妻の代わりに食事を担当する、素敵なパパです。彼の愛情とアイディアたっぷりの料理で、周りの人を幸せにする、心も胃袋もほっこりとするストーリーです。マンガと思えないほど食欲をそそる絵は、まさに飯テロ。気付いたら、台所で料理を作っていたという方も多いのでは?例えば、「さつまいもコロッケ」、「さつまいものかりんとう」、「スイートポテトプリン(略して、ポテリン)」など、さつまいもを使った料理が紹介されています。クッキングパパではレシピの掲載もあるので、「食べたい!」と思ったらすぐに再現できてしまうのも、嬉しいポイントです。
3月のライオン
3月のライオンは、大人気マンガ「ハチミツとクローバー」の作者が描いており、映画化・アニメ化がされました。プロ棋士として中学生の頃にデビューし、天才と注目を浴びている「桐山 零」は、家族を幼い頃に亡くしています。義父(棋士)の元で育てられるも、家を出て深い孤独を感じる日々を過ごしていました。そんなある日、彼は偶然出会った3姉妹と交流を深めていき、自分の居場所を見つけていくという、心温まるストーリーです。マンガ内には、幸せな気持ちになれそうなご飯や甘味が、ずらりと並びます。「三月町ふくふくダルマ」というメニューで、さつまいもが登場しています。つぶあんとさつまいもあんを入れるという、特に女性にはたまらない組み合わせです。「一度は食べてみたい」と願うファンも、多いのではないでしょうか?
ドラマでさつまいも
ここからは、マンガとは違う「リアルイモ」を感じられる、ドラマをご紹介します。
孤独のグルメ
マンガでも大人気の「孤独のグルメ」ですが、「松重 豊」主演の実写ドラマ版の人気は、今も下がることはありません。淡々と主人公の「井之頭 五郎」が食事を楽しむストーリーで、深夜枠だったにも関わらず高視聴率でした。若い方から大人の方まで、お腹がすいてしまうメニューばかりを紹介しており、お店も料理も実在するものを扱っているため、グルメファンの巡礼地としても話題です。「孤独のグルメ 2021大晦日スペシャル 激走!絶景絶品・年忘れロードムービー」では、静岡県にあるさつまいもを使用したお店で、焼き芋を頬張っていました。
ヴィンチェンツォ
愛の不時着や梨泰院クラスなど、今話題の韓国ドラマの1つ「ヴィンチェンツォ」でも、さつまいもが登場しています。ある商店街を取り壊そうとしていることを知った、主人公の「ヴィンチェンツォ・カサノ」は、取り壊しに反対する商店街の人たちの代表で、弁護士の「ホン・ユチョン」に協力することにします。しかし、商店街を取り壊そうとしていた大企業の、不正を暴こうとしていたホン弁護士は、突然の交通事故で亡くなってしまうのです。そこから物語は大きく進んで行きます。ヴィンチェンツォでは、「ダメだわ。さつまいもを食べると、大事な計画が滞るの」というセリフとともに焼き芋を食べるシーンがあり、韓国でのさつまいも人気がうかがえます。韓国では、焼き芋とキムチを組み合わせる食べ方が人気で、甘い×しょっぱいというコラボレーションに、やみつきになる人が続出しているほどです。
映画でもさつまいも
さつまいもは映画でも大活躍する、名脇役です。どのような作品に登場しているのでしょうか?
この世界の片隅に
2007年からマンガが連載され、テレビドラマ化・片渕 須直監督による映画化がされ、非常に注目を集めた作品です。天真爛漫な18歳の「すず」は、広島市から海軍の街「呉」に嫁いできました。周りに呆れられつつも、少しずつ嫁として仕事を覚え、夫「周作」とその家族に囲まれながら、「豊かな発想力」で工夫を凝らしていきます。戦争が牙を向き、辛いことが増えても、前向きに生きていく強さを備えたストーリーです。戦争を題材とした作品には、当時の救世主でもあったサツマイモがよく登場し、栄養を摂りながら、しっかりとお腹を満たしてくれる様子が描かれています。この映画では、さつまいもを切って蒸したあと、刻んだスギナと一緒に小麦粉を混ぜて作る「芋団子」を、すずが作っていました。食材が配給されなくても、少しでも食事を楽しもうと頑張っているすずを見ると、今の生活を大切にしようと思える作品です。
愛され名脇役、さつまいも
現実の世界以外でも愛され続けるさつまいもは、長い年月をかけてさまざまな人の食事を支えてきました。料理やスイーツなど、ジャンルを選ばずに美味しく食べられるのは、最大の魅力とも言えるでしょう。これらの作品を見ながら、主人公と一緒にさつまいもを味わってみてはいかがでしょうか?