五島・福江島に西の高野山と呼ばれる大寳寺があるのを知っている？4年ぶりに開催された千日大祭へ行ってきた！

こんにちは、A太郎です。先日、西の高野山とも呼ばれる五島市玉之浦にある大寳寺で、無病息災などを願う千日大祭が行われました。4年ぶりの開催ということで多くの人で賑わい、活気にあふれていました。はじめての「火渡り」も経験してきたので、今回は当日の様子をお伝えしていきます。

大寳寺の基本情報

まず、大寳寺について少しばかり説明しておきますね。大宝寺は、7世紀に建立されたと伝えられる五島最古のお寺とされています。遣唐使として唐に渡った空海が、大宝の浜に漂着した際に講釈を開いたとの逸話もあり、「西の高野山」とも呼ばれています。また境内には、「へそ神様」と呼ばれる石塔があり、子どもの健やかな成長を願って安産祈願に訪れる方も多いお寺です。
日本地図を作った伊能忠敬の副隊長、坂部貞兵衛のお墓や、五島藩主の側室や家臣のお墓もあり、歴史ロマンも感じることができるおすすめの場所です。

長崎県五島市玉之浦町大宝631
TEL：0959-87-2471
駐車場：有
トイレ：有
アクセス：福江港から車で約40分

4年ぶりの千日大祭

10月15日、この日に参拝すれば「1,000日分の御利益がある」と言われる千日祭が開催されました。13時から始まるということで、当日は12時過ぎに着くように大宝へ。当日は露店も出店されていて、焼鳥や焼きトウモロコシ、うどんやおにぎりも販売されていて、家族分買って近くの海岸で昼食をとることに。ちなみにこんな感じです。

護摩行が大迫力！！

開始時間になると、ほら貝を吹きながら境内に数人の僧が入場してきました。読経を唱えながら、縄で四方を囲まれた結界内をぐるぐると回ります。なかなかこういった光景を生で見たことがなかったので、少し圧倒されるような感覚でした。

回り終わると、次にこれまた四方へ向けて弓矢が放たれます。放たれた弓矢には御利益があるらしく、弓矢が飛んでいく方へ多くの人が駆け出して行かれました。

そして、いよいよ、木を1.5メートルほどの高さに積み上げた護摩壇に火がつけられ、「家内安全」や「無病息災」などの願い事が書かれた護摩木を読み上げ、火の中に次々に投げられていきます。

頭を超える高さの火柱が上がり、風にあおられた煙が辺り一面を包み、舞い上がった灰を全身に浴びつつ気分も高揚していきます。

顔を赤くして、声を張り上げながら火に向かっている表情は、めちゃくちゃかっこよかったですね。

参拝者の方は各々に合掌したり、お祓いに回ってる僧に向けて頭を下げていました。護摩壇の火が燃え尽きると、いよいよ「火渡り」が始まります。

火渡りの儀式

準備が整うと、いよいよ「火渡り」が始まりました。ちなみに、火渡りは事前に受付が必要です。混雑する場合があるので、早めに来場して購入しておきましょう。僕は券を購入したにもかかわらず、ポケットに入れていた券を紛失するという失態を犯してしまい、再購入するはめに。2回分の熱い気持ちを込めて火渡りに臨みました。

靴を脱ぎ、靴下を脱ぎ、裸足で砂利を感じながら、スタート場所へと向かっていきます。入り口では、お祓いの時によく見る鈴のついたもので、僧さんが頭から背中にかけて「トントントン」と、小刻みに叩きながら一声かけてくれます。

「家族が健康に過ごせますように」

と、願いを込めて残り火が残る灰の上を歩いていきます。意外と熱くはなく、真夏の砂場を歩いているような感じで、「熱い！！」ではなく「あったかい」でした。こんな感じだったので、興味本位で少し立ち止まってみるとちゃんと熱かったです。そんなこんなで足裏を真っ黒にして渡ったはじめての火渡りでしたが、終わってみると爽快感が残り、活力がみなぎる不思議な感覚でした。周りでは赤ちゃんや子どもを抱っこして渡ったり、まだ2、3歳の子供たちも元気に渡っていましたよ。興味がある方は、次回の千日祭で火渡りに挑戦してみましょう。

縁起物をいただきました。

千日祭の最後は餅まきでした。僕たちのいたところは人が少なく、競争率が低めで、子どもたちが存分に拾いまくってました。家族で食べられないぐらいゲットしたので、いろいろとお裾分けに。

帰り際に「これも持って行かんね」と、僧さんが結界に貼っていたお札をくださり、ありがたくいただきました。男の厄年も近いので、厄払いになればと家に飾らせてもらいました。
こういった歴史や文化の面でも、興味深いイベントが五島では各所で開催されているので、旅行を計画する際はチェックしておきましょう。