地瓜球(ディーグゥアーチョウ)って知ってる?話題のさつまいものお菓子「地瓜球」を料理研究家が作ってみた!地瓜球は置き換えダイエットにも向いているお菓子なのだ

地瓜球という食べ物を聞いたことがあるでしょうか?まだまだ日本ではあまり聞き慣れない名前ですが、台湾では昔から愛されているお馴染みのおやつです。この記事では栄養士・ヘルシー料理研究家の著者が地瓜球の魅力と調理レポートをお届けして参ります。

地瓜球とは

地瓜球は台湾でおなじみの夜市の屋台では定番人気を誇る食べ物であり、数多くのお店が存在しています。日本でいうならベビーカステラのような存在といったところでしょうか。甘いおやつを食べ歩きする楽しさは万国共通のようです。そんな地瓜球ですがどのようなおやつか想像できますでしょうか?「球」がついているので、丸い形のお菓子を連想されるかと思いますが、「地瓜」はいまいち想像がつかない方が多いのではないかと思います。かく言う著者も文字だけを見た時点ではキュウリのような野菜を想像していました。

キュウリを丸くしたお菓子ってあまり美味しくなさそうと思いましたが、今となると地瓜球に謝りたい気分です。結論から申し上げますと、日本にはありそうで無い、とっても美味しいおやつでした!勿論ですが、「地瓜」はキュウリではなく中国語で「さつまいも」のことを示します。確かに味は全く違うけれど、瓜のような形と言われれば納得です。さつまいもをふかして加熱したものに、砂糖、粉類を混ぜ、丸めたものを揚げて作ります。これだけの説明ですと、さつまいもドーナツと変わらないようなイメージですが、地瓜球にはドーナツとは圧倒的に違う魅力があります。

地瓜球の魅力

さつまいもドーナツと地瓜球の違い、その秘密は粉に隠されています。通常、ドーナツには薄力粉が使われますが、地瓜球ではタピオカ粉を使います。ここでタピオカ粉の説明を簡単にさせていただきますと、タピオカ粉は亜熱帯地域で収穫される「キャッサバ」という芋から作られた澱粉のことです。日本でもすっかりお馴染みとなったドリンクの中のタピオカのように、調理に使うと弾力を出すことが出来ます。有名なものとしてはブラジル発祥のチーズパンであるポンテケージョにも良く使われている材料です。そのため、地瓜球はドーナツやカステラとは違うモチモチした食感の仕上がりです。さつまいも×モチモチの組み合わせのお菓子は日本では意外と見かけませんが、一口で虜になってしまったほどベストマッチな組み合わせです。地瓜球の味を知ってしまった現在は、何故この組み合わせが普及しなかったのか不思議なばかりです。

地瓜球はダイエットにも良い?

地瓜球の魅力は味だけではありません。確かに揚げてはいるものの、ドーナツや類似のお菓子に比べてとってもヘルシーなおやつでもあります。

砂糖が少ない

お菓子類はいざ手作りしてみると、普段こんなに食べていたのかと落胆するくらい砂糖を使っていることに気が付くものですが、地瓜球はお菓子ではなく料理のレシピでは?と思うほど砂糖の量がとても控えめです。

卵やバターを使わない

粉類を使うお菓子とほぼほぼセットで使うと言っても過言ではない卵とバターですが、地瓜球は卵を使わなくても完成します。そして味が劣化することもありません。

粉類の半量がさつまいも

何よりの魅力は約半量がさつまいもから出来ていることでしょう。さつまいもにはビタミン、ミネラル、食物繊維といった現代の食生活で不足しがちなものが豊富に含まれているため、粉類だけのお菓子に比べて栄養価の高いお菓子になります。

地瓜球を作ってみよう

地瓜球の魅力が分かってきたところで、いよいよ作り方をご紹介します。

タピオカ粉があれば勿論良いのですが、無くても大丈夫です。上新粉で代用が出来ます!食感としては白玉粉が一番近かったですが、粒子が大きいので潰すのに一手間かかるため、味と手軽さから上新粉がベストな代用品かと思います。上新粉も無い!もっと身近な材料で作りたい!という方は片栗粉でも大丈夫です。

〈材料〉

  • さつまいも 100g
  • 上新粉 40g
  • 砂糖 20g
  • 牛乳 50ml(状態を見ながら量を調整して下さい)
  • 揚げ油 適量

〈作り方〉

1.さつまいもを蒸して皮を除き、ゴムベラなどで滑らかになるように潰す。

2.熱いうちに上新粉、砂糖を加えて均一になるようによく馴染ませる。まとまらないようであれば、牛乳を少しずつ足して、耳たぶ位の固さになるようにする。

3.2を一口サイズの大きさのお団子に成型する。

4.170度の揚げ油で2分ほど揚げる。

地瓜球まとめ

直ぐに作れて、直ぐに食べることが出来る地瓜球。さつまいもの優しい甘さともちもちとした食感がクセになります。レシピは2人分で記載しましたが、さつまいも一本分で作っても、直ぐに無くなるのではないかと思います。ちなみにさつまいも一本200gから250gくらいのものが標準なので、一本丸々地瓜球へ!というときは、レシピの2倍を目安に状態をみながら調整してもらえれば、細かい計量は無しでも大丈夫です。こんな手軽さも魅力の一つ。

市販のおやつも美味しいですが、手作りのおやつはやはり愛があるというか、手作りにしか出せない良さがあります。お菓子作り初心者さんでも、地瓜球なら美味しく仕上がること間違い無し。是非一度作ってみて、地瓜球の魅力を味わってみて下さい。